管を抜いたのは、本人はもう死のうと思っていたから・・
高カロリー輸液カテーテールの自己抜去は
患者さんの強い意思表示であり
それは、主治医に対する訴えでもありました。
病態はせん妄でした。
でも、患者さん自身は、まっとうな理屈の中での主張でした。
残された時間は限られていました。
特例ではありましたが、緩和ケア科にすぐに転科してもらうことにしました。
もちろん、それまでの診療科内でも、病棟看護師さん達とも
ご家族とも話し合ってもらった結果を受けてのことでした。
受け持って
すぐに
早く鎮静を・・
もう起きない位の深い鎮静を・・
と看護師とご家族から、要請がありました。
その時は、すでに
疼痛も緩和され
腸閉塞もオクトレオチドで、吐くことも経鼻胃管も必要ない状態にまで
コントロールされ落ち着いてました。
ただ、浅い眠りになると
あっちの国とこっちの国を 行き来しているような感じが
とても不快で、もう、寝かせてほしいとおっしゃっていました。
これは、持続的な鎮静を行うべき状況なのだろうか
採血データ、画像、これまでの言葉、会話・・
これらを念頭に
患者さんをじっと見つめ
患者さんから吹く風を感じることができれば
どうすべきか答えが見出せるのですが
いかんせん、受け持ったばかり・・
いや
それでも、持続的な鎮静は・・違う・・
メリハリをつけてあげることが出来れば、
もう少し楽に過ごせるのではないか・・
それとも、もはやメリハリのある状態には調整できないのか・・
看護師に・・・
待ってほしい
まだ、やれることがあるのではないか
と私達は(少なくとも私は)主張しました。
(つづく)
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我が主人は、死にたくなぁい!!って言っていましたっけ。
命綱だと思っていたし、点滴をしないなんて事は、完全に癌でなくなるか、死ぬことだと我が主人の場合は、思い込んでいて、点滴を取るなんて事つゆほども思っていない様子でした。
色々な状況がある物です。