ふがいない僕は空を見た | |
窪美澄 | |
新潮社 |
窪美澄 著 : ふがいない僕は空を見た
高校生の斎藤くんは、アブノーマルなセックスが初体験だった。
相手は、アニメオタクの主婦。
最初は、興味本位のはずだったのに、斎藤くんは
彼女への想いが、遊びではないことに気が付く。
斎藤くんを見つめる、同級生の女の子や
斎藤くんをアブノーマルな世界へいざなってしまった主婦。
斎藤くんの親友や、母など
いろんな人の目線で描かれる
人と性の物語。
本屋大賞で入賞してから、ずっと本屋で高評価のポップが
ついていた本だったので、図書館で見つけて
喜び勇んで借りてきて、読み始めたのはいいのですが・・・・。
「えっ?!なにこれ?官能小説???」と思ってしまう程
センセーショナルな書き出しの本でした(笑)
困惑して一旦本を閉じ、ネットで感想を検索すると
私と同じように、戸惑いつつ読み進めて
ほとんどの人が概ね、感動したと書いておられたので
私も、読み進めてみると
なるほど、簡単に表面上のエロとかいった物語ではなく
人それぞれが持つ、生と性を描いた
素晴らしい作品で、私も大変感動しました。
作者は女性で、人一人を産み落とす事が出来るわけで
出産経験があるかないかは、わかりませんが
男性作家には、こんな本は書けないんじゃないかと
思った、作品でした。