07/09/29 深夜寄席(芸協)

三遊亭遊馬…『茶の湯』

橘ノ昇美依…『金明竹』

桂花丸…『火事場にて』

笑福亭里光…『時うどん』
(笑福亭和光休演)


夜席がハネて外に出ると既にゲームセンター前まで列ができていました。
並んでいると出演予定の遊馬さん、昇美依さん、花丸さんと共に里光さんの姿が・・・
聞けば和光さんが急に出演できなくなったための代演だそうです。

開口一番はナント遊馬さん！
普通ならトリを取るべき遊馬さんがトップなんてと思いましたが・・・。
今日は「茶の湯」でしたが、私は店子の３人(豆腐屋・頭・先生)の場面がいつもないのが不満です。
確かに隠居と定吉のやり取りは面白いのですが、茶の湯に招待されて慌てふためく３人の様子は外して欲しくないんです。
時間の制約もあるのでしょうが、何とか３人の場面も入った茶の湯を聴いてみたいものです。

続いては２度目の拝見となる昇美依さん。前回も深夜寄席でその時は「宮戸川」でしたが、マクラでは圓師匠や弟弟子の圓満さんも引き合いに出し「ウチらだけは“橘ノ圓一門”ではなく“圓部屋”と呼ばれています」という話は大ウケ
まさか圓師匠はビール瓶で殴ったりはしないでしょうが・・・
与太郎の描き方も楽しく、借り物場面も言い立ても間を置くことなく連続で来るので聴きやすさを感じました。
途中のクスグリでは「のんこのシャー、米丸師匠はジョーズのキャー」
上手いなぁ・・・絶妙の一言でした
ところでこの昇美依さん、芸協らくごまつりの“芸協シアター”の編集に連日奮戦しているようですが、くれぐれも体を壊さないように楽しい映画を作って下さい！

花丸さんは今夜唯一の新作派。火事場場面では実際に外で救急車のサイレンが鳴り、それを噺の中にすぐに取り入れるタイミングが最高でした
花丸さんと昇美依さんはお互いに前座時代の暴露話を披露し、花丸さんの高座では途中で昇美依さんが出て来て蹴りを食らわす(マネ)というシーンもありました。
なんだかんだ言って、仲良しなんじゃないの？と思わせる二人です

トリは弟弟子の代演で登場の里光さん。高座に着くなり“ツラ明かり”(高座上にある下から照らすライト)が点いていないのを指摘するあたり、落ち着いていますね
深夜寄席で里光さんの「時うどん」を聴くのは二度目ですが、関東の「時そば」のような一人ではなく、いい仲の二人が出てくる上方式。
２日目の男とうどん屋とのやり取りは、まさに場内抱腹絶倒！

今夜は遊馬さんに期待してしていましたが、他の３人がそれを上回る熱演で、良い意味で期待を裏切られた深夜寄席でした