演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/09/15 深夜寄席(落協)

2007-09-15 | 深夜寄席見ブんログ
金原亭馬吉…『紙入れ』

桂才紫…『夏泥』

三遊亭歌彦…『棒鱈』

柳家さん若…『真田小僧』


歌彦さんが出演ということで2か月ぶりに落語協会の深夜寄席に行って来ました。
月初めの土曜日が1・2日で始まる月は2月を除いて5回深夜寄席があるのですが、今月はそのうち4回が芸協。落語協会の今月の深夜寄席は今夜だけです。
並んでいる時にバッタリ会った常連のMさんと一緒の席を取りました。
開演前に注意とお願いの場内アナウンス。これは才紫さんの担当ですが、とにかく
落ち着いていて綺麗な口調と声量。
思わず『ココは東銀座かよ!』と思ってしまいました

開口一番は馬吉さん。間男のマクラや小噺を振って来ますが、場内にはお子さんもいてちょっとやりにくそうです。
「紙入れ」は芸協で茶楽師匠や圓雀師匠で聴きますが、馬吉さんの新吉は本屋ではなく呉服屋という設定。これだけでも新鮮に映ります。
おかみさんと旦那の描き方も無理が無く、楽しい内容でした。

声の美しさなら落語会屈指の才紫さんは「夏泥」ですが、無理に小声にしないで普通の声量での高座はお見事でした。

歌彦さんがトリかと思いましたが3番目の出演。
何をかけるかとワクワクしていたら、私の大好きな「棒鱈」
酔っ払った2人の襖を隔てたやり取りに場内も爆笑でしたが、私はどうしても4月1日に聴いた小権太さんの「いちがちぃーっ」のイメージが強く残っており、それを上回るまでは行きませんでした。

トリはさん若(じゃく)さん。結構お歳を召しているようにお見受けしましたが、超満員の客席に臆することなく、堂々とトリの務めを果たしたと思います。


今夜の4名はいずれも上手さとか聴き易さというものを強く感じましたが、逆に言えば型にはまった正統派の落語とでも言いましょうか?
噺がしっかりしているという印象と共に、芸協で良く見られる“サプライズ”的な飛び道具がなく、落語協会と芸協の芸風の違いを感じた夜でした。