グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

首相の経済界に対する4年連続の賃上げ要請に思う

2016年11月16日 | 日記
首相が経済界代表に対し4年連続の賃上げ要請を行っていた。
果たして「官製春闘」はどれほどの成果を生み出すのだろうか。
要請を受けた側の経団連会長は首相とともにゴルフに興じる親しい仲なのだが「こちらから(会員企業に)強く働きかける状況ではない」と語ったとされる。
たしかに日銀総裁の金利政策とは違い会員企業の賃上げを職権で決めるわけにはいかない。
首相の賃上げ要請も4年目となれば徐々に効果が薄れてくるのではないか。
本来であれば経営者が先行きに自信を深め自発的に賃上げを決められる環境作りこそアベノミクスの真髄であったハズだが現状はそれとはほど遠い。
相も変わらず賃上げ要請を続けているようでは首相もちょっと辛いねぇ。
それに運よく一定の賃上げが実現したにしても今度は国民がそれに見合った消費行動をとってくれるかどうか疑わしい。
将来不安に備えたとえ家計収入の増があっても支出を抑制する可能性は十二分に考えられる。
経営者も内向き、消費者も内向きの世の中でアベノミクスを好循環路線に戻すのは容易なことではない。
自民党総裁の任期延長手続きなどを準備している場合ではないと思うのである。
首相は「なにも俺が言い出したわけではない」と言っているようだがむしろ「今はそんな党内問題に時間を浪費している時ではない」と党内を制するべきだろう。