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ぼけ防止・昭和を振り返る-⑭

2016-10-24 10:43:10 | 昭和史
昭和22年-1  

        (^^♪緑の丘の 赤い屋根  とんがり帽子の 時計台
        鐘が鳴ります キンコンカン  メイメイ仔山羊も 鳴いてます
          風がそよそよ 丘の家  黄色いお窓は おいらの家よ~

            <「鐘の鳴る丘」(主題歌:とんがり帽子)>

【時代背景】

戦争や空襲で両親を失なったり、親とはぐれた少年・少女が浮浪児となり、街に氾濫していた。
冒頭の歌の如く この子等が収容された施設を描いた <ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」> が この年を物語っている。

巷では、ひもじい生活がまだ続いていた。そんななか、占領政策の労働組合奨励策によって、組合の結成が勢いづく。

そして2・1ゼネスト計画が出てくる。
しかし、マッカーサー司令官の命令で、直前にストは中止に至る。

このことが、革新勢力の主導権争いにも影響し、共産党は後退し社会党を有利にした。4月の両院選挙で社会党が第1党になり、6月に社会党を首班とする片山哲内閣が誕生する。
だが、民主・国協両党との連立のため、革新政権らしさを打ち出せず、大衆の夢を裏切っている。

早速、出来事からみてゆく。

【政治・経済】

 1月 吉田首相・年頭の辞で労働運動指導者を「不逞の輩」と非難 ※-1
     全官公庁労働共闘会議2月1日無期限ゼネストを宣言(→マッカーサー中止命令)
 2月 マッカーサー・吉田首相へ総選挙実施を指示
 3月 主食供出に警察力による取締り始まる
 4月 第23回総選挙・・・第一回知事・市町村長選挙。労働基準法公布。独占禁止法公布
 5月 日本国憲法施行される。 吉田内閣総辞職
 6月 片山内閣成立(社会・民主・国民協同の3党連立、自由党不参加) ※-2
 7月 公正取引委員会発足
 8月 広島で平和式典開催
10月 国家公務員法公布・改正刑法公布(不敬罪・姦通罪廃止) ※-3
11月 第1回共同募金開始。職業安定法公布。
12月 警察法公布。内務省廃・臨時石炭鉱業管理法公布(炭鉱国家管理)
     改正民法、改正戸籍法公布(「」制度廃止)

※印の項目詳細をみる。

※1-吉田首相の「不逞の輩」発言

ワンマン首相の異名を持つ彼が、「二・一スト」を目前の昭和21年の年末に、労働攻勢が高まり、デモの波が首相官邸や国会議事堂を包囲する事態となる。

吉田首相は元旦の放送で労働攻撃を激しく非難・・・「かかる不逞の輩が、我が国民中に多数あるとは信じない」とぶちあげ、労働運動へ挑戦するとともに、一般国民の賛成を求めるも、「不逞の輩」発言には、混乱のこ時代には民衆から不評を買っている。何故なら、インフレと食糧難が国民を追い詰めていたからである。

何れにしても 後世に残した彼の放言の一つであろうか?。

※2-片山内閣成立(社会・民主・国民協同の3党連立、自由党不参加)

4月25日、第23回総選挙が行われている。その結果、社会党が143人で第一党となり、自由党の131人を凌いだ。続いて民主党122、国民協同党29、共産党4、諸派・無所属で38となる。

一党で絶対多数を占める政党が無いため多種の連立構想が浮上、結果的に5月23日の国会での首班指名で自由党議員の投票も得た片山内閣の誕生となる。
組閣では自由党を除く社会・民主・国民協同3党連立でここに片山内閣が成立している。

※3-改正刑法公布(不敬罪・姦通罪廃止)

この年の5月に新憲法が施行され、これに伴って刑法や民法の一部も改正されている。刑法では不敬罪が廃止され、これまでの天皇に関することは重い刑を科せられていたものが、以降は一般人と同じく名誉毀損罪で裁かれることになる。

また、新憲法の男女平等の原則により、これまで妻だけに適用されていた姦通罪も廃止されている。 

 独断と偏見で綴る「昭和22年-1」である   (つづく)

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