PIETA
2012年
韓国
104分
ドラマ
R15+
劇場公開(2013/06/15)

監督:
キム・ギドク
『うつせみ』
脚本:
キム・ギドク

出演:
チョ・ミンス:チャン・ミソン
イ・ジョンジン:イ・ガンド
ウ・ギホン:フンチョル
カン・ウンジン:ミョンジャ
クォン・セイン:ギターの男
チョ・ジェリョン:テスン
<ストーリー>
30年間天涯孤独に生きてきた借金取りの男・ガンドの前に、突然母親だと名乗る謎の女が現れる。疑いながらも、女から注がれる無償の愛に、彼は彼女を母親として受け入れるが…。
-感想-
2012年
韓国
104分
ドラマ
R15+
劇場公開(2013/06/15)

監督:
キム・ギドク
『うつせみ』
脚本:
キム・ギドク

出演:
チョ・ミンス:チャン・ミソン
イ・ジョンジン:イ・ガンド
ウ・ギホン:フンチョル
カン・ウンジン:ミョンジャ
クォン・セイン:ギターの男
チョ・ジェリョン:テスン
<ストーリー>
30年間天涯孤独に生きてきた借金取りの男・ガンドの前に、突然母親だと名乗る謎の女が現れる。疑いながらも、女から注がれる無償の愛に、彼は彼女を母親として受け入れるが…。


愛など知らぬ!
愛など不要!!
まるでサウザーみたいな半グレ男ガンドだが、一度温もりを味わってしまうと急にマザコンになってしまうのであった。
「御師さん・・・」ならぬ「おっかさん・・・」ですな。
愛を与える事で悪男は改心し始める。
愛を奪う事で悪男は絶望し懺悔する。
ギドク監督ならではの重たい作品。
色々とメッセージ性を含めてはいるが、それ以上に色々と衝撃的な内容でもあった。
「貴方の母親よ」と突如ガンドの前に姿を現し名乗り出るチャン・ミソン。
この人物が何者なのか、本当に母親なのか、その辺は映画通の方なら予想出来ると思う。
[障害者]となった青年が首を吊るオープニング。
それが頭に残っていれば女の正体を暴く大きな伏線になっている事に直ぐピンとくる。
ただそこからが問題で、ミソンはどのようにしてガンドを・・・てのが予想外通り越して唖然とさせられるものだった。
[障害者]巡りをさせる事で自分の犯した過ちを気づかせるミソンのやり方が見事。
それらとミソンによる最後の仕上げを絡ませる事でガンドの小さな良心に止めを刺し、まさかの結末へと導いていく。
そのエンディングシーンが秀逸で、直接的に見せられるよりも間接的に見せられる方が遥かに記憶に残るのでこのギドクが考え出したラスト演出はそういった意味でも素晴らしい。
そしてその光景は美しさを秘めた残酷さと悲壮さを生み出す事にも成功している。
韓国映画お得意の復讐ものだが、こういった観る者を悲しみで包み込む復讐方法もあるんだなと、血の跡を残しながら走り行くトラックの映像を見つめながらしみじみとギドク監督の美的演出に驚嘆させられてしまった。
相当なギドク信者でなければ受け入れ難い作品かもしれない。
私は内容に恐怖し、ラストで心震えた。
一つ気になるのが、ガンドが土の中から見つけた死体。
あそこはガンド自身、「え?」て不思議に思わなかったんやろか。
普通に川の字で添い寝してたけど。
評価:★★★★

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レンタル開始日:2014-01-08
メーカー:キングレコード
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