誰かが、玄関先に置いたビールの缶。
おそらく、この玄関先で誰かがビールを飲んでいたんだろう…。
坂元である証拠は無い…。どうするべきか…。
翌日の夜は、戸締まりをしっかりして、たけると寄り添って寝ることにした。
「大丈夫だよ、昨日のは、ご近所さんなんじゃない?」
「酔っ払って、通路で酔いつぶれたのかもね…」
たけるも、自分を納得させるようにつぶやいた。
深夜、周りが静まり返ると、近所の生活音まで聞こえてくる。
人が歩く音…、遠くを走る車の音…、普段気にならない音まで聞こえて来た。
…夜も深まり、しん…と静まりかえり、七美もうとうと…としたころ…。
気になる物音で目が覚めた…。