Bluetoothイヤホンは、製品の形状によって「左右一体タイプ」「ネックバンドタイプ」「左右独立タイプ」「ボックスタイプ」「片耳タイプ」の大きく5つのタイプに分類されます。形状によってメリット・デメリットがあり、使い勝手も大きく変わってきます。以下に、それぞれの特徴やメリット・デメリットをわかりやすくまとめてみました。
■左右一体タイプ
Bluetoothイヤホンでもっともポピュラーなタイプ。左右のイヤホン本体をケーブルでつないだシンプルな形状で、エントリーモデルからハイエンドモデルまで、多くのBluetoothイヤホンで採用されています。
・メリット
ケーブルが短くからみにくい
本体が軽く、コンパクトにまとめて持ち運べる
・デメリット
製品によっては内蔵バッテリーの容量が少なく、バッテリー駆動時間が短い
■ネックバンドタイプ
ネックバンドタイプは、左右のイヤホン本体をつなぐケーブル部に形状記憶素材などを採用し、首の後ろにかけて使用します。バンド部分がしっかりと作られており、装着感が高いのが特徴です。
・メリット
ネックバンドでしっかりと固定するため、装着感が高い
バンド部に大型のバッテリーを内蔵しやすく、バッテリー駆動時間が比較的長い
・デメリット
左右一体型モデルと比べると、本体重量はやや重い
ネックバンドの素材や形状によってはコンパクトに折りたたみできないモデルも
■左右独立タイプ
左右のイヤホン本体をつなぐケーブルがまったくないタイプで、「完全ワイヤレス」「トゥルーワイヤレス」とも呼ばれています。アップル「AirPods」の登場で一気に火が付き、ここ数年で一気に製品数が増えました。なお、完全ワイヤレスについては『《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証』で選び方や最新モデルのレビューを紹介していますので、そちらも参考にしてください。
・メリット
ケーブルをまったく気にせずに使える
本体が小さく、重量も非常に軽い
・デメリット
内蔵バッテリーが小さいため、バッテリー駆動時間が短い
他のタイプの製品に比べると、価格が比較的高め
■ボックスタイプ
Bluetoothレシーバーとイヤホンを組み合わせたタイプの製品。Bluetoothレシーバーとイヤホンが一体型となっている製品や、イヤホン部を取り外して好みのイヤホンに交換できるセパレートタイプの製品などがあります。
・メリット
セパレートタイプの製品は好みのイヤホンをワイヤレス化できる
・デメリット
構造上、ケーブルがややじゃまに感じる場合も
■片耳タイプ
片耳に装着して使用するタイプ。ドライバーのハンズフリー通話用の製品で多く採用されています。音声がモノラル再生のため、音楽鑑賞にはあまり向いていません。
・メリット
片耳で利用できるので、屋外でも安心して使用できる
・デメリット
モノラル再生のため、音楽再生には不向き
ノイズキャンセリングや防水・防滴など、利用シーンにあった機能性にも注目
せっかくBluetoothイヤホンを選ぶなら、利用シーンにあった機能性にもぜひ注目したいところ。
たとえば、電車やバスでの通勤・通学時の利用がメインなら、ノイズキャンセリング機能を備えたモデルがおすすめです。周囲の雑音を打ち消してくれるので、周りの騒音を気にせず音楽を楽しめます。
ランニングなどのスポーツ時の利用がメインなら、スポーツタイプのイヤホンがおすすめ。激しい動きでもコードがじゃまにならず、ノイズを拾いにくい構造となっているほか、耳から外れにくいイヤーピースやデザインを採用したモデルが多くラインアップされており、集中してスポーツを楽しめます。また、防水・防滴機能を備えたモデルなら、汗をかくスポーツや、突然雨が降ってきた時にも安心して使えるので便利です。
動画やゲームを高音質かつ低遅延で楽しみたいなら、aptX/AACコーデック対応モデルを選ぼう
低消費電力で駆動するBluetoothは、データ転送速度があまり早くありません。そのため、音声データを効率よく無線伝送するために、音声データをコーデックと呼ばれる音声圧縮変換方式で圧縮して伝送しています。
Bluetoothは標準で「SBC」と呼ばれるコーデックに対応しています。標準コーデックなので、Bluetoothに対応したスマートフォンやイヤホンは基本的にすべての製品が対応しておりますが、仕様上、接続性を優先して圧縮効率を高めた結果、音質劣化が大きく、無線伝送したデータの復元に時間がかかってしまい、遅延が大きいという弱点がありました。
SBCコーデックのこれらの弱点を解消するため、「AAC」や「aptX」といった高音質コーデックが登場し、近年、対応製品が増えてきています。これらのコーデックは、SBCコーデックよりも高音質かつ低遅延という特徴があり、SBCコーデックで気になる音質劣化や、伝送遅延による動画視聴時の映像と音声のズレがだいぶ抑えられています。