緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

ロピオン

2007年03月26日 | 医療

話を戻して・・・

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NSAIDsの静脈投与は
代表的なものでは
ロピオンがあげられます。
乳化製剤で
ターゲット剤とよばれるものです。
粒子が大きく
IVHのフィルターを
詰まらせてしまうことがあります。
フィルターのポアは
0.2~0.3μmくらいだったと思います。
ロピオンの粒子は
ちょうどこのポアと同じくらいです。

IVHバックの中に混注することは
避けた方がよいものですから
在宅ではとても投与し辛い薬剤です。

メチロンもNSAIDsで
IVHバックの中には
配合性などは問題ないため
混注可能な薬剤なのですが
ピリン系で副作用が多いこと
解熱効果は高い一方で
鎮痛効果は弱いなど
がん性疼痛緩和としては
役不足の感がぬぐえません。

時々、アセトアミノフェンが
もう少し上手く投与できればよいのに
と思うことがあります。

溶けない粉末
(ザラザラして多量の水を
 服用時に必要とすることが多い)
甘い小児用シロップ
(大人には、甘すぎる・・)
成人に坐薬を使いたいとき
小児用(200mg)しかないので
一回につき 2個程度
投与しなければ効かない。

などなど・・

この投与し辛く
保険請求も難しい
ロピオンを
先の緩和ケアネットワークミーティングで
発表してくれた在宅医は
投与していました。

在宅で
ロピオンを患者さんのQOLを考えて
投与していた・・ということに
それがどんなに大変なことか理解できる分
すごいなあ・・・・と
感嘆しました。

本当に、私が勤務している地区の在宅訪問診療医は
パワーがあり、いつも学ばせてもらっています。
本当に、一緒に働けることが
誇らしいです。


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