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サイバネティックス

2020-06-05 | 新語・社会現象語

インターネットが仮想社会だといわれていたのは、サイバー上のこととして、機械技術が果たす、いわば、人間行動に準じることであったようである。その流れで、情報の管理、統制が理論化された生物と機械の統合にあったもの、それはあるイデオロギーにむかって情報系と神経系が制御されるような見方となる。しかし、そのサイバネティックスはその追及に自由空間を持つことがない。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
>アメリカの数学者ウィーナーが『サイバネティックス――動物と機械における制御と通信』(1948)で提起した科学理論。それは、著書の副題に示されているように、生物個体の行動と通信機械の動作の平行性、同型性から出発して、広く機械系、生体系、社会組織における制御と通信・情報伝達の構造を、基本的に同一の方法的視点で研究しようとするものである。[荒川 泓]
>1940年代後半から50年代にかけてウィーナー、シャノン、フォン・ノイマンらによってその発展への扉を開かれた情報科学は、その後約半世紀の間に驚くべき長足の進歩を遂げた。今日、情報科学といわれているものの主体をなすのはデジタル計算機械の研究からの発展であり、その直接の最大の契機となったのはノイマンのプログラム内蔵方式の導入であった。この主流をなす領域は「情報機械」(通信機械、計算機械、自動制御機械)の科学であるといってよい。ウィーナーの意図したところの基本は、この情報科学の展開のなかに含まれた形で発展させられ、今日では、まさに情報科学そのものの内容となってきている。そして情報科学をやや広くとらえた場合、その今日における全面的展開は、彼がサイバネティックスの提唱で意図したことそのものの発展であるともいえよう。その意味で、ウィーナーの理念と意図は実現され今日に至っている。

サイバネティックス(英語: cybernetics)または人工頭脳学(じんこうずのうがく)は、通信工学と制御工学を融合し、生理学、機械工学、システム工学を統一的に扱うことを意図して作られた学問。 語源は、ギリシャ語で「(船の)舵を取る者」を意味するキベルネテス(ギリシア語: Κυβερνήτης)。
サイバネティックス - Wikipedia

世界大百科事典 第2版の解説
1947年にアメリカの数学者N.ウィーナーによって提唱された一つの学問分野。厳密な定義はないが,一般には,生物と機械における通信,制御,情報処理の問題を統一的に取り扱う総合科学とされている。ウィーナーは対象をある目的を達成するために構成されたシステムとしてとらえた。それはある組織だった構造をもつものであり,その結果として目的に合致した挙動をするものである。対象の挙動に注目する場合,対象がどのような物質で構成され,どのようなエネルギーを利用しているかは問題ではなく,情報をどのように伝送し,どのように処理し,その結果を用いてどのように制御しているかが重要である。


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