緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

よくがんばったね。

2007年11月12日 | 医療

骨髄移植後の少年・・

移植後の口内炎が強く
相談を受けていました。
モルヒネの少量投与を開始し
少し食べられるようになりました。

でも、中々白血球の数は上がってきません。
私達は感染を持ち込んではいけませんので
カルテの中だけで少年に会い
エールを送っていました。

もう、数週間がたちました。
一時増やしたモルヒネも徐々に減量できていました。
でも、中々白血球は増えてきません。
まだ、生着はしていない様子・・

疼痛が軽くなり
モルヒネはやめる事ができました。

徐痛で投与した麻薬は
依存症はつくりませんので
必ず痛みが無くなれば中止することができます。

さらに嬉しいことに
白血球が増加してきたことが
わかりました。

少年は小学生です。
がんばったね。
やったね。
骨髄移植が生着するまで
よくがんばったよ。
お父さん、お母さんも
主治医グループも・・
皆、粘り抜いたものね。

ちょっと・・・
いえ、かなり嬉しい出来事でした。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ホントに良かった(^^)v (PANDAの妻)
2007-11-13 00:13:55
記事を読んでいて嬉しくなりました。寛解するといいですね!
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思い出します (himawari)
2007-11-13 12:55:19
夫が自家移植を受け粘膜がやられとても食べることの好きな人が食べれなく尚且つ不快感と脱力感に苦しんでいる姿をクリーンルームの窓越しに何かに祈る気持ちで見守るしかなかった時の事を思い出しました。
夫は自家移植ですのでひどい状態は数日の事でしたので、その小学生のお子さんの大変さを想像するだけで切なくなります。本当に良かった!
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コメントありがとうございます (aruga)
2007-11-13 22:49:32
PANDAの妻さん
本当に・・寛解してほしいです!一緒に喜んでくださって本当にありがとう。

himawariさん
ご主人もよかったですね!数日とはいえお辛かったことでしょう。見守る方々もガラスとはいえ隔てられた向うで孤独に頑張られている姿に心が痛かったことと思います。よかったですね!
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