音韻は体系をなす。言語によってその言語ごとに体系をつくっている。音韻という用語を中国語からの影響による漢字音、それは多くは古代漢語を地域的に受け入れて言語を形成したことによるが、漢字音をそれぞれ地域の言語にして用いている。中国語の語を借用し、字音は個々の言語の音韻体系、音節構造に適合するように変形される、という説明は、中国語の音韻と地域に取り入れた言語としての発音の関係で説明がある。そして日本語に音読みという読み方、訓読みという読み方の区別を音韻に合わせて作ってきている。漢字音と日本語読みであるが、その概念が作られてきた経緯には漢文訓読のことと、そこにまた漢字音を読み習わし、その発音を注記することが行われ、そのときの語と発音を集めた辞書などを類聚として作成してきた。万葉集の訓読と、日本語表記の工夫を解明することと、それを発音として抽象する作業が行われてきた。歌謡を日本語で書くことは、漢字表記の万葉集に対して、仮名文字だけで記すという経過をもって、日本語発音をいくつにもちがった文字表記するが、音韻は一つに集約される。万葉仮名、草仮名、変体のかな、そして平仮名となる一方で、カタカナを発音用の注記文字として編み出していた。和文にはひらがな、漢文にはカタカナとして訓と音の違いがあらわれる。 . . . 本文を読む