2017年12月12日、清瀬市の建設環境常任委員会が開かれました。私たちの市民運動の仲間の阿部洋二さんが以下のような請願をしたところ、あっけなく門前払いにされました。その様子を報告したいのですが、まずは請願を読んでください。
■「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める請願
紹介議員 ふせ由女
〔請願の趣旨〕
表題の事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。
〔趣旨説明〕
柳泉園組合では今年4月28日、柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業(以下本件事業)契約を住友重機エンバイロメント(株)と15年間、133億8606万円で締結している。
これは柳泉園組合が行ってきたごみの中間処理組合としての事業を包括的かつ長期(15年間)にわたり民間事業者に委託するということであった。
ところが柳泉園組合が示した資料や広報チラシなどを見ると本件事業は運営管理事業とは言うものの予算額で約71億円という過半が大規模補修であることをうかがい知ることができる。
そこで、まず第1に本件事業の契約内容への疑問として
① 大規模改修工事が占める割合、その年度ごとの予算額、後年度負担の実態、それへの債務負担行為処理などが明らかでない。
② 大規模改修事業が過半を占めるのになぜ運営管理事業としたか、法令上の根拠。
次に、本件事業が、大規模改修事業が過半を占めるなら、なぜ工事請負契約として進めなかったのか不明です。
工事請負契約として進めるとした時には
① 一般競争入札を行うことが必要であり、入札にあたっては、そもそもなぜ大規模改修工事が必要かを論議に掛ける必要があったはずなのに、2016年8月の柳泉園組合議会では、本件事業は、事業自体の賛否をとわず、補正予算で債務負担行為を提案する形をとっていた。
② 工事請負契約ならば、どのような工事をなぜ行うのか、必要性の根拠、目的、設計図面、仕様書などが手続き上も必要であった。
振り返って、本件契約は、運営管理事業と言われているが、運営管理といえば日常のごみ処理業務のような恒常的業務の遂行であり、契約上は委託契約となり、「業務=仕事」を委託する契約となる。
一方、大規模補修のような工事契約の場合は、成果物を成し、これを求める契約となる。この場合、当然事業者は、求める成果物についての目的を明示し、設計図面や仕様書を用意し、入札にかけることが自治法上も定められ、事業者と工事契約を結ぶ必要がある。 法律上は管理委託契約と工事請負契約では手続き上の扱いが異なる。委託契約なら議会承認は必要ないが工事請負契約では議会承認が必要になる。
以上の疑義についてお答えいただくために本件請願を提出する。
必要性も内容も不明な事業へ税金の垂れ流しはチェックしたい。
清瀬市議会議長
西畑 春政殿
清瀬・くらしと平和の会
阿部 洋二
・添付資料1、柳泉園クリーンポート大規模補修資料(平成26年11月28日)1ページ目
・添付資料2、同チラシ
ごみ問題に詳しくない私にとっては少々難しい内容の請願ですが、その趣旨はごみ処理の仕方の透明性を求めているものです。市民からみてどうごみが処理されているのか、わからない点を明らかにしてほしいという当然の要求です。
現在同趣旨の裁判が東京地裁で開始されています。
議員から数点の質問が請願者に向けられました。
ある議員から継続審議の動議が出されましたが、賛成少数で否決されました。
最後に請願の採択の賛否の挙手が求められ、賛成者は継続審議の動議を出した革新系議員1人だけで不採択となりました。
不思議なのは、否決に賛同した議員の多くはその理由を表明しませんでした。つまり、請願を無視するという態度に出たのです。請願者を支援する者からすると、問答無用で切り捨てられたというのが実感でした。
ある議員や市役所の役人の発言には、裁判に影響があるといけないから請願には反対するというのがありました。しかしながら、繰り返して記しますが、市段階で以下のような要求を認めないとはどういうことなのでしょうか。
●「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める。
●事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。
真っ当な市民の疑問や要求に応えない市議会とは一体なんだろうと思ったのでした。
最後に請願者の阿部さんのこの日の感想を紹介させていただきます。
〔12日の建設環境常任委員会での審議では議員から職員へ向けて請願の内容に関しての質疑が寄せられたようですが、それに対して職員から「係争中の案件ですので答えられません」というような回答で済まされたのはとても奇異に感じます。係争は市民と柳泉園の間のことで市としては係争への関わりは今のところ何もありません。わかっていることをきちんと答えてほしいものです。
それをいいことにしたのかどうか知れませんが、何の意見も言わずに採決に参加する議員さんにの存在も気になります。単なる将棋の駒的存在なのでしょうか。〕
*柳泉園は西東京市、東久留米市、清瀬市が出資して共同でごみ処理をしている施設。
■「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める請願
紹介議員 ふせ由女
〔請願の趣旨〕
表題の事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。
〔趣旨説明〕
柳泉園組合では今年4月28日、柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業(以下本件事業)契約を住友重機エンバイロメント(株)と15年間、133億8606万円で締結している。
これは柳泉園組合が行ってきたごみの中間処理組合としての事業を包括的かつ長期(15年間)にわたり民間事業者に委託するということであった。
ところが柳泉園組合が示した資料や広報チラシなどを見ると本件事業は運営管理事業とは言うものの予算額で約71億円という過半が大規模補修であることをうかがい知ることができる。
そこで、まず第1に本件事業の契約内容への疑問として
① 大規模改修工事が占める割合、その年度ごとの予算額、後年度負担の実態、それへの債務負担行為処理などが明らかでない。
② 大規模改修事業が過半を占めるのになぜ運営管理事業としたか、法令上の根拠。
次に、本件事業が、大規模改修事業が過半を占めるなら、なぜ工事請負契約として進めなかったのか不明です。
工事請負契約として進めるとした時には
① 一般競争入札を行うことが必要であり、入札にあたっては、そもそもなぜ大規模改修工事が必要かを論議に掛ける必要があったはずなのに、2016年8月の柳泉園組合議会では、本件事業は、事業自体の賛否をとわず、補正予算で債務負担行為を提案する形をとっていた。
② 工事請負契約ならば、どのような工事をなぜ行うのか、必要性の根拠、目的、設計図面、仕様書などが手続き上も必要であった。
振り返って、本件契約は、運営管理事業と言われているが、運営管理といえば日常のごみ処理業務のような恒常的業務の遂行であり、契約上は委託契約となり、「業務=仕事」を委託する契約となる。
一方、大規模補修のような工事契約の場合は、成果物を成し、これを求める契約となる。この場合、当然事業者は、求める成果物についての目的を明示し、設計図面や仕様書を用意し、入札にかけることが自治法上も定められ、事業者と工事契約を結ぶ必要がある。 法律上は管理委託契約と工事請負契約では手続き上の扱いが異なる。委託契約なら議会承認は必要ないが工事請負契約では議会承認が必要になる。
以上の疑義についてお答えいただくために本件請願を提出する。
必要性も内容も不明な事業へ税金の垂れ流しはチェックしたい。
清瀬市議会議長
西畑 春政殿
清瀬・くらしと平和の会
阿部 洋二
・添付資料1、柳泉園クリーンポート大規模補修資料(平成26年11月28日)1ページ目
・添付資料2、同チラシ
ごみ問題に詳しくない私にとっては少々難しい内容の請願ですが、その趣旨はごみ処理の仕方の透明性を求めているものです。市民からみてどうごみが処理されているのか、わからない点を明らかにしてほしいという当然の要求です。
現在同趣旨の裁判が東京地裁で開始されています。
議員から数点の質問が請願者に向けられました。
ある議員から継続審議の動議が出されましたが、賛成少数で否決されました。
最後に請願の採択の賛否の挙手が求められ、賛成者は継続審議の動議を出した革新系議員1人だけで不採択となりました。
不思議なのは、否決に賛同した議員の多くはその理由を表明しませんでした。つまり、請願を無視するという態度に出たのです。請願者を支援する者からすると、問答無用で切り捨てられたというのが実感でした。
ある議員や市役所の役人の発言には、裁判に影響があるといけないから請願には反対するというのがありました。しかしながら、繰り返して記しますが、市段階で以下のような要求を認めないとはどういうことなのでしょうか。
●「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める。
●事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。
真っ当な市民の疑問や要求に応えない市議会とは一体なんだろうと思ったのでした。
最後に請願者の阿部さんのこの日の感想を紹介させていただきます。
〔12日の建設環境常任委員会での審議では議員から職員へ向けて請願の内容に関しての質疑が寄せられたようですが、それに対して職員から「係争中の案件ですので答えられません」というような回答で済まされたのはとても奇異に感じます。係争は市民と柳泉園の間のことで市としては係争への関わりは今のところ何もありません。わかっていることをきちんと答えてほしいものです。
それをいいことにしたのかどうか知れませんが、何の意見も言わずに採決に参加する議員さんにの存在も気になります。単なる将棋の駒的存在なのでしょうか。〕
*柳泉園は西東京市、東久留米市、清瀬市が出資して共同でごみ処理をしている施設。