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語のイメージ

2015-11-16 | 日本語の輪郭
イメージとは何か。語のイメージをとらえるには、どういうことがあるか。語感というアプローチもあり、それは語の形態にイメージとなる事柄をとらえようとする方法になる。イメージをそのままに想像、連想などを見るか、イメージは画像であり形象であるとするか、もう少し考えると、語を印象で見る、その使用法をイメージ化してしまうということのようである。語がもともとイメージを持つとしたら、それはあくまでも言語記号にとらえられた学説などで示された理論からである。それはまた、イメージとは何かをイメージすることであるから、そこにあるのはそれまでの言語論における観念を見直そうとするものであろう。言語におけるイメージはわたしたちの心的作用というべく、心理として与えられたものとしてその時代に応じた議論がなされてきたようであるから、近代科学の言語学においては、どう説明できるか。その方法が明らかにされる。 . . . 本文を読む

中国語における日本語

2015-08-10 | 日本語の輪郭
漢字外来語詞典という辞書がある。1982年に出版された。劉正炎、高名凱、麦永乾、1960年から22年の歳月をかけて編纂したそうである。約10,000の外来語を収録している。日本語は896項目で、およそ10%になる。>漢字外来語詞典に紹介されている"和製漢語"896をその「成り立ち」から分析すると、次の六種に大きく分類し、南ドンが中国で中国人が使用したのを一度でも聞いたことがある"和製漢語"を中心に具体例を幾つかご紹介する。 引用の、南ドンはハンドルネームで、南京どんぶりさんであるが、これは、日本から中国に渡った和製漢語を採録する、http://www.chuseum.jp/columnTop/column/page_20111205100743 を参照する。 . . . 本文を読む

名義抄

2014-10-05 | 日本語の輪郭
類聚名義抄、また名義抄とも言う。原撰本と改編本が知られている。漢字字書である。編者、成立は未詳、原撰系は、院政初期、おそらく1100年前後に法相宗の学僧によって編纂されたとされるが、伝えられているのは完本ではない、零本である。仏典音義を部首分類体に編纂し直した字書である。その価値は、>⑴当時の日本語語彙(漢文訓読語)を多数記載し,それらに声点(アクセント)を極めて正確に注記すること,⑵中国・日本の逸書を多く含むこと,⑶内容も学問的にハイレベルであること、観智院本類聚名義抄の掲出項目数と掲出字数、池田証寿氏による。そして、観智院本、建長3年、1251年、顕慶書写が唯一の完本として伝えられて、これによると、>改編本系『類聚名義抄』の成立は,12-13世紀(院政後期か鎌倉初期)頃,真言宗の学僧による編纂とされる。同上による。日本語は、この字書により、漢字を訓読みとした記録を集める。>観智院本『類聚名義抄』の本文は,ある掲出字句に対して,字体注(「正」「通」「俗」等),音注(漢音は反切,類音注,呉音は類音注,片仮名注で注記),意義注(漢文による釈義),片仮名和訓が施される。 観智院本『類聚名義抄』全体の掲出項目数は,31,979項目であり,従来算出された数値の約 32,000に合致する。 次に観智院本『類聚名義抄』の掲出字数をみると,全体で 42,328字であった。いうまでもなくこの数値は,延べの掲出字数である。 . . . 本文を読む

輪郭を表す

2014-09-28 | 日本語の輪郭
日本語の輪郭を表すのは、漢文を訓読する学びにあった。日本語を口承の文芸にあらわすのは歌謡であった。その歌謡は伝えられるままに記録されることがなかったのは固有の文字を持たなったからである。無文字社会としての日本語を想像すると、それには文字との出会いは衝撃であったろうと思われる。かの地の記録にはことばを持つ民族としてとらえられていたようであるが、それは、こんにちの日本民族、大和民族のいずれをもあらわさない。そも民族は、民族ないしは民族集団 ethnic group とは、文化、言語、習慣、宗教などで区分される集団のこと、と解説するサイトで、ドイツ語、Volk, Ethnos, Nation. フランス語、peuple, ethnie, nation. 日本語においては、民族という言葉は専門用語というよりは一般的な言葉であり、後者はきわめて多様である、http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/000612nation.htmlとするから、これが民族を研究対象とすることの多い文化人類学者にとって頭痛のたねであるそうである。 . . . 本文を読む

音義書

2014-09-09 | 日本語の輪郭
音義また音義書が作られた。そこに見られる和訓は万葉仮名で書かれていた。訓注と言っていたのであるが、訓釈としてとらえると、そこに日本語が釈としてつけられたことを知る。  >音義書(おんぎしょ)とは、一定の典籍の中から漢字・漢語を抽出して、その発音や意味、和訓などを注記した本。単に音義(おんぎ)と呼ばれる場合もある。文章よりも個々の語句そのものを注釈の対象とする。  そして、それが集成されて辞書となり、日本語読みが記録されて、和訓が集大成されて、類聚名義抄などが編纂された。音義書は中国の辞書の影響があった。  >A:義書(訓詁の書)…『爾雅(じが)』『釈名(しゃくみょう)』 →文字の意義・用法の違いによって分類・配列 B:字書…『説文解字(せつもんかいじ)』『玉篇(ぎょくへん)』 『字彙(じい)』『康熙字典(こうきじてん)』 →文字の形体の違いにより類別・配列 C:韻書…『切韻(せついん)』『広韻(こういん)』『佩文韻府(はいぶんいんぷ)』 →文字の音の違いによって類別・配列 D:近代辞書…『辞源(じげん)』『国語辞典』 →形・l音・義に関する研究の集約    . . . 本文を読む

訓釈

2014-09-08 | 日本語の輪郭
訓釈は聞きなれない専門語であったかもしれない。訓注は用いる。音注に対し、義注もある。字の語義、発音を注したものとして、訓釈を辞書に載せる。そして、日本霊異記訓釈攷、19820101、遠藤嘉基著に、この用語がある。漢文訓読をして訳注を施すため、漢字よりも右側に寄せた小文字の片仮名で書き表した日本語である。この訓釈を学術に広めたのは、日本霊異記の訓注の研究からである。従来は、訓釈や音義をあつめたというふうに、訓釈と音義は異なるところがあったのであるが、遠藤先生の霊異記の講義に接し、院での5年間はそう思うことしばしであった、それは、おおけなきことを言えば、訓注の解釈とでも言えばよい、それはしかい、だんだんと、語を標出して注記する、その全体を霊異記の訓釈と呼ぶように、学界でとらえられ、理解されたようである。 . . . 本文を読む

五音

2014-09-06 | 日本語の輪郭
音韻の体系を図にして五十音図と言う。日本語で50音を区別するような命名であるが、古くは、五音を名称に持つ。ごいん と読む。この五音をそのまま五十音と捉えるかどうか、少なくとも中国語の音韻の説明からすれば、50音図はその名残をとどめないように見える。祖先が日本語の音韻を体系づけようとしたのは音韻を並べて書いたのは悉曇学の影響だと指摘している。それがそうであるとして、ここで母音はアイウエオ順であるが、子音はアカヤサタナラハマワという順になっているものがあるので、この並びは明らかに、子音の調音位置を口の内から外の順に並べたものであり、五音そのものである。すなわち、喉音、牙音、歯音、舌音、唇音のようになっている。発音を意識して中国語の音韻を学び、それを日本語の音韻にしようとしたのが仮名文字発音である。 . . . 本文を読む

古辞書の日本語には

2014-09-03 | 日本語の輪郭
古辞書に何があるか。字書とあった。字引でもあった。それが辞典になって、音が似て、事典とも使うものがある。古辞書、であれば、それは、古辞書の研究、と言うタイトルで、川瀬一馬著による、あるいは、古辞書索引叢刊、島田友啓編、などがあり、古辞書と呼ぶところの資料がある。古辞書という語をもって、日本最古の辞書、奈良時代から江戸期の、節用集あたりまでを指して呼ぶ。白川静の字通に、凡例として、 >わが国の古辞書、〔新撰字鏡〕〔和名抄〕〔類聚名義抄〕〔字鏡〕〔音訓立〕〔竜谷大学本字鏡集〕からとり、そのうち初期訓義の代表として〔名義抄〕、その後の訓義の増加のあるものは、〔字鏡〕以下の書によって補入した。  と記す。いずれ、中国に辞書があり、それを招来しての学びがあった。そこには漢字をとらえて、訓義を示すことが行われた。そのひとつに、訓詁学は漢語について意味を捉えて、それわたしたちの祖先のことばにする、中国語を日本語に置き換えることであった。 . . . 本文を読む

書を学ぶ

2014-09-02 | 日本語の輪郭
書の歴史を思うと、習字とは言葉を学習することであったと思う。まさに、習い、真似ることによって、文字を修得するわけである。わが方で書道となって美術芸術となる彼我の違いには、書家、書法家、書学という言葉で表される、繁体字による書の歴史における伝統がある。中国の書論に詳しいことではあるが、それは言語にとってはどれほどに寄与したことであろうか。文字を学び始めたわたしたちの祖先には、篆書、隷書、草書、行書、楷書と文字を受け入れて学び、それを仮名文字の工夫へと活かしたのであるから、漢字をただ、漢字と思うだけではない、ことばを受け入れてわが言葉にする、つまり言語の創生を始める展開があったことになる。 . . . 本文を読む

最古の仮名文字

2014-09-01 | 日本語の輪郭
漢字を文字として、それがことばであるととらえた祖先は、その一つ一つを日本語にする。文字は記録されて表現の現れであるし、漢字はその時期に伝わる字形であったろうから、それを取り入れてさらに日本語という言葉にしようとする経過がある。長く漢字文字に接したであろうが、その時間は、日本語化を試みた世代から3世代としてもおよそ1世紀のことである。その受け継ぎを世代を担う30年に時間幅で考えると、3世代は120年から150年をあてることができるが、この推測は万葉集の巻軸歌、759年からカナ文字の書かれた落書きまでのころに、その間には、736年、天平8年から一切経の書写を始め、この事業は756年頃まで続いたとされ、そして仮名が確立するのは900年代初頭にになるので、仮名文字の最古のものが注目される。それは、10世紀に成立したとされていた平仮名が、9世紀後半に確立していたことを示す史料としての発見である。 . . . 本文を読む