銀河夢急行

公共交通の話題を中心に、幅広く取り上げます。
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鉄道ジャーナル誌、来る2025年6月号をもって事実上廃刊。ネット等からの情報には勝てず……。

2025年01月21日 06時29分45秒 | 鉄軌道
私自身も全く気付きませんでしたが、鉄道ジャーナル社はこのほど、1967年以来約58年間に亘り月刊誌として毎月発行してきた“鉄道ジャーナル”を来る2025年6月号をもって休刊すると発表しました。事実上廃刊とみられます。
この最終号となる6月号は来る4月21日に発売予定です。
ここ近年は従業員8人だけで何とか編集してきましたが、昨今のインターネットからの情報には勝てなかったようだ。
最盛期の1970〜80年代にかけては、日本の鉄道情報趣味誌の中でも最も中枢的な存在。私自身も過去には3回ほど、かつてのタブレット欄に投稿し、掲載されたこともありました。
近隣の鉄道ファン誌はどちらかといえば軟派的、鉄道ピクトリアル誌は硬派的な記事が多く、鉄道ジャーナル誌はその中間的な存在だったと思いますよ。
しかしながら近年は、鉄道ファン誌はインターネットも活用して幅広い情報展開を行い現代に至っていますが、鉄道ジャーナル誌は公式サイトこそ存在するものの、インターネットの幅広い活用はなく、専ら誌面だけでの提供。そのこともあり、地盤沈下の傾向も否めませんでした。
さらに新興他誌の台頭もあり、こちらはカラー写真による特集も少なくありません。またビコムのDVDやBlu-rayによる情報提供も目立ちますね。
私自身の鉄道ジャーナル誌の記事の思い出は1967年から70年頃にかけて決まって掲載された現役蒸気機関車の運行情報。モノクロ写真付きながらも、当時は長崎本線、山陰本線、伯備線のような亜幹線から臼ノ浦線や日中線、細島線、室木線のような盲腸線までが万遍なく紹介されていたものでしたわ。うん。
確か1969年4月号では二俣線のC58とか、武豊線のC11、中央西線と篠ノ井線でのD51が掲載されていたかな。
その時点では信越本線北部や篠ノ井線での定期客車列車は総てDD51の牽引になり、D51は殆ど貨物列車だけの運用に。一方、中央西線ではまだまだD51が貨物列車の殆どや客車列車の半数で活躍していたと思います。
同年8月号では何と、もともとから基本的には標準軌の韓国国鉄(KNR)の特集記事も。
優等客車列車のセマウル号やムグンファ(ムクゲ)号、トンイル(統一)号、ピドゥルギ号等の存在を初めて知りました。
しかしながら、一部のローカル線ではナローゲージの区間も。但し、石炭の入手が難しかったせいか、日本の国鉄よりも一足早く完全無煙化を達成していたような。
因みに、その当時は日中間に正式な国交はまだなく、日韓でさえ国交樹立から4年を過ぎた頃でしたね。
これとは前後しますが、7月号では20系初代ブルートレインも網羅しつつ紹介されていたと思います。表紙は寝台特急“富士”を牽くDF50の写真でした。
同じく4月号ではC62の特集も。表紙は寝台急行“安芸”を牽くC62の写真でしたね。
今にして思えば、あの頃の記事が私自身にとっては最も面白かったかな。大変に懐かしいですね。
因みに、当時の鉄道ジャーナル誌は掲載写真の殆どがモノクロで製本も簡素。そこいらの週刊誌に準じたものでした。
取り急ぎ報告まで。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (M(いつもと違うデバイス))
2025-01-21 11:55:57
鉄道ジャーナルの休刊は、ネット情報に勝てなかったというのもあるでしょうが、個人的には、「自滅」に追いやられたのだと思っています。
「阪和線の沿線から」ブログより
「鉄道ジャーナル」2025年6月号(4月発売)をもって休刊に

このようなブログ記事を見つけましたが、以前にも、この「銀河夢急行」のコメント欄でも喧々囂々にもなった某鉄道ライターが鉄道ジャーナルの記事に起用されたことで、鉄道ジャーナル(編集部)の劣化がここまできたのか、ということです。
「阪和線の沿線から」ブログ より
鉄道ジャーナル2024年7月号を読む(下)根室線部分廃止の記事に抱いた様々な疑問…

この「鉄道ライター」に関して、今回は私自身はあえて評価については言及しません。
一方で、鉄道ジャーナルを鉄道ジャーナルたらしめた乗車ルポ「列車追跡」が誌面からなくなり、鉄道ジャーナルらしさが消えてしまった。さらに、この「鉄道ライター」のみならずビジネス誌のライターも頻繁に執筆しており、しかもそれはネットニュースでも登場するライター・記事なので、鉄道ジャーナル独自の広い視野で包括しながらかつ鋭い視点での斬新さがなく、率直に言って「面白くない」に尽きてしまいました。
(※以下続きます)
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Unknown (M(いつもと違うデバイス))
2025-01-21 11:58:20
(※続き)
鉄道ジャーナルは、鉄道雑誌の中でもバス・航空機にも取材し、同じルートを鉄道だけでなくバスや航空機との乗り比べも記事にしていた。
海外鉄道乗車ルポにも積極的で、ヨーロッパ・中国・ロシアにもよく出向いていました。鉄道ジャーナル客員だった南正時氏が作務衣姿でヨーロッパの夜行列車に乗車し記事にしたのも思い出。
定期刊行鉄道雑誌で毎号「バスコーナー」が設置されていたのは鉄道ジャーナルだけ。
創立者竹島紀元初代編集長・レールウェイライター種村直樹氏(いずれも故人)の時代の乗車ルポは、自分の知らない時代のものでも今読んでも面白い。
列車追跡シリーズは別冊としていくつも単行本化され、別冊「年鑑日本の鉄道」では時には厳しい目線で鉄道のあり方を論じていました。あの須田寛氏も寄稿していました。その数々の別冊も、刊行はすべてなくなってしまいました。
しかし、そんなジャーナリズム精神は今の鉄道ジャーナルにはみじんも感じられてこない。むしろ、現首相ら「鉄ちゃん政治家」や自治体首長に生インタビューしたり、編集部の方がノリノリだったコミケ輸送について短期連載を組んだ鉄道ピクトリアルの方が「鉄道ジャーナリズム」を貫いているという有様です。

編集部が平成初期まで活躍していた初代世代からバトンを継いで次世代記者の育成・取材力の鍛錬ができず(※これは竹島紀元氏現役時代、そして「竹島イズム」と決別してしまった竹島氏退任後の社の体制もあったのでしょうが)、「外部」のライターに丸投げして糊口をしのぐやり方では、そりゃ読者は読まなくなり、自滅へと追いやられたものだと思います。

追記:「阪和線の沿線から」のブログのURL貼り付けは、gooではスパム扱いになるのか、コメント投稿できないようで、中身はタイトルをコピペしてご自身で検索願います。
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Unknown (fantasyexpress)
2025-01-21 13:22:18
そう言えば、鉄道ジャーナル誌の最近のものは記事ネタが尽きかかっていたのか、昔の記事の再掲が多かったそうですね。全く気が付かなかったが。もし、そうならば、読み手に飽きられます。
ブログならば、ネタが出来た時々にアップロードするだけですし、原稿の締め切りなんてありませんから、気楽と言えば気楽ですね。
返信する
Unknown (M(いつもと違うデバイス))
2025-01-23 11:21:25
>fantasyexpress さんへ
>そう言えば、鉄道ジャーナル誌の最近のものは記事ネタが尽きかかっていたのか、昔の記... への返信

「ブログならば、ネタが出来た時々にアップロードするだけですし、原稿の締め切りなんてありませんから、気楽と言えば気楽ですね。」
これは鉄道ジャーナル社のブログどうこうという意味ではなく(※そもそも鉄道ジャーナル社は公式ブログやSNSを開設していません)、鉄道ジャーナル社とは無関係の「阪和線の沿線から」という私設ブログに、鉄道ジャーナル休刊について「阪和線の沿線から」管理人が述べた「私見」という内容ですが、どうやらgooブログでは「阪和線の沿線から」URLをコメント欄に記入するとスパム扱いになるのか、コメントを投稿できない仕組みになっているようなので、「阪和線の沿線から」の当該記事のURLは貼り付けられません。
従って、当該ブログ記事タイトルはコメント欄に記入しておきましたので、「阪和線の沿線から」で鉄道ジャーナル休刊について「阪和線の沿線から」管理人がどう考えたのかは、タイトルをご自身でコピペ・検索してご覧ください、という意味です。

鉄道ジャーナル 公式サイト:https://www.rjnet.jp/
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