数年前の出来事でした。
再掲です。
大腸がん、肝転移、肺転移の患者さんがいました。
ある日、患者さんは
高カロリー輸液のカテーテールを自己抜去されたと
担当している診療科の主治医から聞きました。
夜間の睡眠が確保されず、色々な病態から判断しても
せん妄であることは確かでした。
その病棟看護師長は、緩和ケアチームのメンバーでもありました。
「カクカク云々の理由により、緩和ケア科で見てもらえませんか」
当時勤務していた病院には、緩和ケア病棟はありません。
また、緩和ケア科では基本的にベットは持たないことになっていました。
ただ、この方の場合、ちょっと気になる点があったものですから
ご家族とも会って話しを聞くことにしました。
「あの時、管を抜いたのは
本人はもう死のうと思っていたからだと言っていました。」
(つづきます)
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主人にとっても大事な時間でした。
読まずにはいられません。
現在浪人生で医師を目指しているものです。
中学生の時に、ホスピスや、終末期医療という分野の医療を知り、自分もそうした医療に従事してみたい、と考えております。
そこで、先生に質問させて頂きたい事があるのですが・・・
緩和ケアという医療は、がん患者さんに限った医療なのでしょうか?
本やテレビ、報道などを見ていて、
がん患者さんのための緩和ケア
というイメージが強くて・・・・
先生のご意見を御聞かせ下さい。
拙ブログに書いておりますので勉強の合間に読んで頂ければ幸いです。
http://blog.livedoor.jp/onizukam/archives/389542.html
医師を目指して浪人中とのこと、いつか医師になったとき、今の時間はぜったい活きてくると思います。応援しています。
今のシリーズが終わりましたら、一度、2002年のWHOが公表した緩和ケアの定義についてアップしてみようと思います。
また、Taichan先生のブログはアメリカの臨場感あふれる現場を垣間見ることができます。ぜひ、ご訪問くださいね。
Taichanさん
当時、アメリカの緩和ケアがそんな風になっているんだ・・と驚きながらブログを読ませて頂きました。
私が勉強を始めた頃は、ホスピスといえば、95%が在宅でしたから。
日本も医療経済が破たんすると、ICU一泊40万という時代が来るのでしょうか・・そのために生じてしまう看取りのためだけの緩和ケアにはなりたくないなあ・・と漠然と感じました。
ブログ、読ませて頂きました!
・・・アメリカでは、緩和ケアへの移行が早いんですね。
でも、「お金がかからないように緩和ケア」という考え方はいやだなあ・・・
それに、脳卒中後の患者さんへの緩和ケアの事も、全然知りませんでした・・。
緩和ケアも、がん患者さんだけの医療ではなくなってきているんですね。
勉強になりました。
本当に有難う御座いました。
aruga先生
ありがとうございます泣
早くお医者さんになれるように、頑張ります(苦笑)
WHOが公表した緩和ケアの定義・・・
そういえば学校の宗教の時間に、ホスピスについての授業があって、その時に取り上げられていました。
宗教の時間だったので、スピリチュアルペインについてメインに勉強した気がしますが・・・
・・・先生は、女性の医師の方で、しかも今一番関心を持っている、緩和ケアに携わっていらっしゃるということで、いつもブログ、楽しみにしております。(^^)
それに、実際に現場で働いていらっしゃる先生の考え方などは、本当に勉強になります。
これからも、お仕事の方、頑張ってください(^^)
・・・わたしも、勉強がんばります(笑)
私も一浪経験者です。
今から振り返っても、中々大変だったなあと思います。
でも、そのおかげで今でも結構がんばれています。
大変だなあと感じる時間はその後、揺らがない自分作りにとても大切だったことに今更ながら気が付きました。
よい医師になれますよ。そのためには、是非合格してくださいね。