その日は、とりあえずゴミをベランダに置くと、"戻って来たゴミ"に言及せず、出掛けて行った。
案の定、その日は帰りが遅くなった。
自宅に着いて、夜10になってしまった。
帰ったら、ゴミの件をお隣さんに聞いてみようと思っていた。
おそらくゴミの出し方に問題があったからなんだろう。
しかし、今日は遅くなってしまって、お隣さんを訪ねる訳にはいかない。
翌朝は、ゴミを出せる日ではない…。
次のゴミの日まで待とう。
その日は、比較的早めに帰宅できた。
ゴミの件、聞いてみよう。
『ピンポ~ン』
お隣の宮本さんを訪ねた。
「はい」
「あ、こんな、時間にごめんなさい。相談があるのですが…」
「どうしたの?」
「昨日、私が捨てたゴミが戻って来てしまって…。原因がわからないんです。教えていただこうと思って…。」
「あ、そのゴミ、私がお宅の前に置いたんです」
「え?」