東京上野の国立博物館。
大きいし、高校生は無料だし嬉しい限りです。
大体は企画展を行っていて今回は“空海と密教美術展”だったのですがあまりの人の量に平常展だけ見学してきました。
しかし只今、東洋館はリニューアル工事中で、代わりに表慶館で東洋美術の展示を行っておりました。
正面のひときわ大きな建物が本館。
この博物館の歴史は明治時代までさかのぼりますが、今の本館は昭和初期に完成した二代目。
どっしりと存在感のある建築物です。
本館は2階で日本美術の流れという構成で一周して時代ごとの美術を見学できる。
教科書で有名な“ハート型土偶”
やはり実物は写真で見るより造形の美が伝わってくる。
足とか手の曲線が何とも美しい。
あの岡本太郎氏も博物館で土器を見て衝撃をうけたという。
同じく古代で有名な銅鐸。
一目瞭然、大きさも違うのですね。
この様に教科書やテレビで見た作品たちを実際に見てみると
新たな感想をもったり、発見がありますね。
今回は他に行きたかったのは企画展示室。
夏休みの期間は「博物館できもだめし-妖怪、化け物 大集合-」 を行っていたのです。
2階へと上がる階段に妖怪たちが・・・
貝を頭にのせた児が「来い来い」と言っているようで
吸い寄せられてしまう。
展示室には日本の妖怪変化についての作品がずらり。
歌川国芳筆の“百物語化物屋敷の圖”
廃屋で百物語でもしたのだろうか、男たちが化物に襲われている図。
この絵は角川ソフィア文庫“百物語の怪談史”の表紙になっています。
京極夏彦氏の小説、百鬼夜行シリーズども有名な
鳥山石燕筆の“百鬼夜行拾遺 ”
その他同じシリーズとしてはに“画図百鬼夜行”や“百器徒然袋”などが刊行されていました。
何だか色もついている・・・!
作品の隣には図も入った詳しい解説があってとてもわかりやすいです。
妖怪作品が世に出回り、読まれるようになったのは
その恐くてユーモラスな妖怪たちに畏怖というより愛着を覚えるからではないでしょうか。
それは本来、畏怖されてきたあやかし、妖怪ではなく、
作品としての妖怪というところでしょう。
そのような点は現代にも受け継がれ今日の妖怪ブームを巻き起こしているのですね。
この展示は8月28日までだそうです^^