婿さんが休職状態で家にいたあいだ、娘一家はとても楽しく過ごしていたと思います。
(とくに、転職のメドが立ってからは。)
最初は「パパが毎日家にいる」ことに戸惑っていたマメも、しだいにその恩恵を大享受するようになりました。
マメはパパが大好きなのです。
だって、とにかくやさしくて、とにかく遊ばせ上手なパパですから。
娘も、日中ひとりでマメの相手をするしんどさから開放されて、気持ちが楽になったようです。
ただ...。
この状況...。
いっぽうに超魅力的なパパがいて、
いっぽうにあまり魅力のないママがいる。
あるとき(うちに来ているとき)、マメを連れて出かける用事(A)ができたようです。
用事の内容的に、ママが連れて行ったほうが良さそう。
それに、そのあいだにパパは別の用事(B)をすませたいようだし。
ところが、マメは「パパと行く」と言って聞きません。
どうするのかと見ていると、娘の出した案は
<用事(A) も用事(B) も3人で行く>というものでした。
婿さんは一瞬「えっ」という顔をしたものの、すぐにOK。
(察するに、こんなことが日常的にたびたび起こっているようです。)
「んもー、**くんて、こどもがふたりいるような感じだよね」と茶化したけど...。
あとで考えると、娘のことが不憫に思えてきました。
「選ばれない悲哀」をいつも感じているはずなのに、それを口に出したりはしない娘。
「マメちゃんマメちゃん」と、心底マメを可愛がっている娘。
尊い(たっとい)なあ。
急用でパパがひと晩留守にしたとき、(透明だった)ママが、とつぜんマメにも見えてきたようです。
ママとおしゃべりして
ママに甘えていました。
そうそう、ここ数ヶ月、この機会(パパのいないところでマメと過ごす)が娘には失われていたのよね。
娘の寂しさや悲哀に思いをはせて、久しぶりに、切ないほどの愛情を感じたことでした。