孫娘は小耳症

孫娘(2021年4月生まれ)は左耳小耳症で両耳難聴です。
頼りない娘を支えつつ孫娘の成長を見守ります。

講演会「聴覚障害者を職場でサポートするICT活用」

2023-08-08 08:41:19 | 2歳から

先日、たまたま乗った市バスで、ある車内吊り広告に目がとまりました。

<聴覚障害者を職場でサポートするICT活用>みたいな内容の、講演会チラシでした。

おお!と思い、その場でスマホから参加申し込みをしました。

 

おとといの日曜日、少しワクワクしながら講演会に出かけていきました。

会場は家から自転車で15分くらいのところです。

 

会場には30人くらい集まっていましたが、半分は主催者側のスタッフで、あとの半分が聴衆(?)でした。

30分ずつの講演が3つあり、3つとも手話で行われました。

かたわらの手話通訳者がそれを音声翻訳し、その音声がただちに文字化されて正面スクリーンに映し出されます。

最後の部分(音声の文字化)は、ドラマ「silent」にも登場したテクニックで、UDトークというものらしいです。

 

UDトークを始めとして、いまは、聴覚障害者をサポートするさまざまな職場ICTがあるようです。(リレー電話とか)

わたしが聞きたかったのはその部分の詳しい説明だったのですが、講演テーマはちょっと違っていました。

「ICTサポートがあってもなお存在する困難について」という感じでした。

(ちなみに、ICTとはinformation & communication technology の頭文字で「情報通信技術」と邦訳されるようです。)

 

たとえば、

UDトーク技術のおかげで、相手の発言はすぐ読んで理解できるけれど、こちらの発信が手間取りすぎる。(キーボード入力)

手話を読み取って文字変換してくれる技術が開発されないかなあ、とか。

なるほど。

 

または、

聴覚障害者は文字を使うコミュニケーションに慣れていないので、画面上に長い文章が切れ目なくつづくとついていかれない。

これについては、わたしも各所で読んだことがあります。

手話という言語体系(文字を持たない)にどっぷり依存するあまり、日本語の習熟(とくに文章力)がやや遅れてしまうと。

 

3つの講演のあとは、小グループにわかれてざっくばらんなフリートークの時間でした。

自己紹介の場面で

*2歳の孫が難聴であること

*ドラマ「silent」で音声文字変換の技術に感銘を受けたこと

などを話しました。

場違いな参加者なのに、温かい拍手が起こってうれしかったです。

(ちなみに、聴覚障害者の拍手は「手をひらひらさせること」です。)

 

3時間の長丁場、老いの身にはこたえたけれど、まあ行って良かったです。

いろいろなところにアンテナを張って、少しでも有用な情報を得ること。

マメのために、このスタンスをキープしていきたいです。