ご連絡です。
緩和ケア医療従事者研修会(第一回)は8月31日で
申し込み211名と都から連絡がありました。
尚、定員250名で申し込み締め切りは9月7日です。
昨日につづきます。
大学2年生の時の発生学最後の講義。
最後に柳沢先生ははにかみながら
おっしゃったことを記憶しています。
「この本を共に書いておりますのは
発生学者でもある私の妻です。」
ああ・・やっぱり・・
顔を見合わせました。
そんな出来事も遥かな思い出になっていました。
10年以上たっていました。
次男が1歳になろうとしていた頃
夫が一冊の本をもって帰ってきました。
患者さんが、医師こそ是非、読むべき本だと
置いていかれたといいます。
「認められない病」
女性研究者の方が
2人のお子さんを連れ渡米。
帰国。
そして、原因不明の腹痛に悩まされ
医師は、診断はつけることができず
ただ、抗コリン剤を出し続けます。
何度か開腹術も受けられますが
原因がはっきりとせず、
抗コリン剤の長期にわたる漫然とした投与により
血管の収縮能が低下し
寝たきりになってしまわれます。
長い長い道のりの果て
偶々、その経過を書いたものを読んだ医師が
腹部てんかんではないかと連絡が入り
症状が回復に向かったという内容でした。
腹部てんかんというのは
脳に何らかの影響を受け
脳の病気にも関わらず
腹部だけに腹痛などの症状がでるものです。
お腹には異常はありません。
腹部てんかんがこのような形で
沢山の疾病の中に埋もれていること
ジアゼパムで腹痛が治まったこと
世の中には、原因不明ながら
薬剤だけが漫然と投与されている事実があること
心因性として身体的な苦痛が見過ごされていること
まだ、緩和ケアに方向転換する前の
出来事でした。
一般書ながら、沢山のことを学ばせてもらいました。
ふと、もう一度この作者の背景について
読み返しました。
あっ・・思わず息を呑みました。
(明日につづきます)
もう、ご存知だったのですね。