目を閉じリラックスした姿勢で自分自身と向き合う瞑想は、約5000年前にインドで発祥したと言われています。瞑想をすることで、ストレスを軽減したり思考をクリアにしたり、直観力を向上させたりなど、さまざまな効果が得られることから、アップルの創業者・故スティーブ・ジョブスなどの企業家やハリウッドセレブ、トップアスリートなどが日常的に取り入れ、今では広く知れ渡っています。先日プロ野球を引退したイチローさんも、試合前には瞑想を取り入れていたそう。 瞑想をする上で大切なポイントは、目を閉じて「今、ここに意識を集中する」こと。とてもシンプルですが、実際やろうとすると、頭の中にさまざまな思いや雑念が浮かんでしまい、深い瞑想状態に入ることは容易ではありません。そこで、初心者でも「今、ここに意識を集中する」状態をキープしやすい瞑想方法を、呼吸でメンタルケアをする独自のメソッド「呼吸ヨガ®」を生み出し、ヨガ講師としても活躍する平賀きょう子さんに教えていただきました。
初心者はまず“楽しいこと”を思い描く
一般的な瞑想は、「心を無にする」「頭に浮かんでくる思考をただ観察する」という状態を保つことで、自分の内側に意識を向けていきます。しかし、余計なことを考えないようにすればするほど、うまくいかない人も多いのではないでしょうか。
「特別な訓練や修行なしで心を無にすることは、難しいと思います。瞑想初心者は、自分の好きなことや幸せに感じることを思い描くことで、まずは自分の思考に集中する状況をつくってみましょう。私はこれを“ごほうび瞑想”と呼んでいます」(ヨガ講師・平賀きょう子さん、以下同)
起床時と就寝時に実践!
喜びに浸る「ごほうび瞑想」の手順
それでは実際に、自分がワクワクすることや幸せに感じることを思い描き、自分自身を喜ばせてあげる「ごほうび瞑想」を行ってみましょう。
「まずは朝と晩に1回5〜10分程度行います。起床時ならば『今日、自分を喜ばせるために、何をしようかな?』と、1日の中で取り入れる喜びポイントを考えてみたり、『今日のランチが楽しみだな』と、その日の予定の中にある自分のごほうびポイントを想像します。就寝前ならば『今日はあのできごとがうれしかったな』と楽しかったことを振り返ります。もし何も浮かんでこなければ『今日は自分を喜ばせることができていないから、今から好きな音楽を聞こう』など、自分のごほうびになることをしてから眠りにつきます。
この瞑想を毎日の生活に取り入れていくと、日常の中にある楽しみに気づいたり、自分自身を大切にすることへの意識が高まったりして、ポジティブな思考でいられる時間が増えるのです。すると、自然と愚痴やネガティブな感情に費やす時間が減ってくるでしょう。また、安眠できるようになり、翌朝の目覚めがスッキリするはずです」
スキマ時間の瞑想に役立つ!
「わたしの幸福リスト」づくり
「ごほうび瞑想」を続けていると、自分が幸せに感じることや楽しいと思うことに気づくだけでなく、過去のハッピーな体験の記憶が呼び覚まされます。それらを書き留め、“わたしの幸福体験”トップ10を思い描く「わたしの幸福リスト瞑想」を、移動中やふとした空き時間に行うのもおすすめだとか。
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