文章論は文を複数持つ集まりを単位とする文法の分析である。文を複数とするのは日本語文章に特徴があるからである。文法における文の規定を文構造に見る基本文にまとめ、その文が複数となる。そしてその特徴とは文章をまとめ上げる書き手の表現要素があるからである。言語主体と言い、その文章を描きだす文が複数集まる文法である。その文章の一つ一つの文に書き手による主観の描写としてのとらえ方ができる。わたしは、かくかくだと、思う という表現方法が、基本文の文末に話し手の主観要素として現れる文がある。それを陳述あるいは話し手の意図と見る。話法にとらえて、モダリティ要素をあらわす文には、その接辞に文法分析するものである。文章の特徴は文に見える話し手の主観表現が一般叙述に見られることである。言語主体による主語はしたがって、文の主語、述語の関係に文章を単位としてみることになるので、...wa...ga構文に典型的であるように、主語のとらえ方を議論することになる。
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