ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸の野草(22)

2022-11-30 20:28:32 | 水戸

 今回はイネ科の雑草です。

アシ(七ツ洞公園 下国井町2243)
 古くからいわれる「豊葦原(とよあしはら)」は日本の美称だそうですが、昔はアシのはえる湿地が多かったということなのでしょうか。「アシ」が「悪し」に通じるので、「ヨシ」ともいわれるようになったそうです。日本の景色を形づくる大事な植物の一つなのでしょう。写真は七ツ洞公園の芦原と池です。(写真H28/6/7))

 

カモガヤ(赤塚)
 明治初期にヨーロッパから入ってきたそうです。牧草としてや、法面(のりめん)緑化のために植えられたそうで、現在全国に広がっているようです。風媒花で、アレルゲンでもあるようです。ふさふさとした花はけっこう目につきます。(写真R2/5/24)

 

ヒメコバンソウ(東前町)
 コバンソウより小さい品種なので「ヒメ」がつくようです。葉は黄緑色で直立するそうです。花と茎をつなぐ花柄(かへい)の部分がくねくねしていて面白く感じます。(写真R2/7/25)

 

メヒシバ(筑地町)
 一番一般的なイネ科雑草でしょうか。タネの発芽は不済一性で時期がずれるので、退治しにくいそうです。穂を茎にしばって、傘だといって遊んだころを思いだします。(写真H30/7/25)

 

メリケンカルカヤ(千波湖北遊歩道)
 日本を北上してきている北米原産の要注意外来生物のようです。ちょうど茨城あたりが、現在の北限のようですが、最近よく見るようになった感じがします。昭和の終わりころに、愛知県で発見されたそうです。(写真H29/10/7)

水戸の野草(21)

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水戸藩主・徳川斉昭の話あれこれ(14)

2022-11-29 19:55:44 | 水戸

 倹約をもっぱらとした徳川斉昭は、絶対に大名が使用するはずのない、昼食には漆の重箱を使わずに骨柳(こり)弁当箱(柳の枝を組んでつくった弁当箱)を使ったり、雨の日には蓑(みの)を着たりして、周囲を驚かせたそうです。写真は、柳製でなく竹製のようですが、水戸市立博物館(大町3-3-20)で開催された昭和浪漫展で展示されていた弁当箱です。柳製も似たような感じだったことでしょう。

 

 好文亭3F・楽寿楼から、外国船が海岸に近づいたことを知らせるのろしを見るのに、竃神社の森が妨げになるということで、それを伐採することを命じたそうです。たぶん、境内にある上部が切られた大ケヤキはその際のものでしょう。近くにある吉田神社(宮内町3193-2)の樹齢300年の大ケヤキも同じような姿になっています。これも、ひょっとすると同じことだったのかもしれません。写真は吉田神社のケヤキです。

 

 蕃書調所が創設されたとき、斉昭は、あくまでも国学を基礎として、その後に儒学、最後に洋学を位置づけるべきであることを主張したそうです。儒学にせよ、洋学にせよ、相手を知ることが自らの防禦になるという考え方が基礎にあったようです。写真は昔撮った蕃書調所跡(千代田区九段北1-3-2)の表示です。

 

 初霜という名器の茶わんを、100両で買い上げを請う者がいて、斉昭は自分が作る楽焼きの手本にしようと、近臣に語ったそうです。するとその内の一人が「このような器物は何か武道に用いるところがあるのでしょうか」といったそうです。斉昭は笑って買うことをやめたそうです。もし長次郎の黒楽茶わんだったら100両(今なら高くて1千万円くらいでしょう)は安いような気はしますが…。

 

 ウメの木を植樹するとき、台木にモモの木を用いると花の咲くのが早くなるのでよいが、モモは長持ちしないので、台木とともにウメも枯れてしまうので、深く植えるように。そうすると、桃は根となり梅からも根が出て枯れることがない、といった、実に細かい注意を斉昭は関係者に伝えていたそうです。

水戸藩主・徳川斉昭の話あれこれ(13)

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水戸の寺にある宗祖像(3)

2022-11-28 09:32:10 | 水戸

 弘法大師(空海)像は今のところ水戸では5ヶ寺で見ています。
弘法大師は死後に贈られた諡号(しごう おくりな)だそうで、空海は22才の時に名のった僧としての名前だそうです。俗名は佐伯真魚(さえきまお 名前の真魚は幼名)だったそうです。
 平安時代に遣唐使として唐に渡り、真言密教第7祖、青竜寺の恵果(けいか)から灌頂(かんじょう)を受けたそうです。2年間の唐滞在で日本に帰国し、真言密教を日本に伝えたそうです。和歌山県の高野山を根本道場とし、一方、王城鎮護の寺として平安京に建てられた東寺を下賜されたそうです。東寺(教王護国寺)は真言宗の総本山になっているそうです。弘法大師は、土木にも通じていて、香川県の満濃池(まんのういけ)を改修したり、綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)という学校を建設したりもしたそうです。また、書に優れ、弘法大師筆の風信帖は国宝になっているそうです。

 

慈眼寺(有賀町1071)
 こういう錫杖(しゃくじょう)を持った行脚(あんぎゃ)姿の像が一般的なようです。慈眼寺は真言宗智山派だそうです。

 

地蔵院(内原町906)
 全国各地に弘法大師伝説が5000以上あるということも、こうした旅姿の像がつくられる一因になっているのでしょうか。地蔵院は、真言宗智山派だそうです。

 

勝幢寺(渡里町2800-1)
 どの像も、やさがたではなく、大きな顔のどっしりとした姿につくられているようです。勝幢寺は、真言宗豊山派だそうです。

 

中根寺(加倉井町595)
 この形の弘法大師像は、中根寺だけで見ました。中根寺は、真言宗豊山派だそうです。

 

宝蔵寺(谷田町633)
 山門を入って右側に弘法大師堂があって、その前に像が建っています。宝蔵寺は高野山真言宗だそうです。

水戸の寺にある宗祖像(2)

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水戸のトゲ(3)

2022-11-27 18:50:54 | 水戸

 今回は、植物の実にあるトゲを選んでみました。

 

アカメガシワ(逆川緑地 千波町)
 この状態のあと、トゲのある実が割れて丸くて黒いタネが出てくるようです。タネが実る前に食べられないようにトゲがあるのでしょうか。アカメガシワの樹皮には整腸作用があるそうです。

 

オオオナモミ(酒門町)
 北米が原産のひっつき虫のようで、トゲといっても、先端は丸く曲がっていて、引っかかる構造になっているようです。日本では、昭和4年に初めて見つかったそうです。いっぽう、在来種のオナモミは、絶滅危惧種になっているそうです。

 

クリ(萱場町)
 虫に対する防禦物としてトゲがあるというのですが、小さな虫にどのくらいトゲが役立っているのかよくわかりません。実際、アブラムシやゾウムシなどの仲間が繁殖するようです。でも、クリは植物のトゲといえば、まず思い出す最たるもののようです。写真は、まだ若いクリの実です。

 

モミジバフウ(偕楽橋 36°22'23.3"N 140°27'17.9"Eあたり)
 乾燥すると、トゲの下にあいた穴から、翼のついたタネが出てきて、舞ってゆくようです。

 

フッキソウ(水戸市植物公園 小吹町504)
 ツノのような、トゲのようなでっぱりが二つ、実にはあるようです。ただし、実はアルカロイド系の毒を含むそうですので、可愛い見かけとは違って注意しないといけないようです。

水戸のトゲ(2)

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水戸の実と種(22)

2022-11-26 20:15:26 | 水戸

 身近な草本の実や種です。

 

セイタカアワダチソウ(吉沼町)
 キク科。一時はアレルギー源として嫌われたようですが、風媒花ではなくて、間違いだったそうです。今は、増殖に歯止めがかかったようで、繁茂地は安定してきているようです。でも、空き地の多くが黄色に染まっているながめには、飽きが来るようです。風で運ばれる種は多いようですが、地下茎での繁殖力も大きいようです。

 

ニラ(酒門町)
 ヒガンバナ科。昔はミラといっていたそうですが、ニラにかわったそうです。女房詞でフタモジ(二文字)というそうですが、ルリフタモジという、花のきれいな仲間もあるようです。子どもの頃、田の畦でよく見たような記憶があります。多年草だそうですが、種をまいて、2年目から食用に収獲するそうです。

 

ヤブラン(百樹園 元吉田町2618-1)
 キジカクシ科。薄暗い林地などで咲く淡紫色の花は、たいへん印象的です。実は、緑から黒紫色になって、その変化が楽しめます。丸い実はそれぞれ一つの種のようです。

 

ヨモギ(見川)
 キク科。ヤイトグサともいわれ、葉の裏にある綿毛はお灸(やいと)のもぐさになるそうです。ヨモギは風媒花で、アレルゲンでもあるようです。セイタカアワダチソウと同じで、外の植物の出芽を妨げる物質を出して(アレロパシー)、自分の種にも影響を及ぼしているそうですが、地下茎がそれを補っているようです。

 

ワルナスビ(文京)
 ナス科。とげばかりでなく、ソラニンを草全体に含む毒草だそうで、ワルナスビの名前は納得です。アメリカが原産地で、明治39年に牧野富太郎によって発見された植物だそうです。これも、種だけでなく地下茎によっても繁殖するそうです。あまり増えて欲しくない植物のようです。

水戸の実と種(21) 

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