2024.02.08撮影
わたしの庭では、ヘレボルスが自由恋愛で増え続けています。でも、形質が少々停滞して、同じような個体が隣同士に咲いています。でも、今年は、特に、勢いが弱く、それは気候変動のせいかもしれませんが、長年の近親交雑のせいもあるかも、と考えました。
それで、新しい遺伝子を注入しようと、今年は思い切って、一度に3株を新しく迎えることにしました(一昨年は1株、去年は2株)。すでにご紹介した園芸種は、次の2種。
が! その2株は、大チョンボ、発覚。子孫を残さない園芸種なんだって。そんなことは、ラベルには書いてないもん。買ってきた新しいヘレボルスを、ここのブログで自慢しようと思って、調べていて、初めて分かった。うるうるうる
2024.02.23撮影
実は、購入する時から、園芸種は子孫を残せるタネがができない場合があるからなあ〜〜、と危惧はしていたんです、特に、異種間の交配種は。でも、花の美しさにフラッとなって連れ帰ってしまいました。
今年の子孫繁栄の一縷の望みをかけた最後の1種を、ここにご紹介します。その名も、「ハニーヒル・ジョイ(Honeyhill Joy)」、「ハチミツの丘の喜び」だって。(この記事を読まれているそこのあなた、何を想像しています?)
冒頭の画像と直前の画像は、満開の「ハニーヒル・ジョイ」(ヘレボルスで「満開」というのは、オシベが花粉を出し始めた時の状態です)。次の画像は、開いてすぐの花、オシベがまだ固く閉じています。
2024.02.08撮影
学名 Helleborus x nigercors 'Honeyhill Joy'「ハニーヒル・ジョイ」
英名 Hellebore 'Honeyhill Joy'
キンポウゲ科(Ranunculaceae)ヘレボルス属(Helleborus)
園芸店で、ああ〜、ニゲル(Helleborus niger)にそっくり〜〜、と思ったんですね。そうしたら、名称も、
Helleborus x nigercors
でした。
x nigercors の niger というのがその「ニゲル」です。
次のニゲル(Helleborus niger)の画像をご覧ください。この画像は、たまたま、花が開いてかなり日数が経ったものです。
2006.02.05撮影
学名 Helleborus niger
英名 Christmas Rose
和名 ユキオコシ(雪起こし)
流通名 クリスマス・ローズ
キンポウゲ科(Ranunculaceae)ヘレボルス属(Helleborus)
ニゲルもお店にあったんです。でも、草丈がずっと低いので、わたしの庭の他のヘレボルスに埋もれてしまってはいけないと思い、花茎の高い「ハニーヒル・ジョイ」 を求めました。
x nigercors の niger は「ニゲル」ですが、では、x nigercors の cors は何でしょう。それは、corsicus で、イタリア半島の西にあるコルシカ島の Corsica(コルシカ)の形容詞形です。
2023.03.28撮影
学名 Helleborus argutifolius
英名 Corsican Hellebore「コルシカのヘレボルス」
キンポウゲ科(Ranunculaceae)ヘレボルス属(Helleborus)
2021.02.26撮影
これ、わたしの庭では、あちこちに広がっているんですよね。多くの人に差し上げました。それでも、掘り上げてコンポストにせざるを得ないほど増えます。勘弁してくれ。きれいな花で、草の姿も美しいのだが、ほんと、勘弁して。
でも、この1月の雪害で、成長済みの個体(次の画像)は、花が咲く前の葉っぱだけの状態の時に、地上部が全滅した。地下で生きていることを祈ります。見えなくなると、恋しい。アルグティフォリウスの姿が見当たらない庭って、変〜〜〜。どうか、生きていてください。
2023.04.03撮影
今日ご紹介の交配種ヘレボルス x ニゲルコルス「ハニーヒル・ジョイ」(Helleborus x nigercors 'Honeyhill Joy')は
・原種ヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)と
・原種ヘレボルス・アルグティフォリウス(Helleborus argutifolius)を
かけあわせたもの。
この場合は、x nigercors とはっきりと系統が明示され、わかりやすかったです。
そして、有効なタネができるかどうかの最終判決が出た、と一瞬思った。英語の記事ですが。不妊だそうです。これで、3打席続けて三振。
ところが、他の有名サイト(英文)には、
>> 花芽の発達を促すために、タネが必要でない人は、
>> タネができる前に花茎を切り取るように
と書いてある。
はい、はい、はい、インターネット上の情報を無批判に信じたりしませんからね。それにしても、両者とも、それなりのサイトである。でも、この場合は、どちらかと言えば、わたしは「不妊」の方を信じます。
なぜなら、
>> タネができる前に花茎を切り取るように
というのは、ヘレボルスの記事全てにデフォルトで入れた可能性がある上、「不妊」というのは、わざわざ書き加えなくては書かれないことであろうので。
でも、わたしにはできることがある。うちの「ハニーヒル・ジョイ」の観察を続けること。タネのサヤはできるであろうか。タネはこぼれるであろうか。
2024.02.08撮影