江ノ島の隠れた神社である児玉神社。
参道商店街を登りきったあと、江島神社の大鳥居からまっすぐ参道も登らず、エスカーにも乗らず、左手の階段を登っていく途中に石鳥居と看板があります。
ここが児玉神社の入り口で、観光客は見向きもせずに通り過ぎていきます。
鳥居の先にある木々に囲まれた長く細い参道をしばらく歩くと、社殿に着きます。
最初の鳥居をくぐるときは北を向いていたはずが、社殿に着くころには南を向いているという不思議な構造です。
この児玉神社は1921(大正10)年創建の神社で、御祭神は児玉源太郎(1852-1906)です。
陸軍参謀であり、台湾総督でもあった児玉の功績をたたえて創建されたといいます。
神社の設計を担当したのは伊藤忠太です。
この神社で特徴的なのは狛犬。
狛犬と獅子はどこの神社でも必ずいるものですが、ここの狛犬は少し仕様が異なるのです。
まず、どちらも口がぽっかりと空いています。
そしてその口の中を覗いてみると、玉が入っており、転がすことができます。
初めに見たときは驚きましたが、
この狛犬は祭神が台湾総督として台湾の近代化に尽くした経緯から、地元から寄贈されたもののようです。
台湾ではメジャーなのでしょうか。
日本でもいくつかの神社に残っているようで、大変不思議な狛犬です。
それにしても、ころころと転がすのは楽しいので是非体験してみてください。