![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/32/3f310dbe20a722451b8ef994a239d555.jpg)
2013.08.20撮影
この青い色が、わたしには、なんとも言えません。
これ、
・「白いトラの尻尾の」オカトラノオ(丘虎の尾 Lysimachia clethroides)
と、黄色いオカトラノオ家3姉妹の
・「大きい黄色のミソハギ」(Lysimachia punctata)
・「ふさ毛のついた黄色のミソハギ」(Lysimachia ciliata)
・コバンコナスビ(小判小茄子 Lysimachia nummularia)
の兄弟分なんです。
この真っ青な花、ルリハコベ(瑠璃繁縷 Lysimachia monelli)は、ハコベ(ハコベ属 Stellaria)に似た葉っぱと習性で瑠璃色の花が咲く、という命名でしょう。
ルリハコベは、現在、日本では、古い学名からアナガリス(Anagallis)という名称で流通しているようです。でも、なぜルリハコベと呼ばない? あるいは、呼べない? ルリハコベで何か不都合が? 「アナガリス」と打とうと思ったら「アナがリス」と出た。うわあ〜〜。
ルリハコベは、地上の低いあたりで横に向けてタラタラと伸びていきます。でも、茎の先は上に向けたままです。その点、姉さん分のコバンコナスビ(Lysimachia nummularia)が土にひっついて成長するのと異なります。
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2020.09.17撮影
わたしは、植物をタネから育てるのはあまり好きじゃないんです(要するに、ナマケモノ)。でも、ルリハコベは、タネの袋に印刷された花の美しさにひかれ、購入しました。ルリハコベはバンクーバーでは冬越ししないよ、と言われていたころです。そして、気象条件により、消えたこともあります。でも、そういう時には、タネを畑にさらにパラパラと。するのは、それだけ。
バンクーバーでルリハコベが咲くのは、夏の終わりから初秋にかけてです。もっと暖かいところでは、晩秋から初冬に咲くそうです。耐寒温度区分では、ルリハコベは「8b-10b」(8b, 9a, 9b, 10a, 10b)。バンクーバーが、温暖化により、大体で言って「7b」から「8b」に変わったので、ルリハコベが育てやすくなったわけです。多年草ですが、生育条件の整わないところでは、一年草として育てることになります。
オカトラノオ属(Lysimachia)は、 サクラソウ科(桜草科 Primulaceae)に分類されます。これがサクラソウ科? と不思議なんですが、次の、サクラソウ科の、園芸種ではありますが、プリムラ・ジュリアン(Primula x juliana)なんかを見てみると、そうか・・・とも思ってしまいます。下の画像の葉は、右側のだけがプリムラの葉で、下と左のはフウロソウ属(風露草属 Geranium)のものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/97/2088f6268793044f6baecaf73f8010e1.jpg)
2014.03.24撮影
ルリハコベは、一見、アメリカン・ブルーに似ているか、と思いました。もちろん、花の作りが違いますが、色で目を引かれると、ハッとしてしまいます。アメリカン・ブルーは、ヒルガオ科(昼顔科 Convolvulaceae)アサガオガラクサ属(朝顔柄草属 Evolvulus)の園芸品種「ブルー・デイズ 'Blue Daze'」の、日本での流通名です。園芸品種名の 'daze'(英語)というのは、「目をくらませられた状態」。
アメリカン・ブルーの耐寒温度区分は「9-10」で、「8a, 8b, 9a」のバンクーバーで育てるのは厳しいです。夏の間だけの一年草として扱うか、あるいは、海岸沿いの暖かい「9a」の地域でなら、多年草として可能かもしれません。
光線の具合で、ルリハコベは次のような色にも見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/8c/de5ff874b3f1ddc761139d9a52a7232d.jpg)
2020.09.17撮影
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