1999年に私がこの大学病院に赴任してきたとき
それまで、がん性疼痛に対し
塩酸モルヒネの処方が一例も出たことがない状況でした。
レスキュードーズの概念がなく
WHO除痛ラダーにそった疼痛緩和を指導していくことは
他言語圏で日本語を一から教えていくような状況でした。
レスキュードーズを説明し、ある診療科の医師が
処方や看護師への指導もできるようになった時
教授回診で
その教授はWHO除痛ラダーを理解することができず
レスキュードーズに用いているモルヒネ末をみて
「そんな粉をチマチマ使わないで
バンと一発ブロックしてもらえば済むんだ」
その一言で、レスキューが有用だとわかっていても
若い医師は、誰一人として
レスキューの処方を書くことはできなくなりました。
黒いものを教授が白だというと
若い医師は黒とは言えない様な診療科でした。
その患者さんは
結局疼痛に合わせたコントロールが出来ず
退院することなく
大学病院の中で亡くなっていきました。
積み木を積み上げては
こうしたことで崩され
また、一から積み上げるということの繰り返しでした。
無力感との戦いでした。
それまで、がん性疼痛に対し
塩酸モルヒネの処方が一例も出たことがない状況でした。
レスキュードーズの概念がなく
WHO除痛ラダーにそった疼痛緩和を指導していくことは
他言語圏で日本語を一から教えていくような状況でした。
レスキュードーズを説明し、ある診療科の医師が
処方や看護師への指導もできるようになった時
教授回診で
その教授はWHO除痛ラダーを理解することができず
レスキュードーズに用いているモルヒネ末をみて
「そんな粉をチマチマ使わないで
バンと一発ブロックしてもらえば済むんだ」
その一言で、レスキューが有用だとわかっていても
若い医師は、誰一人として
レスキューの処方を書くことはできなくなりました。
黒いものを教授が白だというと
若い医師は黒とは言えない様な診療科でした。
その患者さんは
結局疼痛に合わせたコントロールが出来ず
退院することなく
大学病院の中で亡くなっていきました。
積み木を積み上げては
こうしたことで崩され
また、一から積み上げるということの繰り返しでした。
無力感との戦いでした。
砂山を築いて、壊され、、、。また、築いてなんですね。おつかれさまでした。
コメントありがとうございます。もっとも緩和ケアから遠い病院と言われていましたから覚悟はしていましたが、医師間以上に、事務方の無理解に苦しみました。でも、これが当時の現実だったんです。
ネットで検索していて見つけることが出来なかったので、、、疑問に思いました。医療点数などの理由が背景なのでしょうか?
お忙しいところよろしくお願いします。
入院中に医療者が4時間毎に皮下に注射をするということですか?
それとも、エドモントンのシリンダータイプの4時間毎に自己注入するようなものを想定されているのでしょうか。
後者は、充電などはいりませんが、機械ですし、皮下針が24時間留置されていることを思えば、一定量がアップダウンなく入る持続のほうがメリットがあると思います。もともと、日本にはありませんし、仮に日本に導入しても広まらないと思いました。
CSCIのメリットはご存知のように一定量の投与が維持できることが最大のメリットですが、コストが高いことと、必ずしもこれが必要になる患者の対象があまり多くない(ほかの方法でマネージメントできる)というのが欠点です。それに対してISCIの方はコストが低く、簡単で浸透しやすい方法(シリンダーのような機械が要らない)であることからいろんな施設(在宅を含む)で行いやすい。特に在宅でのメリットは家族でも投与が出来る。このような点で内服が不可能な場合はこちらが主流になっています。ISCIでペインコントロールが出来ないケース(1回の投薬量が2.5ccを上回る)がCSCIへ移行します(北米ではHydromorphonやMethadonの使用が可能なので、1回の投薬量が2.5ccを上回るケースはまれです。だから私の働いている地区でも年間に数例ぐらいしかありません)。
27Gの翼状針を留置しますがガイドワイヤーを外すので、留置による痛みはないに等しいし、静脈注射のようにヘパリンロックの必要もないし、トラブルが断然に低いアクセスです。ネット上でシェアできるサイトを貼っておきます。PDFの最後にリファレンスが載っています。これについての質問でした。
http://www.palliative.org/PC/ClinicalInfo/Clinical%20Practice%20Guidelines/PDF%20files/Management%20of%20Subcutaneous%20Injection%20Sites.pdf
PDF、昔研修に行ったことがある病院のマークでした・・懐かしいです。
実は、先日がん疼痛講習会に参加し私も緩和ケアを
薬剤師の先生にもご理解いただきたくて、
その後、WHOに基づくがん疼痛における薬物治療について説明会を某病院にて説明しました。
残念ながら、WHO方式がん疼痛治療法そのものを
否定されてしましました。
他疾患のガイドライン同様、全員が本当に適応になるのかというコメントから始まり、
WHO除痛ラダーにおいては、NSAIDsのベースは絶対なのか?なぜNSAIDs単剤からオピオイド単剤ではダメなのか?という質問をいただきました。
私自身、直接患者さんに携われるポジションでないので、知っている範囲でお答えしました。
まず、NSAIDsとオピオイドの痛みの抑え方が異なる事、併用することにより相乗効果が期待でき、オピオイドの量を減量できること。しかし、納得いただけませんでした。
痛みのアセスメントについても、がん患者さんの疼痛がずっと続くことを理解されていないことにも要因があります。
上手く話す方法があれば教えていただきたいのと、
実際、NSAIDsのベースが絶対であるのか?、その上でNSAIDsのベースとして推奨されるもの。
私が聞いたところでは、ハイペンを投与される先生方が多い気がするのですが先生はいかがでしょうか?また投与量も教えていただけるとありがたいです。
すみません、つたない文章で。
どうしても、がん疼痛について薬剤師にも理解していただきたくて。(自分も同じ立場なので悔しくて)
よろしくお願いします。
全員が適応か・・WHO方式は3段階を主軸として、個別性の重視をあげています。そこまでを包括して適応になると思います。潰瘍や出血傾向があればNSAIDsは、患者さん個々にあわせて中止とします。その判断は臨床医ならできるはずです。
なぜ、併用なのか・・より良質の疼痛緩和が得られるからです。ここになると、臨床経験がものを言います。単剤と併用でどのくらい除痛程度が異なるかを実感していない医師には通じません。オピオイド単剤で上手くいかないとき、NSAIDs併用しその効果を感じてもらうしかありませんが、その病院にかかられている患者さんは・・(以下は省略します)
NSAIDsは、私は、ロキソプロフェン(プロドラック)、セレコキシブ(cox2)、ザルトプロフェン(cox1,2混合型)、坐薬、注射薬、NSAIDs代替薬としてアセトアミノフェンで大体足りています。
正直なところ、話しても分からない医師には、副作用等、私が責任を持ちながら臨床実践で共有することによって、やっと変わってきました。書かれている通り、薬剤師、認定看護師など外堀を埋めていくことも重要だと思います。
何よりも、悔しい思いをしながら、患者さんの痛みを緩和するために一助くださったことに、本当に本当に感謝です。
やはり臨床経験が重要なのですね。
自分の立場上、なかなか経験できる機会が無く
正直、聞き学にて学んでいる状況です。
先生、もう少し質問させていただいてよろしいですか?今回、先生が回答いただいたNSAIDsのロキソプロフェン、ザルトプロフェンは通常の用法ですと分3ですが、実際も3T分3なのでしょうか?
そうなると、WHOの中でby the clockの項目を考えますと、夕食後から朝食後投与までの時間がかなり空いてしまい、夜中に痛みを訴えるケースが出てくるのではないかと考えてしまうのですがいかがでしょうか?
また、アセトアミノフェンの1日最大投与量は2800~3600mgと講習で聞いたのですが実際もその程度ぐらいなのでしょうか?
お手数おかけしますが教えていただければ幸いです。
今後の説明会に役立てたいと思っております。
ちなみに私は、名古屋市内の中小病院や開業医さんを担当しております。
今後は、在宅における疼痛緩和が求められてくるものと思っております。
その時には、麻薬の取扱いや注射/シリンジポンプについても今後は勉強していかなければならないと自分自身考えております。
今後とも自分で勉強した後で、困った時に先生にご相談させていただけないかと思っております。
よろしくお願いします。
アセトは、海外では3~5gを平気で使います。でも、私は2gを目安にしています。ただ、保険適応は1.5gです。このあたりは話かたに配慮が必要です。
昨年5月、名古屋市内の女性薬剤師会で講演をさせて頂きました。熱心な薬剤師さん沢山いらっしゃいますよ。仲間ができますように。