今年の4月に地震が起きて、
11月11日にも震度4の揺れがありました。
熊本大学に講演の依頼があり、
お伺いしました。
会に先立ち、お招きくださった外科の教授から、
今年の4月の地震の時のことを
お伺いしました。
阪神淡路の震災と
ほぼ同じ規模の地震が4月にあったにも関わらず、
国内での取り上げ方は軽く、
それは、死傷者数が少ないからなのかもしれないけれど、
とても、悲しいことだと・・・
4月16日の揺れ
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/
実は、お伺いした日の11月11日にも
震度4の揺れが熊本ではありました。
東北の震災以来、
このサイトは手放せず、
何か起こると2秒ごとの更新をみながら、
予測を立てたりしています。
http://www.kmoni.bosai.go.jp/new/
講演は、当初がん疼痛治療の依頼だったのですが、
震災の中で、お伺いすることに、少し抵抗感があり、
せめて何かお力になれることを入れたいと思い、
がん疼痛からケミカルコーピングを導入として、
そこから喪失体験のコーピング支援の
ワークショップにつなげることにしました。
そもそも、ケミカルコーピングは、
疾病による喪失体験が根底にあるものですから、
災害にも、疾病にも共通した喪失の体験とすると、
この震災復興の最中にお伺いする
意味があるように感じたからです。
私が20年ほど前、
自分自身のスキルと何とかしたくて、
学び始めたコミュニケーションスキル。
その師匠のシンシア・ホワイトさんは、
本当にこうしたワークショップが上手く、
目から鱗の連続でした。
それを思うと、まだまだなのですが、
どのくらい熊本の方に伝わったかなあ…
でも、お伺いしてよかったと感じています。
2番目に大切なもの、
そこから小さな疑似コーピングを体験してもらうような
内容にしました。
参加くださった方の表情を見ていて、
きっと、何か感じてくださったと思いました。
朝、ホテルのカーテンを開けたら・・
朝焼けのお城の石垣は、
白やブルーのシートで覆われていました。
修復には、20年位かかる見通しなのだそうです。
重要文化財のため、
石垣の石には一つ一つに番号がふられていて、
修復するときは、その番号順に、
戻していかなければいけないらしく、
割れたり、無くなったりしているときは、
同じような形を再現させなくてはいけないのか、
気が遠くなるような作業のようです。
2年前にもお招きいただいたのですが、
もう、その時とは、姿が違っていました。
熊本の皆様にとっては、
心の支えでもあるお城ですから、
私の残念さとは比べ物にならないほど
悲しみや痛みを感じられることだと思いました。
帰りの飛行機からは
最近噴火したと聞いていた
阿蘇山の火口が見えました。
目立たない煙に、
安堵しながら、帰路につきました。
(冒頭の写真)
来年の2017年の第22回日本緩和医療学会学術大会
シンシア・ホワイトさんに来日して頂き、
ワークショップを開いていただくことの了解を頂きました。
私の目を開いてくれた彼女のワークショップを
多くの緩和医療に関係する方々にも
体験してもらいたい・・・その願いが形になりそうです。
(来年3月~4月GW前までの事前登録が必要となる予定です)