後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔745〕袴田事件の次は狭山事件ですね。再審無罪を勝ち取りましょう。

2024年11月15日 | 図書案内

  70年代の後半に埼玉県狭山市に引っ越しました。新規入居した狭山台ハイツは狭山事件現場に囲まれた地点に位置していました。石川一雄さんの家、犯人を取り逃がしたお茶畑、被害者が殺害された畑にとり囲まれたようなところでした。
 月に1回ぐらいだったでしょうか、狭山事件の現地見学会が開かれ、参加しました。石川さんは間違いなく無罪だなと確信したのは、石川さんの小さな家に入ったときでした。警察が3度目の捜索で、入口すぐの鴨居の上から、脅迫状を書くのに使われた万年筆が発見されたというのです。
  鴨居は小学生でも手が届く低いところでした。捜査の専門家の刑事が見逃すはずはありません。しかも脅迫状のインクの色と違っていました。脅迫状は、ほとんど学校に通っていなかった石川さんに書けるはずがありません。稚拙を装った比較的学識の高い者の仕業と思われます。

 袴田さんに続いて、石川さんの再審無罪を勝ち取りたいものです。

  最後に、くまもと「狭山事件」を考える住民の会の学習資料と、「止めろ!東電福島放射能汚染水海洋投棄!!」のパンフレットを紹介します。


〔735〕『言葉果つるところ』〈新版〉(石牟礼道子・鶴見和子、藤原書店)を読んでみようかと思っています。

2024年10月19日 | 図書案内

   朝日新聞の朝刊1面に鷲田清一さんの「折々のことば」というコラムがあります。図書や新聞などの一部を紹介し、コメントすることが多いようです。「天声人語」の前後に目を通すのが習慣になっています。
 なぜか、ここ数日は『言葉果つるところ』〈新版〉(石牟礼道子・鶴見和子、藤原書店)が連続して取り上げられています。宣伝になってはまずいと判断しているのでしょうか、出版社名は書かれていません。

 以前にもこのブログで紹介しましたが、藤原書店の「機」という宣伝誌が充実しています。32頁の小冊子ながら内容が実に濃いのです。
 2024年9月号(390号)の巻頭と最終頁を紹介します。5頁にわたって『言葉果つるところ』の対談の1部と推薦文が掲載されています。「折々のことば」と重ね合わせながら再読しているところです。


〔727〕祝!袴田巖さん 再審無罪。期せずして 鎌田慧さん、『冤罪を追う』(セレクション1)出版おめでとうございます!

2024年09月28日 | 図書案内

 至極当然の判決ではあるのですが、袴田巖さんに再審無罪が言い渡されました。
  マスメディアは次のように伝えています。(たんぽぽ舎のメルマガより転載)

 ◆袴田ひで子さん会見 主文が「神々しく聞こえた。涙止まらず」
  弟・巖さんに「無罪になったよと言いたい」

 1966年6月に当時の清水市にある味噌製造会社の専務宅で一家4人が
殺害された強盗殺人放火事件、いわゆる袴田事件の再審公判をめぐって
は9月26日に静岡地裁が袴田巖さん(88)に対して無罪を言い渡すととも
に、捜査機関による証拠ねつ造を認定しました。
 閉廷後、弁護団とともに会見に出席した袴田さんの姉・ひで子さんは、
開口一番、集まった支援者に対して「本当に皆様、長い裁判でありがと
うございました。無罪を勝ち取りました」と挨拶。

 その上で「裁判長が『主文 被告人は無罪』と言うのが神々しく聞こ
えました。
 私はそれを聞いて、感激するやら、うれしいやらで涙が止まらな
かった。1時間ばかり涙があふれ出てきていました」と無罪判決を聞い
た時の心境を振り返りました。

 一方、26日の判決公判では閉廷直前に國井恒志裁判長が「自由の扉は
ちゃんと開けました。ただ、無罪は確定しないと意味がありません。
もうしばらくお待ちください。ひで子さんが健康でいられることを心か
ら祈っております」と声を震わせましたが、照れ隠しなのか「あまり聞
こえませんでしたので、裁判長の仰ることも。時々しか聞こえな
かったんです。残念ながら」と笑顔を見せたひで子さん。

 袴田さんにどのような声を掛けたいか問われると「(自身が帰宅した
際に)起きていれば、きょう(26日)話をするつもりなんですが、巖の状
況が安定しませんので、やたら話すというわけにはいきません。
ちょっと顔色を見まして、きょうかあすのうちに『無罪になったよ』と
いうことを言いたいと思います」と答えました。

 また、袴田さんが逮捕されてからの58年について「知らないうちに過
ぎましたしね、再審開始になった時にスカッと忘れちゃったんですよ、
昔の苦労をそれくらい再審開始になった時は(うれしい)気持ちがありま
してね」と述べた上で、「今回はまたそれにも増して無罪という判決を
もらいまして、本当に58年なんか吹っ飛んじゃったみたいな気がす
るんですよ」と話しています。    (9月26日「テレビ静岡」より)
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6514829 

 ◆袴田巖さん 再審無罪「捜査側証拠 三つ捏造」
  静岡地裁判決 死刑確定から44年
  信じた無罪「神々しかった」 姉・ひで子さん 涙、笑顔

 1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)であった一家4人強盗殺人
事件で死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審公判で、静岡地裁(国井恒志
裁判長)は26日、無罪の判決を言い渡した。犯行着衣とされた5点の衣類
と衣類の一部の切れ端、自白調書の三つを「捜査機関の捏造」と認定。
警察や検察の責任を厳しく断じた。 (後略)
             (9月27日「東京新聞」朝刊1面より抜粋)

   まさに時を同じくして、鎌田慧セレクション1「現代の記録」が発刊されました(全12巻)。第1巻は「冤罪を追う」、まさにタイムリーな企画です。もちろん袴田事件についても丁寧に論述されているのですが、あとがきに次のように予言されています。

「二〇二四年九月二六日。袴田巌・確定死刑囚に無罪判決。静岡地裁での袴田巌再審裁判判決は、無罪判決となろう。ひさびさの確定死刑囚への冤罪解決の朗報である。」

 何年もかけて足で書かれた326頁にわたるルポルタージュをじっくりと読みこんでいきたいと思います。そこからみえてくる危うい日本の司法の不条理な現状に思いを馳せたいと思います。地域の図書館にも揃えておきたい12冊です。このシリーズの購入リクエスト運動が彷彿と巻き起こることを祈念します。
 挟み込まれていた「隔月報」に実に興味深いことが書かれていました。佐高信さんの「鎌田ルポの原点」です。『自動車絶望工場』が大宅壮一ノンフィクション賞を逸した時の信じられないような逸話です。実際に手にとって読まれることをお勧めします。
  先日、検察側に「控訴するな」という葉書を数枚送りました。こうした紙の飛礫はかれこれ何回目になったのでしょうか。

◆死刑台からの生還
                                    鎌田 慧(ルポライター)

 9月26日14時。静岡地裁で袴田巌さんに無罪判決が出される。確定死
刑囚の無罪判決は1989年1月、同地裁が同県島田市で起きた「幼女誘拐
殺害事件」の冤罪者・赤堀政夫さんに無罪を言い渡して以来35年ぶりと
なる。
 80年代に免田事件、財田川事件、松山事件と確定死刑囚が連続して釈
放された。「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」。
 日本の裁判所にも、人権尊重の鉄則が貫徹するかに思えた。

 この時代、筆者は財田川事件に関わっていた。まだ救援運動などな
かった死刑囚・谷口繁義さんの無実について雑誌に書き、タイトルを
『死刑台からの生還』とした。
 その雑誌の新聞広告を獄中で目にした谷口さんは「私はまた、外国の
映画の題名かと思っていましたら、よく見るとそうではなくて、私の事
でした」と喜びの手紙を実兄に送った。

 この喜びを思えば、無実の死刑囚でありながら、1975年に処刑された
福岡事件の西武雄さんの俳句「叫びたし 寒満月の 割れるほど」はあま
りにも悲惨だ。
 袴田さんの無罪判決を確信している人たちの不安は、未だ死刑を求刑
している検事側が「控訴」の悪あがきをしないか、である。判決のあと
支援者と弁護団は検察側に「控訴するな」と訴えにいく。
 死刑確定後、現実社会から乖離した袴田さんの精神を解放するのが、
検察の良心のはずだ。
      (9月24日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)


〔725〕『破片堂人の歩み』(瀧沢敬三編著・発行、信濃毎日新聞社)はまさに「歴史は常に民衆と共にある」を体現しています。

2024年09月12日 | 図書案内

 瀧沢敬三さんの労作『西方見聞録1-4』は本ブログで紹介したことがあります。1964年、最初の東京オリンピックの年に、早稲田大学ドイツ研究会の仲間3人と共に、西ドイツ1周旅行を4か月半かけて敢行した記録です。実に贅沢な造りの自費出版本でした。
 そもそも瀧沢さんと連れ合い福田緑との出会いは、日本自費出版文化賞の授賞式のことでした。『西方見聞録1-4』と緑の写真集『祈りの彫刻』が共に受賞し、偶然にも隣り合わせたということで交流が始まったのです。
 その後、瀧沢さんは緑の写真展にも来ていただきました。


 
 先日こんな葉書をいただきました。それは、瀧沢さんのご祖父の業績を掘り起こし纏め上げた本の案内でした。興味をそそられて早速本を購入しました。

 ご祖父の瀧沢益作氏はアマチュア考古資料研究家としても著名だったようです。「ある時は野荒らし扱いされ、また狂人扱いされ」ながら、蜜柑箱20箱に及ぶ膨大な考古学資料を採集しました。その貴重な「瀧沢コレクション」を名だたる専門家が調査研究したというのです。
  益作氏のもうひとつの顔は、、俳人としてのそれでした。著者は実に丁寧にその足跡を辿っています。

 さらに、この本の凄いところは、数十年にわたってご祖父の生涯を緻密に辿っていることです。様々な角度から光を当てて書籍を発行しています。今回はそれらを集約して1冊に編み上げていきました。

『復刻 諏訪考古学 第5号-滝沢コレクション集成』1975年
『明治大正諏訪俳句史抄-滝沢八界坊を中心として』1977年
『破片堂人研究』1985年
『ひとすじの道-追悼 瀧沢誠一郎』2000年
『草の根  ファミリーヒストリー』2023年

 あとがきの次のことばが心にすとんと落ちました。清瀬の写真展での再会が楽しみです。

 「記憶」は、「記録」しなければ、「歴史」としては残らない。歴史は、決してその時の権力者や一部の人たちによってのみつくられてきたのではない。生活に根差した草の根の、名もない多くの人たち(民衆)によって支えられてきていることを、この書を纏めてみて、改めて実感したのであった。(188頁)

*以上のブログを緑が瀧沢さんに送ったところ、瀧沢さんから丁寧なお礼のメールが届きました。このブログをとても喜んでくれたようです。そして、この本が紹介された新聞(信濃毎日新聞の「諏訪版」)をメールで送ってくれました。


〔723〕「機」(藤原書店)は小さいけど読みでのある冊子です。

2024年09月06日 | 図書案内

 皆さんは藤原書店が月刊で発行する「機」という宣伝誌をご存じでしょうか。32ページの小冊子ですが、内容はずっしりと重いものがあります。知的な好奇心を刺激するには十分の読み物です。
 ちなみに2024年8月号は上掲の通りです。
 巻頭の永田浩三さんの四國五郎『戦争詩』(四國光編)推薦文が読ませます。四國五郎と言えば児童読み物『おこりじぞう』の挿絵を描いた人として私は知るだけでしたが、このような戦争詩を書いていたことは知りませんでした。
  永田さんは広島出身で、『ヒロシマを伝える-詩画人・四國五郎と原爆の表現者たち』の著者でもあります。現在武蔵大学教授で、福田緑の写真展「祈りの彫刻」でも様々助言をいただきました。四國五郎のご子息、四國光さんとともにギャラリー古籐でお会いしたことがあります。

 さて8月号の「機」ですが、山口昌子さんの特別寄稿「フランスの『極右』は『極右』!」と連載「パリの街角から、パリ五輪狂騒曲」が実におもしろかったです。パリ在住者にしか書けないエッセイでした。
 本日2024年9月6日の朝日新聞「多和田葉子のベルリン通信」「スポーツの酔い 国の幻想」も秀逸でした。一人深く頷きながら読みました。


 ◆虚構の六ケ所村再処理工場
                                    鎌田 慧(ルポライター)

 8月下旬、日本原燃は使用済み核燃料の再処理工場完成について「約
2年半延期して2026年度中の完成を目指す」と発表した。延期は27回目
だから、誰も驚かない。2年前も完成します、と言いながら「できま
せんでした」という記者会見。これまで27回もやってきたのだから、ま
るで狼少年の類いだ。
 しかしイソップの寓話(ぐうわ)の最後には実際に狼が現れる。
 それも悲劇だが、もはや完成を信じる人はほとんどいない。再処理工
場の着工は1993年。31年たっても未完成。それでいて黒字経営。
 全国の電力会社が資金を負担しているからであり、その原資は各家庭
の電気料金でまかなわれている。
 稼働しなくても、先延ばし平気な親方日の丸会社。

 増田尚宏社長は「見通しが甘かった。今後は延びないで済む」(朝日
新聞)、「審査に対する私の認識が甘かった。(今後は)地に足が着い
た目標を示せるようにしたい」(東京新聞)。
 どこか人ごと、地に足が着いていない漂流経営。

 筆者は90年代から「再処理工場の黄昏」(『六ケ所村の記録』)と書
いてきたが、電事連が構想を発表した当時(84年)の建設費は7千億円
だった。いま事業費は15兆1千億円と算定される。
 各原発は危険とはいえ自分の敷地内に使用済み燃料を貯蔵する準備を
始めた。「もんじゅ」1兆円に続く、巨額の無駄遣いだ。
         (9月3日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)


〔722〕「写真展では私たちの本をお安く販売します。」(福田緑のブログの転載)

2024年09月06日 | 図書案内

 連れ合いの福田緑のブログを転載します。本物はこちらからどうぞ!

https://blog.goo.ne.jp/riemenschneider_nachfolgerin/e/0ec53d7944e73f0a4a16f96cdcdea51a

355. 写真展では私たちの本をお安く販売します。
▶「写真展のお知らせ」に書いておきたかった本の話です。

❤ これは今まで発行したリーメンシュナイダー写真集です。左上から1巻目、2巻目と並んでいます。
 2008年以来、教会や美術館を回るときに持ち歩いた1,2巻目は特に表紙がすり切れています。

▶上の写真は今まで自費出版してきた5冊のリーメンシュナイダー写真集です。

 9月4日に発送した「写真展のお知らせ」で書くつもりでいたのは、この写真集の2~5巻(初巻は完売)と、下に写真を載せた教育関係の本7冊について、「写真展においでいただいた方にはお安く販売します」というお知らせでした。どの本を選ばれても構わないので、何冊かまとめてお買い上げいただくと冊数に応じて以下のようにお安くなります。ご自宅でゆっくり眺めていただきたくて、このように設定いたしました。

・1冊お買い求めの方…… 5,000円
・2冊お買い求めの方…… 9,000円
・3冊お買い求めの方……  12,000円
・4冊お買い求めの方……  15,000円

▶下の写真は主に退職してからまとめた教育実践の本です。

❤ こちらは教育実践記録です。

『劇遊びを遊ぶ』は小池タミ子さんと平井まどかさんの共編、『ことばで遊ぼう 表現しよう』は日本演劇教育連盟の編集(福田三津夫の責任編集)、他4冊は三津夫の著書です。右下の本だけ福田緑著です。
 どの本をお選びの場合でも、合計の冊数でのお会計とします。

・1冊お買い求めの方…… 1,500円
・2冊お買い求めの方…… 2,800円
・3冊お買い求めの方…… 3,900円
・4冊お買い求めの方…… 4,800円
・5冊お買い求めの方…… 5,500円
・6冊お買い求めの方…… 6,000円
・7冊お買い求めの方…… 6,300円

▶その他の販売品について

・「リーメンシュナイダー資料集」改訂版…… 200円
・クレークリンゲン、ヘルゴット教会用チャリティー絵はがき…… 1枚100円、6枚セット500円

なども販売する予定です。絵はがきの純益は2025年の旅で、もう一度クレークリンゲンに行って手渡ししてきます。
皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。


〔721〕美術史家・エミール・マールの3部作の『中世末期の図像学』(上下、国書刊行会)がついに手に入り、表紙にびっくり。

2024年08月29日 | 図書案内

 フランスの著名な美術史家・エミール・マール(1862-1954)の3部作と言えば『ロマネスクの図像学』(上下)、『ゴシックの図像学』(上下)、『中世末期の図像学』(上下)になりますが、先日最後に手に入れたのが『中世末期の図像学』でした。
  まずもって興味深かったのが表紙の写真でした。私が予想したとおりですが、フィリップ大胆公の墓(ディジョン)の写真でした。昨年パリから東へ特急TGVで2時間ぐらい行ったところがディジョンでした。マスタードの名産地です。
 この作品を訪ねようと思ったのは、当時ボーデ博物館館長のジュリアン・シャプュイさんからフィリップ大胆公の墓碑の写真集をいただいたからです。このカタログに魅了された連れ合いがパリに行くなら是非ここにも立ち寄りたいと言ったからでした。
 そして裏表紙を見てまたまたびっくりしました。一目で作品を判別できました。トゥールーズから普通列車で45分のところにあるモアサックのサン・ピエール教会の彫刻「埋葬」でした。奇しくも私のパソコンの立ち上げ画面に現在使用している彫刻だったからです。
 リーメンシュナイダー研究に先鞭を付けた、『リーメンシュナイダーの世界』の著者の植田重雄さんが残してくださった写真集にサン・ピエール教会の素晴らしいカタログがありました。モアサックを目差すきっかけになったものでした。
 欲張って世界遺産カルカッソンヌに立ち寄ったため、モワサックのサン・ピエール教会には閉館ぎりぎりに到着することになりました。そして写真を撮りまくりました。教会内に安置されていたのが「埋葬」などで、ぎりぎりに撮影できました。私の写真もご覧ください。

 現在、フランスのロマネスク期やゴシック期の彫刻家が気になっています。クラウス・スリューテルがその人で、「モーセの井戸」(ディジョン)が有名です。しかし、ディジョンまで行きながら、うっかり見損なってしまいました。来夏の宿題です。


〔720〕写真集『パリ その光と影』(鎌田遵、論創社)を、パリオリンピックの宴の後に開いてみるのも良いかもしれませんね。

2024年08月26日 | 図書案内

 大学4年間と、教職を辞してから現在までバドミントンを楽しんでいる私は、スポーツ大好き人間です。大リーグなどのライブ中継が好きで、小学校退職後はイチロー、現在は大谷翔平に興奮しています。パリオリンピックにも熱を入れました。

 そんな今、写真集『パリ その光と影』(鎌田遵、論創社)を手にしています。
 静寂さの漂う、モノトーンの写真集です。
 いきなりセーヌ川からの様々な眺望が映し出されていきます。撮影時は2024年晩冬。オリンピックのインフラ整備に慌ただしい風景が垣間見られますが、人間がようやく遠目に登場するのはほぼ2枚のみです。
 カメラのアングルはセーヌ川からパリの街中に向けられます。壁面の落書きなども人種の坩堝と化したパリの日常の風景です。
 私のお気に入りは小川に架かる鉄橋の写真です。パリの庶民が日常的に使うであろうちょっとオシャレな橋のスナップです。初老の夫婦が手をつないで歩いているのが目に見えるようです。
 街中の煩雑な工事現場を経て、アングルは再びセーヌ川に戻ります。突然の白鳥の群れに癒やされて、なるほどこれはパリの光と影でした。

 あとがきが秀逸ですが、それは是非ご自分で確かめてください。ここではその障りだけを紹介しましょう。

■『パリ その光と影』 大型本 – 2024/7/26発行
鎌田遵 (写真)、論創社

伝統と多様性——。
それを活かしながら発展していく、パリの街並みの喧騒と静寂を活写する。(オビ)

「ときおり、曇天がひびわれ、一瞬の静寂とともに、どんよりした空の奥の方から、淡い光線が大地にむけて射し込んでくる。その光と影は、第二次世界大戦の戦禍をくぐり抜け、再建を果たした街が獲得した多様性と柔軟性のようにも見えた。」(「あとがき」より)


〔718〕『密航のち洗濯 ときどき作家』(文・宋恵媛、望月優大、写真・田川基成、柏書房)は「労作」の一言に尽きます。

2024年08月21日 | 図書案内

 今年の1月に発行された本で、かなり前にある方からいただいていたのですが、なかなか本ブログには紹介できませんでした。320ページの労作ですが、けっこう字が小さくて、私の目には優しくありませんでした。
 そうこうしているうちに、朝日新聞の書評欄でこの本が取り上げられました。字のサイズをうまく揃えられなかったのですが、これで本書の紹介に換えさせてもらいます。安田浩一さんの書評は素晴らしく流石といったところです。

 私が興味深かったのは、夫を亡くして住んだ1箇所に清瀬市の野塩団地がありました。ひょっとしたらどこかでお会いしていたかも知れません。意外なところに自分との接点があることに驚いています。


〔716〕NHKラジオ深夜便出演がきっかけで久利将輝さんの『ドイツの国家資格 眼鏡マイスターへの道』いただきました。

2024年08月20日 | 図書案内

■『ドイツの国家資格 眼鏡マイスターへの道』久利将輝、神戸新聞総合出版センター
2016年6月17日発行、900円+税、156ページ、新書版
巻頭言:俵万智、カバー写真 前 鴨居玲「街の楽師」、後 鴨居玲使用のパレット

 連れ合いの福田緑が唐突に1冊の本を差し出しました。『ドイツの国家資格 眼鏡マイスターへの道』という新書です。
 彼女は2022年4月19日、NHKラジオ深夜便「明日へのことば」に「祈りの彫刻を撮り続けて20年」というタイトルで出演しました。33年勤めた教師生活のことから、退職後にリーメンシュナイダーや同時代の彫刻を撮り続けて写真集を出した話などがそのメインでした。この放送は想像以上に多くの人が聞いてくれていたようで、様々な反響がありました。
 その詳しい顛末は彼女のブログに譲りますが、その反響の1つは、見知らぬ人から本が送られてきたことです。それが、久利将輝さんの『ドイツの国家資格 眼鏡マイスターへの道』でした。
 その内容は俵万智さんの巻頭言に凝縮されています。さらにその巻頭言の骨子がオビに記されています。眼鏡マイスターの資格を取るために著者はドイツで10年間の厳しい修行に励みます。まずはフライブルクでの下宿から始まって、ミュンヒェンでの修行へと続きます。ドイツと日本の文化の違いなど、20回近く渡独している私には共感することが多かったです。文章描写力もなかなかなもので、眼鏡に詳しくない私でもその熱い思いは伝わってきました。
 私が一番興味を持ったのは、なぜ俵万智の巻頭言で、鴨居玲の表紙なのかということでした。
  久利将輝さんのお父さんと鴨居玲が生前親密な関係にあり、鴨居作品を多数所蔵しているということで、かつてNHK日曜美術館の司会をしていた俵万智がその作品を訪ねたことにより交流が始まったようです。

  とても素敵な本ですが、できれば奥付にでも著者紹介がほしかったです。 

 先日いただいた残暑見舞いにも素敵な鴨居作品がありました。


 いただいた本をもう1冊紹介しましょう。様々な吉本隆明論を読むのが楽しみです。

 


〔714〕『袴田事件再審無罪・死刑廃止へ』(年報・死刑廃止2023)の紹介です。

2024年08月14日 | 図書案内

 27巻目の「年報・死刑廃止」だそうです。毎年、死刑廃止デーの10月10日前後に行うファオーラム90「響かせあおう死刑廃止の声」という集会に合わせて刊行しているそうです(編集後記より)。
 少し大きな本屋さんで手にしてみてはどうでしょうか。カラー写真が素敵です。

*[インパクト出版会のサイトより]
■『袴田事件再審無罪・死刑廃止へ』(年報・死刑廃止2023)年報・死刑廃止編集委員会 編 2,300円 +税 2023年10月13日発行

10月末に再審公判開始、24年3月に結審が予定されている袴田再審裁判を特集。無実の人を死刑にしかねない死刑制度はなくさねばならない。死刑囚表現展2023から主要作品をカラーで紹介。この1年の死刑関連情報を網羅。死刑廃止を願う人の必携誌。

●年報・死刑廃止2023 目次

巻頭座談会 袴田再審から死刑廃止へ
 小川秀世・木谷明・中島直・安田好弘・岩井信(司会) 005

小特集・死刑囚の表現
死刑囚表現展2023作品集
 第19回「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」表現展応募作品から  033
モンマルトルの死刑囚絵画展 都築響一 044
「死刑囚の表現」について離れぬ問い 第18回死刑囚表現展を終えて 太田昌国 049
二〇二二 二〇二三 死刑をめぐる状況  059

死刑制度を変える
 三つの訴訟について  金子武嗣 060
死刑制度の無法状態を正す三つの裁判傍聴記 永井美由紀 068
色鉛筆問題その後 黒原智宏 078
朗読「2022年死刑囚アンケート」 死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90 082
「死刑廃止国際条約の批准を求める請願」を提出 石川顕 090
死刑廃止をめざす日本弁護士連合会の活動報告 小川原優之 092
「国家と戦争犯罪と死刑」開催に当たって 第一二回死刑映画週間 太田昌国 102
ゲストのトークから 可知亮 104
死刑関連文献案内 前田朗 108
死刑廃止に向けた国際的動向 中川英明 128
死刑判決・無期懲役判決一覧 菊池さよ子 152
  死刑廃止運動にアクセスする 158
  追悼・加賀乙彦 川村湊 172
  追悼・永井清(迅) 深田卓 174
  死刑を宣告された人たち 176
  法務大臣別死刑執行記録 206
  死刑廃止年表二〇二二 214


〔713〕またまた鈴木清隆さんから、ご著書『橋本義夫の見た光景』(橋本義夫論Ⅳ)をいただきました。

2024年08月13日 | 図書案内

 以前にもご紹介した 鈴木清隆さんのご著書『橋本義夫論』のⅣ巻をいただきました。
題して『橋本義夫の見た光景』です。252ページの力作、労作ですので、これからゆっくり拝見しようと思っています。私が教育実習指導で通ったことのある八王子市立陶鎔小学校や先日まで非常勤講師で働いていた白梅学園大学のことなども出てくるので、楽しみです。


〔711〕「国鉄分割・民営化」の実態を生々しく告発する『JR冥界ドキュメント』(村山良三、梨の木舎)にヒリヒリしました。

2024年08月03日 | 図書案内


 中曽根内閣による「国鉄分割・民営化」とは何だったのか、国鉄元運転手の実にリアルな現場報告です。国労を壊滅させるための当局のいじめ、諸組合間の壮絶卑劣な抗争、現場人でしか知り得ない労働現場のありのままが語られています。さすがに新日本文学会会員だけあって、文章がこなれていて読みやすいのです。筆者の心臓の音も聞こえてきそうなドキュメントです。
 これを読みながら想起されたのは、私自身の教育現場での体験です。55歳で早期自主退職した真実です。東京都公立小学校教員を33年続けた現場で起こっていたことを、そろそろその詳細を語らなければいけないなと催促されたような本でした。

■内容紹介(出版社より)

国鉄の分割・民営化は、中曽根康弘元首相による戦後民主主義に対するクーデターだった。
憲法を破壊し、その後の「失われた30年」を呼び込んだ。中曽根による「国家的不当労働行為」は、150余人の労働者の命を奪った。
現場にいた国鉄元運転士(国労組合員)による渾身のドキュメントである。

1章 招福神像の立つ駅で
出勤二日目の朝/員数外社員/出勤初日/点呼/「は、ず、さ、な、い、よ」/踏み絵/再び二日目の朝/カールビンソン/歩きだした「遺失物」のコート/JR冥界?

2章 三六〇円で来た男
「交番へ行こう」/男の背後にあるもの/処分/組合間の確執/さらなる確執/「入浴事件」の顛末/嫌がらせ/自殺者/人活センター/魂のこと

<寄稿:本書刊行に寄せて> 民主主義を破壊した中曽根改革/鎌田慧
あとがき/関連略年表
内容紹介(「BOOK」データベースより)

一体何だったのか。国鉄分割・民営化とは?国鉄JR当局の人権侵害を自ら体験し、自殺者150人の混乱の現場を生きた国鉄元運転士(国労組合員)執念のドキュメントである。
目次(「BOOK」データベースより)

村山良三(ムラヤマリョウゾウ)
1939年、山形県生まれ。1964年に国鉄東京機関区の電気機関助士となり国鉄労働組合(国労)に加入する。1967年、田町電車区の電車運転士となり、東海道線・横須賀線・伊東線などで勤務。1987年のJRへの移行にともない新橋要員センターへ強制配転させられ、さらに1988年に新宿要員センターへ異動。1996年にJR東日本を退職する。新日本文学会会員。井上光晴「文学伝習所」二期生。組合サークル誌「作家集団」に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 この本を紹介している鎌田慧さんのコラムも読んでください。(「週刊新社会」)


〔709〕新刊『ノーモア原発公害』(副題、最高裁判決と国の責任を問う、吉村良一、寺西俊一、関礼子編著、旬報社)を推薦します。

2024年07月20日 | 図書案内

 2022年6月17日、最高裁の判決は、東日本大震災を契機に発生した東京電力福島第一原発事故に関し、国には責任がないとしました。ただし裁判官の判断は3対1に分かれ、責任ありという裁判官も1名いました。本書はその判決の不当性を様々な角度から批判検討しています。本書出版の意義は、過去の原発政策における国の責任を免罪しないこと、今後の原発推進政策にお墨付きを与えないことにあります(はしがきより)。
  福島第一原発事故のような重大な事故は二度と繰り返してはならないということで、まさに「ノーモア原発公害」であり、そして、広範囲にわたる放射能汚染という新しいタイプの公害と捉えています。
  巻末には「ノーモア原発公害市民連絡会」の発起人が54名、特別賛同人が70名紹介されています。
  発起人の一人、鎌田慧さんのコラムを読んでください。

◆廃炉は危機からの最大の脱出策
  「原発は民主主義の対極にある」      鎌田 慧(ルポライター)

 金沢市の四高記念公園で6月30日、「さよなら!志賀原発」全国集会
があった。小雨まじりだったが、福島第一原発被害者団体の武藤類子
さんや女川、柏崎刈羽、東海第二、島根原発など、各地の市民運動の
人びとが1100人ほど集まった。
 能登半島大地震の被害者は寒さを脱したが、志賀原発への不安は急速
に高まっている。原発は次の地震に耐えられない。

 半島先端で計画された関西電力や中部電力の「珠洲原発」は住民運動
が阻止したが、もしも建設されていたなら恐るべきカタストロフィー(
破滅)だった。その恐怖が運動をさらに真剣にさせる。
 建設を断念した珠洲原発も用地買収は手練手管、汚い方法だった。借
地契約すれば土地はそのままで借地料を払う詐欺まがいの方法や、電力
各社の常套手段だった「先進地視察」という名の、原発立地地域を連れ
まわる無料の観光旅行。

 賛成派になったある人は北海道から九州までの家族旅行を楽しんだ、
といった。
 原発は建設前から地域を汚染していた。
 「原発は民主主義の対極にある」。原発地帯をまわったわたしの
結論だ。
 いまはヒロシマのあと、ナガサキを迎える直前の状況、と言える。
 30日の集会は「志賀原発の廃炉を脱原発社会への突破口にする決意を
固め合う場」(北野進・集会共同代表)だった。廃炉は危機からの最大
の脱出策だ。  (7月2日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)

◆ミサイル基地がやってきた
  湯本雅典監督の基地反対運動の映画
  『ミサイル基地がやってきた島で生きる』

                    鎌田 慧(ルポライター)

 「杖をついて 3本足で立って 地面の匂いかぐほどに 腰が
  曲がっても 戦争を止める手は 休めちゃいけない」。
 石垣島の公園にある憲法9条の碑をバックに、山里節子さんが朗々と
歌うトゥバラーマ(即興曲)が流れる。と画面が変わって、島中央の平
野部を占領した、陸上自衛隊のミサイル基地の遠景になる。

 私はこの標高526mの於茂登(おもと)岳の麓に広がっている田園風景
を、展望台から見下ろすのが好きだった。島の両側が東シナ海で、のど
かに風が渡って行くのが見える。
 湯本雅典監督の『ミサイル基地がやってきた島で生きる』は、戦後、
与那国島や本島の基地建設に土地を奪われ、この地に入植した人々の、
基地反対運動のドキュメンタリー映画である。

 防衛省の「南西地域の防衛態勢の強化」には、石垣島について「部隊
を配置できる十分な地積を有しており、島内に空港や湾岸等も整備され
ているとともに、先島諸島の中心に位置しており、各種事態において迅
速な初動対応が可能な地理的特性がある」とある。2018年度の予算に石
垣島のミサイル基地用地確保のために、136億円が確保されていた。
 わずか5年後の2023年、200台ほどの軍用車両とミサイル発射機が運ば
れてきた。
 この電光石火、狙い撃ち。
 ひとつの島を戦略的にしか考えない冷酷さは、強い憤りを感じさせる。
      (7月9日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)


〔708〕新刊『ラボっ子旅に出る。』(副題、異文化をめぐる50年、そしていま、神山典士著、冨山房インターナショナル)には半世紀にわたる国際交流の歴史が凝縮されています。

2024年07月19日 | 図書案内

 株式会社ラボ教育センターについてはたびたび紹介してきましたが、単なる地域の英語教室ではなく、独特の方法(ラボ教育メソッド)により「英語力と社会力を獲得する」学びの場とでも言えるのでしょうか。私のラボ教育センターとの出会いやその研究組織での活動については拙著『実践的演劇教育論-ことばと心の受け渡し』や『地域演劇教育論-ラボ教育センターのテーマ活動』(いずれも晩成書房)に書いていますので、読んでいただければ嬉しいです。

 ラボ教育センターの活動は、物語(ラボライブラリー)を丸ごと表現するテーマ活動などの日常活動と、キャンプや国際交流などの非日常活動に大別されるように思います。新刊『ラボっ子旅に出る。』はラボ教育センターの歴史も踏まえ、とりわけ50年にわたるラボ国際交流に焦点を宛てて書かれたものです。
 著者の神山典士さんがラボっ子ということで、当然のことながらご自身の体験と重ね合わせながら自由自在に筆を運ばれています。
  ノンフィクション作家の神山さんといえば、「佐村河内事件」でマスコミを賑わし、多くの賞を受けられているのでご存じの方も多いことでしょう。
  私は松本輝夫さん(ラボ教育センター元会長)の出版記念会の司会をされている時に1度だけお目にかかったことがあります。神田の冨山房でのことでした。

 本書は周到で丁寧な調査に基づいて書き込まれた労作です。日本の若者が異文化に出会い、大きく人生を変え、成長していく様が随所に語られています。写真もふんだんに挿入されていてとても読みやすい本になっています。昨今必要以上に匿名で語られ、ぼやかした映像が流布される風潮の中、全編を通して固有名詞で語られていることにも好感を持ちます。
 谷川雁さん、定村忠士さんといったもはや歴史的人物のことばも適宜挿入されています。私が言語教育総合研究所でお世話になった故・鈴木孝夫さん、門脇厚司さん、故・本名信行さん、そして、テューターの佐藤公子さん(長時間インタビューさせていただきました)、岩坂えり子さん(私にとって初めてのラボ・パーティ訪問をさせていただきました)などのお名前も懐かしく拝見できました。
 注文は1つだけです。国際交流がテーマなのでそちらに絞ったことは理解できるのですが、テーマ活動の写真を何頁か入れて欲しかったです。「初期のレッスン風景」との対比ができておもしろかったのではないでしょうか。

  蛇足ですが、今年のパリオリンピックを回避して、来年夏には地域の仲間や家族とドイツを根城にした旅を考えています。南フランスのロマネスク再訪、北フランスのゴシック彫刻も視野に入れています。私たちも旅に出ます!

■ 『ラボっ子旅に出る。』副題、異文化をめぐる50年、そしていま、神山典士著、冨山房インターナショナル

〈目次〉
はじめに コロナ禍を乗り越える
第1章 旅立ちの前夜
第2章 「ラボ・パーティ」誕生の秘密
第3章 「ひとりだちへの旅」で鍛えられる
第4章 英語力と社会力を獲得する
第5章 旅の記録2023
第6章 OB・OGたちの足跡といま
おわりに 国際交流半世紀の歴史の重み