キヤノンの高倍率ズームコンデジ「PowerShot SX」シリーズの新モデル「PowerShot SX700 HS」が2014年2月20日に発売となった。従来モデル「PowerShot SX280 HS」と比べて、光学ズームの倍率が20倍から30倍にアップするなど、基本性能・機能が向上した注目モデルとなっている。
光学30倍ズームレンズに進化
「PowerShot SX700 HS」の最大の特徴は、コンパクトサイズはそのままに、従来モデル「PowerShot SX280 HS」からレンズのズーム倍率が光学20倍から光学30倍ズームにスペックアップしたこと。ボディサイズは112.7(幅)×65.8(高さ)×34.8(奥行)mmで、重量は約269g(バッテリーおよびメモリーカード含む)。従来モデルの106.4(幅)×62.8(高さ)×32.6(奥行)mmで重量約233gバッテリーおよびメモリーカード含む)と比べて、ほぼ同サイズのまま、光学ズームの倍率が向上している。対応する画角も、従来と同様、35mm判換算で25mmスタートとなっており、望遠端では750mmまで伸びるようになった。デジタルズームの領域でも精細感を保つ「プログレッシブファインズーム」を利用すれば、60倍相当まで画質の劣化を抑えてズーム撮影が可能となっている。
しかも、レンズ構成には、キヤノン製一眼レフカメラ「EOS」シリーズの交換レンズにも採用されているUDレンズを3枚使用。光学30倍ズームながら、すぐれた描写を実現するレンズとなっている。
ズーム撮影の機能面では、「フレーミングアシスト」機能を搭載するのが特徴。専用のボタンを押すことでズーム倍率をいったん下げてフレーミングしやすくする機能で、「PowerShot SX700 HS」では、顔を認識すると人物の動きに合わせて、カメラが自動でズーム倍率を調整する機能が高精度化。より小さな顔の検知や、横顔や下向きでの検出精度向上を実現している。さらに、カメラの大きな振りを検知し、カメラが自動でズーム倍率を調整することも可能になった。
60pフルハイビジョン記録&5軸手ブレ補正で動画に強い
「PowerShot SX」シリーズは、従来モデルより、動画撮影機能に定評がある製品だ。「PowerShot SX700 HS」は、1920×1080/60pのフルハイビジョン記録に対応しており、残像感を抑制した、なめらかな動画を撮影することが可能だ。
さらに、光学ブレ補正に加えて、平行移動時の電子ブレ補正や、水平・縦回転の歪み補正も可能な「5軸手ブレ補正」を搭載し、光学補正と電子補正の連携で、高度に手ブレを抑制。動画撮影時の手ブレも強力に抑えられるようになっている。
また、動画の記録フォーマットには、パソコンやスマートフォンとの相性にすぐれたMP4記録を採用。機能面では、シャッターボタンを押すことで、静止画撮影時に直前のシーンを動画でも記録する「プラスムービーオート」のほか、「ハイスピード動画」や「ジオラマ風動画」の撮影にも対応している。