続ストーカー26

2023-03-09 09:43:02 | 日記
「家に入っていい?」

「え?…あ、そうだね…」

たけるも寝てると思うし、家に入れたくない…。

だけど、どのくらいここで待ったのか…と、思うと、断りにくい…。

結局、坂元を自宅に入れた。

「たけるくん…寝てるかな?…起こしたらダメ?」

「最近、朝がつらいみたいだから…」

大人の都合に巻き込みたくない。

「今度は、うちに来て」

「あ、…そうね…」

まだ、坂元の自宅には行ったことがなかった。

「これ、良かったら」

「え?」

坂元は、鍵を出した。

「鍵?」

「僕の自宅のだよ。…で、君の家のスペア鍵も貰っていい?」

「それは…」

基本的に、お付き合いの状態で、自宅のスペアキーを渡す…という考えはなかった。

「鍵はちょっと…」

「ダメなの?」

「私的には、お付き合いしている人には、渡したことはなくて…」


続ストーカー25

2023-03-05 09:06:58 | 日記
いつもより、少し酔ってしまった。

飲んだ勢いで、実は息子がいることを原田に話してしまったおかげで、

「たけるくんのためにも、早めに帰ろう」

となって、早めの解散となった。

なぜか原田には、気を使わない友人のように何でも話せる。

家に近づくと、見たことのある車がとまっていた。

坂元の車だ。

車の扉が開いて、坂元が降りてきた。

「遅かったね」

「え?…待ってたの?」

「うん。部屋の呼び鈴を鳴らしたけど、誰も出ないんだ…。たけるくんは、実家?」

「あ、ううん…。呼び鈴が鳴っても出ないように言ってあるの」

「飲んでたの?」

「う…ん」

「誰と?」

「同僚と…」

…嘘をついた。


続ストーカー24

2023-03-01 08:14:02 | 日記
隣の課の原田が幹事の手助けをしてくれる…と、名乗り出てくれた。

苦手な幹事…、とにかく、助かる…。

しかも原田とは、好きなゲームも一緒で、話しもあうから、気兼ねしなくていいし。


「早速、今日の帰りに店を探そう。人数が多いから、大変かも」

「ありがとうございます」

数軒まわって、ほどよい店を見つけた。

「ついでに、ちょっと飲んでく?」

「そうですね。」

ついで…という割には、長居をしてしまった。

また、ゲームの話題であっという間だ。

「また、飲もうね」

「あ…はい…」

「あ、そうか、彼氏いるんだよね。まずいよね」

「あ、大丈夫です。あまりそういうことを気にしないので」

「そうなんだ」