近所の公園に、文鳥の死骸が捨てられていた。
ガーゼに包まれ、傍に餌も置かれているので、
飼われていた文鳥なのだと思う。
葬り方を知らない子供が、そのまま土の上に置いたのかもしれない。
いつか親が見つけて、埋めてくれることを期待していた。
ところが、文鳥はずっとそのままだった。
ガーゼもはだけて死骸がむき出しになっている。
天気の悪い日は全身が冷たい雨に打たれていた。
自分の死骸を惨めな姿で晒し続けなければならない文鳥を
私は気の毒に思った。
何度も、自分が埋めてあげようと思った。
でも、不審者に見られたらどうしよう、
自分の文鳥だと誤解されたらどうしよう。
なかなか勇気が出なかった。
私は思い切って夫に事情を話して、
一緒に公園までついてきてもらった。
そして、手早く公園の端に穴を掘って、
放置されていた文鳥を埋めた。
作業はあっけなく終わった。
心配していたことは何も起こらなかった。
そして、私は、ガーゼの中に、
枯れた小さな花が一緒に包まれていたことに気付き、
心が少し温かくなった。
私は晴れやかな気持ちで帰路についた。
夫は作業をする私の脇に黙って立っていただけだが、
私に不思議な力を与えてくれた。
夫が見守っていてくれたから、
私は私らしく振る舞う勇気を持つことができた。
自分らしく生きるのには、
人の支えも必要なのかもしれない。
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ガーゼに包まれ、傍に餌も置かれているので、
飼われていた文鳥なのだと思う。
葬り方を知らない子供が、そのまま土の上に置いたのかもしれない。
いつか親が見つけて、埋めてくれることを期待していた。
ところが、文鳥はずっとそのままだった。
ガーゼもはだけて死骸がむき出しになっている。
天気の悪い日は全身が冷たい雨に打たれていた。
自分の死骸を惨めな姿で晒し続けなければならない文鳥を
私は気の毒に思った。
何度も、自分が埋めてあげようと思った。
でも、不審者に見られたらどうしよう、
自分の文鳥だと誤解されたらどうしよう。
なかなか勇気が出なかった。
私は思い切って夫に事情を話して、
一緒に公園までついてきてもらった。
そして、手早く公園の端に穴を掘って、
放置されていた文鳥を埋めた。
作業はあっけなく終わった。
心配していたことは何も起こらなかった。
そして、私は、ガーゼの中に、
枯れた小さな花が一緒に包まれていたことに気付き、
心が少し温かくなった。
私は晴れやかな気持ちで帰路についた。
夫は作業をする私の脇に黙って立っていただけだが、
私に不思議な力を与えてくれた。
夫が見守っていてくれたから、
私は私らしく振る舞う勇気を持つことができた。
自分らしく生きるのには、
人の支えも必要なのかもしれない。
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