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語彙の論5

2014-09-09 | 語と語彙
語彙について  語の総体を分類する。単語を集めた辞書は音順である。日本語はイロハ順、50音順と音引きをする。現代語は60音に並べて、あいうえお順とすることが行われている。伊呂波順は色葉ともする辞書があり、字引、字書のものである。発音をとらえて音韻順にするのは分類としては初めからそのように行われるとしやすいのでそのようにまず行われた考えられるが、実は、その音順になるためにはそのまえに分類がほどこされていたことを知る。イロハ順になるのは日本語としてのとらえ方の意識のあらわれかと推測するが、その伊呂波順の下位分類としてとその字書にあるのはさらには意義分類があるということで、意義分類体の辞書を中国の辞書の影響として見ることになる。いま、日本語の最古の辞書として、和名類聚抄に着目すれば、それは漢和辞書としての体裁をもち、それはまた和訓を注している、意義分類体のものである。


デジタル大辞泉の解説
わみょうるいじゅしょう 〔ワミヤウルイジユセウ〕 【和名類聚抄/倭名類聚鈔】
平安中期の漢和辞書。10巻本と20巻本とがある。源順(みなもとのしたごう)著。承平4年(934)ごろ成立。漢語を意義分類し、出典を記して意味と解説を付し、字音と和訓を示す。和名抄。倭名鈔。わみょうるいじゅうしょう。



世界大百科事典 第2版の解説
わみょうるいじゅうしょう【和名類聚抄】
〈わみょうるいじゅしょう〉とも読み,《和名抄》と略称する。また〈和〉は〈倭〉とも記す。醍醐天皇の皇女勤子内親王の命により,源順(みなもとのしたごう)が撰上した意義分類体の漢和辞書。承平年間(931‐938)の編集か。10巻本と20巻本とがあるが,どちらが原撰かについては論議がある。10巻本は24部128門,20巻本は32部249門に分かれる。漢語の出典,字音,和名などを説明した一種の百科事典である。


世界大百科事典内の和名類聚抄の言及
【辞書】より
…漢字を字形によって偏旁に分類したものであるが,漢文の注のあとに,万葉仮名で和訓を書き添えてある点は現存する最古のものである。《和名類聚抄(わみようるいじゆうしよう)》(《和名抄》と略称される)は源順(みなもとのしたごう)の著で,承平年間(931‐938)に醍醐天皇の皇女勤子内親王に献じられた。おもに物の名を集め,意味によって分類し,出典,発音,意味,万葉仮名による和訓などを書き加えたもので,百科辞書的な要素が濃い。…
【東雅】より
…20巻。中国の《爾雅(じが)》にならったもので,《和名類聚抄》にみえる物名について語義の解釈をしたものである。〈天文〉〈地輿〉〈神祇〉〈人倫〉などと分類され,天地よりはじめて虫魚の類に及んでいる。…
【図書館】より
…それはまた史料編纂所の大事業《大日本史料》編纂にも受け継がれている。やがてわれわれはより便利な漢和字書《和名類聚抄(わみようるいじゆしよう)》をもつが,これも一種の類書であった。
[中世,近世]
 下っては,金沢(かねさわ)文庫と足利学校が日本図書館史上重要である。…
【百科事典】より
…その編成は,日本的な類書の構成の原型となり,後世の和学に大きな影響を与えた。もう一つの例は,源順(みなもとのしたごう)が醍醐天皇の皇女勤子内親王の求めに応じて編纂した《和名類聚抄(わみようるいじゆうしよう)》10巻(略して《和名抄》,大幅に増補された20巻本もある)である。この書は,日本・中国の物名の語義と音訓を解説した辞書であるが,全体が類書的な部・門に編成されており,構成の面からみて百科事典的な性格をもっている。…
※「和名類聚抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。



デジタル大辞泉の解説
いろはじるいしょう 〔いろはジルイセウ〕 【色葉字類抄】
平安時代の国語辞書。2巻または3巻。橘忠兼(たちばなただかね)著。天養元年~治承5年(1144~81)ごろに成立。平安末期の国語を頭音によっていろは47部に分け、漢字とその用法とを簡単に記す。「伊呂波字類抄」は増補された10巻本をさし、鎌倉時代に成立。


大辞林 第三版の解説
いろはじるいしょう【色葉字類抄】
平安末期の辞書。二巻または三巻。橘忠兼編。天養・治承年間(1144~1181)に成立。当時の文書・変体漢文などに用いられる語句を,頭音によって「いろは」四七部に分け,各部はさらに意味によって天象・地儀など二一門に分ける。「伊呂波字類抄」一〇巻は,これを鎌倉初期に増補したもの。



ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
色葉字類抄
いろはじるいしょう
3巻から成る国語辞典。橘忠兼 (ただかね) 著。2巻本に補訂を重ね,治承年間 (1177~81) に成立。平安時代末期の語彙を,まず語頭音でイロハ順に 47部 (ヲとオは,アクセントが高く始るか低く始るかで区別) に分け,次いで天象,地儀,植物,人倫などの意味分類により配列し,それに漢字をあて,さらに用例を示している。



古辞書における部首排列の基準〔上〕 -新撰字鏡と類聚名義抄-
naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp/dspace/bitstream/.../kyoyoJ12_00_12_t.pdf
福田益和 著 - ‎1971 - ‎引用元 1 - ‎関連記事
中国における爾雅・ 釈名・広雅、 わが国における和名抄等の意義. 分類体辞書は、 字形中心の部首分類式辞書、 例えば新撰字鏡とはその体. 裁、 構成の上で大きな対照を示していながら、 その部首の排列となる. と、 やはり意義分類によらざるを得なかったと ..

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