自民党総裁選挙が告示され4人の候補者が立候補しました。女性の候補が2人出たことは注目されますが、どれだけの人物かまだまだよくわかりません。私はそろそろ女性の総理大臣が出てほしいと思っていますが、私の尊敬する天璋院篤姫のようにはまだほど遠いようです。逆境に身を置きそこから逃げずに国のために動く人物ー同じ幕末に老中首座で阿部正弘という人物がおりました。周りの老中や幕閣が自分のことばかり考えて国が危うい事から逃げようとしている中で外様の有力藩主と国の危機を乗り切ろうとした人物です。残念ながら幕政改革の途中で亡くなってしまいました。人物とは私に帰せず公を第一に考え実行する誠意ある人物のことです。誠意ある改革者がいるか注視していきたいと思います。
幕末三舟とは幕末から明治にかけて生きた幕臣ー勝海舟・山岡鉄舟・高橋泥舟ーのことです。三人とも徳川幕府崩壊の危機に徳川家を守るため奔走して江戸城無血開城の後、徳川家に対するそれぞれの思いを胸に明治という新しい時代をそれぞれの生き方を歩みました。
「新時代の『機』を読み切り、独創的な才覚を発揮した海舟
公への『誠』を通し、変わらず忠勤に励んだ鉄舟
主家への『忠』を貫き、隠棲の淵に身を投じた泥舟」
(松本健一「幕末の三舟」より)
それぞれに深みのある生き方に三人とも深く惚れ込んでいます。
NHK大河ドラマ「篤姫」に出てくる勝海舟が薩摩藩の小松帯刀に「人は力ではなく心で動かすもの」と言うシーンがあります。テレビドラマですから作り話としても、この勝海舟の言葉はその行動を見れば理解できます。幕府が長州征伐で思うように事が運ばず情勢が不利になった幕府は勝海舟に長州へ交渉に行かせます。勝海舟は敵陣に単身乗り込みます。相手の長州藩・広沢真臣、井上聞多と敵対することなくざっくばらんに交渉します。休戦協定は上手くいくのですが、上手くいきすぎて勝海舟は幕閣から疑われ左遷されます。ここも勝海舟の面白いところで閉居して読書三昧。そのままかと思いきや幕府崩壊の危機にまたしても官軍となった薩長軍と交渉役を任されます。いいように使われているようにも見えるのですが、敵対する人の交渉力は勝海舟ならではのものー人として腹を割って話す姿勢が人を心で動かしているのだと思います。
現代の社会には様々な問題が起きており様々な人々が関わっています。私は縁あって薬害被害者や障害や病気を抱えている人々の出会いがあって活動してきました。世の中には社会をよくしようと様々なグループが活動しています。最近は会合でよく、人から「なぜHPV(子宮頸がん)ワクチン被害問題に関わっているのですか」と聞かれることがあります。また最近では「HPV(子宮頸がん)ワクチンに関わっている人」と紹介されることもあります。私は医療の専門家ではありませんが、唯一、私が言えることはHPV(子宮頸がん)ワクチン被害者にお会いしていることです。社会では実際に被害実態を知っている人はまだ少ないです。私は常に薬害被害者の生の声を大切にしています。最近機会があって薬害問題以外のグループでHPV(子宮頸がん)ワクチンお話しする機会が増えてきました。社会に伝えていくには被害者の生の声が一番です。私はその裏方として活動していかなければならないと痛感しているところです。
今日は勝海舟記念下町浅草がん哲学外来メディカルカフェにオンライン参加しました。夫をがんで亡くしバトンを引き継いだ妻のお話ーいろいろ考えさせられました。オンラインではありますが、ざっくばらんに死について、そして死から生き方について分かち合える素敵な場所でした。私の悪い癖で、またまた歴史の話ー天璋院篤姫が夫である13代将軍家定を早くに亡くし徳川家を守るというバトンを渡され生き抜いた話ーをしてしまいました。大切なのは当事者の生の声ー今日も心に響きました。
そう言えば天璋院篤姫の言葉も生きる勇気を与えてくれます。