昔、短期間、勤務していたことがある緩和ケア病棟に患者さんを見舞いたくで電話を入れました。
看護師「はい~、Aです」
私「B病院、緩和ケア内科のarugaと申します」
看護師「はい」
(復唱なしか・・)
私「お世話になっております」
看護師「・・・」
(え?無言??)
私「先日、当院から転院なさった患者さんの〇〇さんのことでお電話しました」
(個人名を挙げたので、復唱があるかな?)
看護師「はいはい」
(え? はいが2回? 復唱なし?)
私 (復唱あるまで待とう・・) 間・・
看護師「じゃあ・・・・(間) あ、今日の担当に代わります~」
遠くで・・
「あのさ~〇〇さんのことでBの看護師だって~」
丸・・聞こえ・・
それに・・
B病院のarugaと言ったけど、
一言も看護師と言っていない・・・・・
私が看護師だと言われたことにむっとしたのではなく、
こちらが言ってもいないことを
思い込みで言われたことに
がっかりしたのです。
コミュニケーションスキルの一つに
リフラクションというスキルがあります。
受け手側の推測や、解釈を入れないことが基本です。
こうしたトレーニングを受けていると、
このような日常的なちょっとしたことでも、
聞いていないことを思い込むことは、
無意識に排除しようとします。
・・・ここの緩和ケア病棟の看護師さん・・
大丈夫かなあ・・
2人目看護師 「もしもし・・・」
私(名乗るまで少し待とう)
2人目看護師 「Cです」
私「B病院のarugaと申します。」
2人目看護師「・・・」
私「〇〇さんは、今日の夕方は外泊や外出でご不在になるような予定ではありませんか?」
(普通、こんなことを聞かれると、個人的なことはお伝えできませんと言われるはずだから、理由を言わなければ・・・)
と・・・
思っている内に・・・
2人目看護師「いいえ~・・・・」
(ええ~?こんな状況で私、聞いてしまってはよくない・・)と思い・・
私「お見舞いに行かせて頂こうと・・・ (思っておりますので、伺いました・・)というのも待たずして
2人目看護師「言わない方がいいですかぁ?」
(ええ~? 確認しなくていいの???? さらに焦る・・)
私「ええ、大丈夫です、結構です・・」
この緩和ケア病棟とは別の緩和ケア病棟に
数年間、籍を置いたことがあります。
相当前のことではありますが、
他の病棟以上に、接遇は徹底していました。
周りに不快な思いをさせないように、
心配させないように、
お化粧の仕方から、
言葉使いまで、
特に、看護師さんのその姿勢は感服でした。
最近は、一般病棟でも接遇はとても重要視されます。
電話の応答は、相手が見えない分、
とても、神経を使うもの・・だと思っていました。
私が所属する病院でも、
定期的な接遇研修なども開かれています。
今回の事は、本当に驚きました。
こんなのでいいのかなあ・・
これが普通なのでしょうか。
同業者として、少々頭から湯気が立っているような・・
がっかりしたような、感覚でもありました。
母が主治医よりホスピスをそろそろ探しておいた方が良いよと言われたので、ホスピス探しする必要があり、某有名ホスピスに面談の手続きの段どりを問い合わせたのでした。
すると、マニュアルを読み上げるがごとく
病名・今までの治療・余命・現在の状態をきかれ、余命は主治医からわからないと言われていることをそのままお伝えすると「専門の先生なら、見当がつくはずだ」とか「ウチは余命が数週間の方しか受け入れない」「自分で動けなくなって、大学病院にいったん入院されてから、それから面談のご相談にのります。空きがなければ、申込みされてもそのまま大学病院でなくなるかたもいますし」「お母さんは、ホスピスがどういうところか理解されていますか?だましだまし連れてこられてもこまるんですよ」などと言われました。
もう、ここのホスピスは、こちらからお断りだわと思いましたが、余命、余命と何度も言われ、とても不愉快になりました。
他の緩和ケア病棟では、このようなことはありませんでしたが、関西でも有名なホスピスの対応にびっくりしました。
これが普通になったら、世も末です。
コメントをなさっていらっしゃる方も不快な思いをされたようですね。。。
普通じゃないです。
こちらからお断り。。。
ただでさえ、こちらは、気が気ではないのに。。
病気を売りにはしたくはないですが、もう少し、配慮があって、良いと思います。
悲しさ一杯になりながら、拝読させて頂きました。
お書きくださったことは、電話でのことだったのでしょうか。それとも、面談だったのでしょうか?
何年も前、緩和ケア病棟の診療報酬算定には、概ね予後6か月以内の患者さんにかぎるという条件がついていました。現在、それは省略されたのですが、古い病棟ほど、その時に国から求められた条件のまま、そのようなやり取りをしてしまうのかもしれません。
そうした条件がどうかということ以上に、ご家族の心情に配慮することなく、マニュアル的に伝えられたということも、残念でなりません。
心が痛みます。お母様が落ち着いた時間をお過ごしになられていることを願ってやみません。
相手の想いを汲みとること、相手を大切に思うこと、その根底にあるものが揺らいでいるような感覚になりました。
あらららと思ってしまいました。個人情報の守秘義務は医療者としてとても大事ですよね。それに顔の見えない電話こそ気をつけなければ、、、簡単に人を傷つける、誤解の元になってしまいますよね。
某ホスピスとのやりとりは電話でのものでした。
現在、母はそのホスピスとは違う緩和ケア病棟さんと面談を終え、空き室がないことと、まだそれほどさしせまっていないと思われることから、自宅で過ごしています。訪問看護の方がとても良くしてくださっているので、訪問看護の方と医大の緩和ケア外来、そして往診の先生、ケアマネさんの見守りを得て、なんとか痛みと便通のコントロールをがんばっているところです。
でも、どちらもなかなか難しいものですね(^^;)
こちらで、お話して自分の感覚がおかしいものでないことを確認できて、ちょっと気が楽になりました。
ありがとうございました。
残念ながら「格差」だなぁ…と思いながら記事を拝見しました。
だから。
情報をほとんど持っていない患者側は、有名な病院や有名な先生がいらっしゃる病院に行きたいと思うんですよね。
それは、緩和ケア病棟に限ったことではないのですが…。
ちょっとしたことも、緩和ケア病棟について説明するときも、変わらず気を配りたいことだと思います。
一方で、寄せてくださったコメントで、今の緩和ケア病棟の状況を知ることができました。
格差・・といえば、どの分野にも差はあるものですが、一方で、均てん化という目標も掲げられ、手順だのマニュアルだのガイドラインだの作成しても、結局は、親切な感じや丁寧さ、誠実さなどの個々の人間力や情動的なことにも裏打ちされていきます。
有名さというのは、お書きくださったように、一つの指標となっていることも本当に、患者さんにとってはそうだなあと思いました。
バーンアウト問題がオンコロジー領域では話題になることも多いです。
医師不足・看護師不足の現状で、患者意識も高まっている環境であり、特定のスタッフ・施設の対応を責めるのは大きな氷山の海面から出た部分を削るだけの行為であり、根本の解決には至らないかもしれません。
結果としては先生の求める対応には至らないスタッフ・施設だったのかもしれませんが、日本の現状を見ると、周辺や勤務施設に緩和ケア病棟が存在する、というだけで十分に恵まれた環境だと思います。
そして、接遇の指導や徹底こそ、パワハラや離職の温床であり、重要ではありますが、大変に繊細な注意が必要な分野です。現状の疲弊した現場では、完璧な対応を求めることは難しいのではないかと思います(残された重要な課題だと思います)。
くだらない意見で恐縮ですが、どうかもう一度振り返ってください。
現場の医療スタッフを守ってくださる言葉は、思いやりでお書きくださったものと理解しています。
ただ、緩和ケア病棟が存在するだけでよしとしその質を求めるに至っていないというメッセージ、ここは緩和ケアに携わる医療者も立ち寄ってくれる場ですから、残念なものです。
日本の緩和ケアはその程度に見られているのだろうか・・つぶやきは悲しみの中にあります。