ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「黒石(ヘイシ) 新宿鮫Ⅻ」

2023年05月14日 | 書籍関連

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冷酷な“敵”認定で次々に出される殺人指令を受け、戦慄の手段で殺人を続ける“黒石(ヘイシ)”。何処不気味な謎の相手に、新宿署鮫島刑事が必死の捜査で挑む
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大沢在昌氏のハードボイルド小説新宿鮫シリーズ」。第1弾「新宿鮫」が上梓されたのは1990年と、もう33年も前の事。第110回(1993年下半期直木賞を「新宿鮫シリーズ」の長編第4弾「新宿鮫 無間人形」で受賞する等、「新宿鮫シリーズ」は大沢氏の代表作となった。

今回読了した「黒石(ヘイシ) 新宿鮫Ⅻ」は、「新宿鮫シリーズ」の長編第12弾にして、短編を含めると第13弾目となる。

「元々は、国家公務員採用I種試験に合格し、警察庁入庁キャリアだったが、或る事件により“警察機構内の危険分子扱い”される様になり、新宿警察署防犯課(現在は「生活安全課」)に“左遷”された鮫島刑事が主人公。」という「新宿鮫シリーズ」。警察機構内では多くから疎まれ、“一匹狼”ならぬ“一匹”として事件を追うが、そんな彼の“本当の姿”を知り、協力する者も少なからず居る

「新宿鮫シリーズ」で自分(giant-55)が読んだのは。、数冊に過ぎない。でも、其の数冊だけでも、今回の作品に到るには、彼を取り巻く人間関係には結構な変化が。「彼の理解者で在った恋人や上司との悲しい別れ。」は、其の最たる例だろう。とは言え、彼の理解者は新たに現れたりする訳だが。(今回、新たに登場した訳では無く、再会した或る人物なんぞは、今後のシリーズの中で大きな役割は果たして行きそうな気がする。)

「何人も、其れ特異な殺し方をする“殺人マシーン”の正体と其の動機推理する。」という作品だが、動機の部分が今一つ。又、或る組織の人間達に関する記述が、“綽名”と“本名”の混在しており、「どういう関係の、どういう人物だっけ?」と混乱してしまう。

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日本全国の石材店は1万3,560軒、東京だけでも646軒ある。千葉神奈川などを加えたら数千軒になるな。
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印象に残った文章。日本にこんなにも石材店が存在するとは、とても意外だったので。2020年時点で、一般世帯総数は「4,885世帯」との事。既に墓を所有している人は少なからず存在しているだろうし(「故人は亡くなる前、既に墓を所有していた。」とする人の割合が「2人に1人」というアンケート結果も在った。)、「石材店が取り扱うのは墓だけでは無いにしても、墓の新たな購入や修繕“だけ”で言えば、1万3,560軒という石材店の総数は過多な気もする。」のだが・・・。

総合評価は、星3つとする。


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