『生きちゃった』(2020)
今年ベスト10に入りますよ。面白かった。。
大島優子はこの演技で今年の助演女優賞を総ナメにしますよ。絶対にそうなる。そうせざるを得ない。
大島優子のあの咆哮。。。。
生命の叫び。。
もはや生命の危機ですもんね、現状。。
大島優子はこの演技で今年の助演女優賞を総ナメにしますよ。絶対にそうなる。そうせざるを得ない。
大島優子のあの咆哮。。。。
生命の叫び。。
もはや生命の危機ですもんね、現状。。
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『生きちゃった』四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2591
四コマの黒文字部分は、
『生きちゃった』公式サイト(http://ikichatta.com/)の監督インタビューを参考に構成しています。
『生きちゃった』四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2591
四コマの黒文字部分は、
『生きちゃった』公式サイト(http://ikichatta.com/)の監督インタビューを参考に構成しています。
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主人公が抗う事なく起きたことを全て受け入れていくことで、どんどん地獄になっていく。。
ある調理用具が見えた時の絶望感と言ったら。。
「マジかよ…」と天を仰ぎましたよ。。
でも、面白いんです。。笑っちゃうくらいの地獄だし、実際完全に笑わそうとしてますしね。
「ラブホテル行きたいっ!」とか「大麻やめろー!」とか。。
監督曰く「笑っていいのかどうか定かではない笑い」が散りばめられている、とのこと。
なのでけして、暗くどんよりだけ映画でもないし、ワーワーと喚いているだけの映画でもない。
ブラックコメディと言ってもいいのでは。
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仲野太賀は、
必要以上にパワフルだったり破綻している人ではなく、
本人はいたって真面目で正しくいようとしてるんだけど、
抑えきれない内面が溢れてきちゃう、みたいな人物がハマりますね。
今回もそんな感じ。
全然ブチギレしていいことが起きても、自分の身の回りを破綻させないように「穏やかに」「建設的に」対応する人。
この役の人物も「日本人だからかなぁ」と言ってますね。
そう、この役は「現代の日本人」。
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若葉竜也の役は謎の人物ですね。
太賀のイマジナリーフレンドなんじゃないかってくらいに、あんまり実在感のない。不思議なキャラクター。
ラストあたりで「あ、この人はこの人で自分を押し殺して生きてきたわけか…」とわかって、
この不思議な存在感にも理由があったのかなと納得しました。
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ていうか大島優子なんですよ。この映画は。
〝美味しい役〟ではあるし映画を動かすキャラクターなので、ある程度力のある俳優さんがやれば十分形になる役柄ですよね。
でもでもでも、すごいのさ、大島優子の演技が。。
「うお、大島優子がこんなことするんだ…」ってびっくりしてる自分のいやらしさを粉砕するような演技。。
女優さんの「演技派へ脱皮!」みたいな演技は往々にして「ハイハイわかりましたよ…」って思っちゃうこともあるんです。
「あんたの事情はこの映画と関係ないでしょ…」と言いたくなる。
でもでもでも、大島優子にもなってくると軽やかなんですよ。サラッとしてる。インタビューを読むと相当気合を入れて挑んだ役だそうですが、そういううるささを感じない。
それでいてあの咆哮!雄叫び!雌叫び!
ああいうシーンで「叫ぶ」ってのもよくあるんですけど、あんまり成功例を知らない。
感動ミステリーとかで探偵役がラストに全部の事情を知ってうおおお!って叫ぶ、みたいな。たまに寒いヤツ。。
大島優子の咆哮は、、、映画史に残していいんじゃないですか。
国立映画アーカイブ(https://www.nfaj.go.jp/)に残しておきましょうよ。
少なくとも今年の助演女優賞は一つ残らず大島優子です。決定です。
もし他の人が獲るとしたら渡辺真起子(『37セカンズ』『浅田家!』)です。
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ラストの切れ味最高でしたね。
僕は映画の終盤は大体「早く終われ」「今終われ」と思いながら観ていて、大体のラストは蛇足だと思っていんですけど、
この切れ味はもうちょっと度肝抜かれましたね。。
いや凄かった。。でもま、描けてますもんね。あの人物があの方向へあの動作をし始めた!っていうのがラストなわけで。
この映画のゴールなわけで。
あの方向へあの動作をした結果がどうなるのかはわかんないんだけど、そこではない、と。
あの方向へあの動作を……、めんどくさいな、、
ラストネタバレは以下に!
監督がインタビューでハッキリと答えていますね。「厚久は僕の考える日本人そのものの象徴でもある」と。
〜〜
もはや我々は大切なものをいろんな外圧から剥ぎ取られ、いよいよ最後の一つまで手が伸びかかっている。要するに日本、日本人は、それほどヤバいところまで来ているという認識の反映です。
そう思わない人もいると思いますが、僕はそう確信しています。
ほとんど悪い冗談のような世界です。
(中略)
声を上げようにも、もはや言葉がないのかもしれない。それでも争い続けるしかないと思いますね。
〜〜
公式サイトのインタビューより引用。
***
奈津美が殺害され、娘の鈴とも引き離された厚久。
厚久「ラブホテルに行きたい!」
武田と一緒に、奈津美が殺害されたホテルの一室へ。
奈津美を弔う。
厚久「英語でなら言えるかも。I love my wife.」
後日、奈津美の実家で暮らす鈴を訪ねるが、車で前を通っただけ。
「鈴はあそこで暮らすのが幸せなんだ」と自分を納得させようとする。
しかし武田の言葉によって、厚久は自分の心を閉じていた扉を開ける。
溜めていた思いが心から溢れ出てくる。
助手席のドアを開け、鈴のいる方へ走り出す。
武田の顔。
おわり。
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ラストのこの切れ味、ホント最高!
本当に最後の最後に残った本当に大事なもの、娘を失いたくない!と娘の方向へ走っていく厚久ですよ。
それを見れない武田。「見てらんねぇ」みたいなこと言いましたね。で、ほんとに見えなくなりましたね、映画終わりました。
武田の視点だったんですね。謎の人物武田は観客だったのでしょうか。