フェンタニル貼付剤を使っている患者さんがおっしゃいました。
「先生は、風のガーデンって見たことありますか?
家族に言われたんです。
あんな風に使っているの?って。
中井貴一さんって膵臓がんのお医者さん役なんですけれど、
ぐ~って痛くなって、うずくまるように座ったかと思うと
ばんばんって、上からしっかり押さえることもしないで、
2枚立て続けに胸に貼ったんですよ。多分、2.5mgのを2枚。
古いのは剥がさないで。
しかも、すごく痛そうな時だったから、
痛いから追加で貼ったような風にみえたんです。
胸に貼るのはいいとしても、でも、すぐには効かないでしょ。
変ですよ。あれ。」
そうらしい。
本来、レスキュードース(疼痛時に服用する臨時追加のオピオイド。
速効的に効く、塩酸モルヒネの水薬やオキシコドン速放剤を用いる)を
使うシーンに、徐放剤、それも、15時間くらいかかって
ゆっくり血中濃度が上昇する貼付剤を用いていました。
患者さん達は、痛みが強くなるとかではなく、
時間を決めて、貼り替えています。
胸やお腹、上腕外側、太ももといったところに貼ります。
で、貼っていても、突発的に痛くなったときは、
レスキュードースを飲むわけです。
例外的に、そういう投与方法を取らざる負えないことはありますが、
TVドラマは影響力が大きいので、
できるだけ、忠実に誤解がないように描いてほしいなあと思いました。
監修は、麻酔科で疼痛緩和ができる医師がされていると聞いていましたが・・・
それにしても、
逆に、
感心しました。
患者さんの知識は
完璧でした!
お見事です!!!
またまた、MTをめぐって色々です。
以前、腹水たっぷりの患者さんが、腹水で膨れ上がったお腹にデュロテップパッチを張っていました。当時はMTでは無かったですね。少量だったし、「この薬効くねぇ」とおおきなお腹をさすっていたので、「そうでしょうねぇ」と返しました。
痛いところに貼りたいという気持ちはよくわかる服薬指導でしたが、そのあと、持続皮下注に変わった気がします。
なつかしい。。。
今週分の放送を見て気になり、またこちらにコメントさせていただきましたm(__)m
緩和ケア医=精神科だと勘違いしていました。
まずは医学部ですね、なかなか厳しいです頑張りたいと思います。
ありがとうございました。
緩和ケアを専門とするには、臨床研修の2年間にジェネラリストとして専門特化しないで広く患者さんを見ることができるようになること、チーム医療の基本を身につけること。後期研修は、できるだけ早く緩和医療に携わりたいなら、来年3月中旬から日本緩和医療学会のHPにアップされていくと思いますが、暫定指導医がいて、研修認定施設になっている病院を選択すること。診療科はその病院の体制で緩和医療科や緩和ケア科があったり、緩和ケア病棟や大学病院のがんプロコースを持っているところなど様々になります。
最短で、初期2年+4~5年となる予定です。
ただ、緩和医療ストレートだけではなく、がん治療分野や総合診療分野で経験を積んでから暫定指導医の下に行く方法もよいかもしれません。
精神科では、緩和医療の暫定指導医はおらず、精神腫瘍の専門医コースになってしまうと思いますから、どのような形で緩和医療に関わるかをまず、見定めることが重要になります。
まずは、医学部にはいること、6年間広い目で見渡して、どのような形の緩和ケア医を目指すか見聞を広げてください。今後、制度が制定されていきますから、情報のアンテナは張っていってくださいね。
私は緩和ケアに興味を持ち、医学部進学を考えているのですが、緩和ケア医になるためにはどのようなことをすればいいのでしょうか?
やはり科としては精神科になるのでしょうか。
そうなんですよね。医師役しかも、疼痛管理のプロとしての位置づけなので、影響は大きいなあと思いますよね。同感・・
runa123さん
runaさんは、主人公の役に近い立場でいらっしゃるから、監修の質の高さは実感されていらっしゃる所ですね。麻酔・ペインクリニックと緩和医療との差・・ではないとは思うのですが、もったいないなあって感じました。
miyumiyuさん
こちらこそ、はじめまして。コメント残してくださって、とても嬉しいです!麻酔関連の学会も学会あげて応援しているという話も聞いたことがありますが、オレンジバルーンもということであれば、緩和医療学会にも意見を求められたわけではないのかなあ・・っていろいろ考えてしまいます。
こういう番組を見ていて、もしかして、がん疼痛緩和の専門家といいつつも、やり方、考え方のばらつきがとても大きいのではないかと、ふと思ったりもしたのです。が・・・ここにコメントをくださった方々は、皆さん共通認識をもっているように感じられ、ほっとした次第です。
でも緩和医療から遠ざかっているせいか、パッチ剤を張るのをみて「即効性のある薬もでたのか?」と思ってしまいました。とほほ。即効性があるなら長々貼り付けておかなくてもいいものね。
やっぱり気づく人たくさんいたんでしょうね。
とてもよく医療監修されているドラマだけに、ちょっと惜しいところがありますね。
実際に乗り越えられてきたぴょんさんがお書きくださると、ホント説得力があります!!
hirakataさん
ええっ!5mgを3枚ですか・・・
その後、レスキューが登場したのですか・・・・
そもそも、飲めていて、何で貼付剤なんですかねえ・・
このところ医療ドラマが増えましたが、考証が誰なのか注目していみようと思っています。
atusatoさん
いやいやさすがにそれは・・
私が見たシーンでは、愛人の師長が(妻は自殺)「あなたのためには何でもするわ」と言っていました。その師長の夫は医者の設定だったようなので、夫か他の医師に、処方箋を用意するよう取り計らうという意味だったのではないかと・・勤務先には癌を伏せているためにそういう配慮が必要だったのではないでしょうか。推測ですが。
ただ、激しく誤解を招くセリフです。
そして、ドラマの中で中井喜一の妻が(Ns役)「あなたのためなら麻薬を盗む!:といったとかいわないとか・・・「盗まなくても、痛ければきちんと必要なだけ、いくらでも処方してもらえるのですが・・・」と答えています。
そんなドラマのようなことはないって私も思います。。。
へんに誤解されることがありませんように!!