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ここに消えない会話がある |
山崎 ナオコーラ | |
集英社 |
天気 最高気温12度 あったか~い
山崎ナオコーラ 著 : ここに消えない会話がある
を、読みました。
新聞のテレビラジオ欄の製作は、実は新聞社が委託した
ラテ欄制作会社が制作している。
日々垂れ流されているTVの放送欄は、情報が細かく膨大だ。
大きなワンフロアーには、それぞれの放送局ごとに班分けされた、
正社員&非正規社員が、ほとんど毎日深夜まで働いている。
夕日放送担当班の6人の男女の様子を、
アキバ系秀才好青年(非正規)の視点と
のんびりマイペース女子(非正規)の視点で語られる物語。
言ってしまえば、ブラックなこの会社で超長時間労働に
身も心も疲れながら、でもなにげない会話が
なぜかしっかりと、心に焼きつく瞬間があった。
私の場合、会話というよりも、なにげない光景が脳裏に焼きつくタイプです。
今は、印象的な光景を、写真で残し記録することもありますが、
もっともっと大昔、幼い子供だった頃のなにげない日常の光景も
夢のかけらのように、ちょっとぼやけながらも、脳裏にしっかり焼き付いています。
人が生きていると、時はすぐに過ぎ去って、一秒一秒が
あっという間に過去に変わってゆくものですが、
誰の中にも、消えない何かがくっきりと刻まれていて
必死にもがきながら、日々進み続けてゆく原動力に
なっているのかもしれないな。と、思いました。