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珍妃の井戸 講談社 このアイテムの詳細を見る |
天気 朝からと風
浅田次郎 著 : 珍妃の井戸
を、読みました。
この作品は、先日読んだ蒼穹の昴のその後のお話。
戊辰の年に、ご新政に失敗した光緒帝は幽閉され
その2年後には、義和団事件がおこります。
物語の始まりは、さらにその2年後のお話です。
義和団事件の際に、介入した日本を含めた列強各国が
中国内で犯した、卑劣な行動をきちんと調査する為に
イギリスより使者が送り込まれました。
海軍提督の、ソールズベリー伯爵です。
ソールズベリーは、義和団事件で行われた蛮行を
調査するに当たって、大変重要な事件を解明しなければ
ならない事になります。光緒帝の最愛のお妃珍妃【ちんぴ】の
謎の死についてです。
珍妃の死について、沢山の人がその死を目撃したとして
証言をしますが、どれもなぜか証言が一定しません。
人々の証言を通して、一人の美しい妃の死は
いったいなんだったのか?歴史の一コマを切り取って
その重大な事を問いかける作品です。
私は、義和団事件など聞いた事があるくらいだったので
とても勉強になりました。
日本人は今、沢山の過去のことを知るべきですよね。
対中国、対韓国朝鮮とにかく知れば、その先は
今より良くなっていくような気がします。
教科書ではなく、中立的な見地からの過去を
語った本や芝居や映画から、自分なりの歴史を
抽出して、理解するべきだと思います。
中国も韓国も行ってみると、いつも
良い人たちばかりに遭遇します。
個人レベルだったら、上手く行っているのだから
国のレベルでも、早く仲良くなりたいですね。
「読まない方がいい」とお知らせしようか
すごく迷った本でした。でも、前のブログでも
ベリー夫人は、とても良く歴史について勉強
していらっしゃる様子だったので、この本が
真相であろうと、そうでなかろうと冷静に
読めるだとうと思っておりました。知らずに
手に取ってしまった私は、ものすごくショックで
しばらく浅田作品を読めなくなるくらい辛かった。
あの時、中国で起きた色んなことが、闇に葬られ
日本人はもちろん、現地の中国の方も全ての真相を
把握できているわけではなくて、だからこそ
「憶測」→「疑惑の増幅」→「憎悪」に
繋がっているんだろうと思います。
政治では「過去の清算」とか言うけど、絶対
精算で終わる問題ではなくて、辛いけど
知ること考えることから始めなくては
いけないんですよね。やはり、浅田さんは
私の師匠ですっ!本日、岩手に来県中~♪