ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸を題材にした狂歌・川柳(1)

2016-10-08 20:55:41 | 水戸

(写真は大老井伊掃部頭直弼台霊塔(妙雲寺))

天が下 二つの宝 つきはてぬ 佐渡の金山 水戸の黄門
 徳川光圀が死亡したときによまれた狂歌だそうです。佐渡金山の採掘量はこの頃には減っていたようです。

家康の 跡を取らぬか 紀伊の殿 銭がほしくば 水戸を啣(くわ)へよ
 由井正雪の慶安の変のときによまれたものだそうです。紀州藩主の書状が見つかったということでこのうたがよまれたようですが、偽書だったそうです。この頃水戸では寛永通宝が鋳造されていたようです。

水戸はない 尾張大根 根が切れて 紀の国みかん 二度成るまい
 御三家をうたったもので、水戸は将軍の後継にはならない、尾張は大納言(大根)だが吉宗にやぶれたのでだめ、紀州は吉宗が出たがもうないだろうということのようですが、水戸家の慶喜の出現はよめなかったようです(もっとも御三卿でしたが)。

仏法を 鉄砲にする 水戸つぽう 四方八方 公方貧乏
 斉昭が寺から梵鐘を供出させて大砲を鋳たことと、幕府が財政難になっていることをよんでいるようです。「ほう」をこれだけよみこめば見事です。

動かざる 御代は動きて 動くべき 船は動かぬ 見と(水戸)も無き哉(かな)
 斉昭が、江戸石川島に造船所を作り、軍艦をつくったものの、進水に失敗して厄介丸といわれたことからよまれたようです。

コメント
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