先日オッと思うような出来事があった。
例の中国漁船の小笠原近海の赤サンゴ密漁問題について中国政府関係者が「漁民に対し法律を順守するよう対処している」と言明していたことである。
尖閣列島周辺での漁船接触事件について全く非を認めなかった中国政府のことゆえ正直いって意外な感じがしたものだ。
ただ台風が立ち去った後数多くの中国漁船が小笠原近海に舞い戻り以前と同様に不正操業を再開しているとのことだから政府指導の効果のほどは未知数だ。
さてさて日中首脳が3年ぶりに会談する準備が進んでおりそれに先立ち合意文書なるものが公表された。
あの文書は本当に難産ものだったに違いない。
「・・・若干の認識の一致を見た。」のフレーズは相当無理をしてポジティブに表現したものだ。
領海問題についても従来の見解は温存したまま「不測の事態(ドンパチ)だけは避けよう」ということに過ぎない。
果たしてこの文書にどれだけの意義があるのかよく分からないのがそれでも首脳会談開催は一歩前進だ。
瓢箪から駒、思いがけないことが起きることもあるから。