シャワーホースのヘッド下から水が漏れていたが、用を成すので気にせずそのまま使っていたのだけれど、引っ越すときには直して出て行くように言われてしまった。当然といえば当然だけれども・・・。
なんでもできることは自分でやったほうが安上がりという私理論に基づき、これも自分で取り外し、ホームセンターで部品を買って付け替えてみようと安易に思っていた。
明らかに何年も誰も取り替えていなさそうな接続部分の青さびに不安を覚えつつも、モンキーレンチ(のちに考えるとそもそも道具選択が間違っていた。プライヤにすべきだった)を当ててみると・・・ビクともしない。
それならと、潤滑油を噴き付け、再度動かしてみる・・・やっぱり動かない。
・・・困りました。
自力を諦め、まず風呂釜メーカーに問い合わせたところ、風呂釜は直しますが、付属のシャワーホースは対象ではないとのこと。
次にタウンページを広げて、まずは大手の水道工事屋さんへ電話してみた。ところが、バランス釜に付いているシャワーホースの交換はやっていないと言われること数件。せめてやってくれそうなところの手がかりでも教えてもらえないかと話を続けようとしていると有無を言わさずガチャンと電話を切られてしまったところもあり・・・(涙)。
やっぱり自分でやるしかないのかと、またレンチを持って風呂場で奮闘するもやっぱりダメ。
再び電話帳を広げて、しばらく考え、今度は全国区の会社を離れて、地元の工務店に電話してみた。
大きなところは受付の女性を構えているのでだいたい電話口に出たのは女性だったのだけれど、工務店はどこも職人さんなのだろう、怖そうな声色で第一声が帰ってくる。
こちらも切羽詰っているのでひるんでいるわけにも行かず、修理を依頼したい箇所と、ここに至るまでの経過を報告する。すると、以外にも笑い声が帰ってきた。それは、本当にこの人は自分でやろうとして、やれることはやってみたんだなということを認めてくれている笑いに受け取れてた。
それでも、一軒目は、住まいを聞かれ言うと、「遠いな・・・。」とボソッと言われる。だがその後、近所の工務店を探して聞いてみたらいいとか、自分が行くと2万3万になるから、あんたがやってるように自分でホームセンターに持っていくのが一番安上がりだよとか、潤滑油をたっぷり付けてしばらく置いておくと動くこともあるから、もう少し待ってみたらと、そこまでアドバイスしてくれた。大手の某社は電話切りやがったのに、なんて優しいんだろうと思った。捨てる神あれば拾う神あり。
ちょっと気持ちを持ち直し、他のところに電話するも×。めげずに探すしかない。
次の一軒も、怖そうな声色の男性が出た。
ここまでの経緯を話し、どこに電話してもやってもらえず困っていると懇願すると、今日は無理かもしれないけど、なるべくはやいうちに見に行ってあげるよと言ってくれた!おぉ、神様、工務店様!
そこは、もっとも自宅に近い工務店さんだった。灯台下暗しといいますか・・・。
きっと、ご近所で困っている人を見過ごせないと思ってくれたに違いない。ここらへんは、全く妄想の世界ですが(笑)。
そして先ほど、工務店のおじさんがプライヤひとつ持ってやってきてくれました。「こりゃ、かったいわ~!」といいながらしばらく奮闘して、数分後やっと外してもらうことができた。
それと、もうひとつ全自動洗濯機用の蛇口に交換もしていただき、訪問料と作業代で3000円。そんなに安くていいんですか~!と、思わず言ってしまったくらい、それくらい本当に助かった。
何もかも大型店の便利さに押され、個人経営店は衰退してきているようだが、同じ町に暮らす人間どうしだから心安くしていただける、そういった良さもあることを思い出させてくれた出来事だった。かかりつけ医を推奨されているように、かかりつけ電器屋さん、かかりつけ工務店など、地域での繋がりもなくさない、そんな暮らし方をしていけたらいいなと思った。(でも中にはぼったくり的なお店があるのも事実なので慎重に選ぶ目は必要ですよね。)