マメの4日まえの発言を思い出して、胸苦しさを感じています。
その発言を誘発したのは、わたしのデリカシーに欠けた言動でした。
それを思うと一層つらさが増します。
<場面1> あらたな転院先K病院に、初診予約の電話をしたとき
娘一家が泊まりに来ていました。
昼食後、みんなでソファでダラダラしていました。
「病院の予約、早くしたほうがいいね」と電話をかけるわたしに、マメが注目します。
「ばあば、誰に電話するの?」と興味しんしん。
サービスのつもりで、通話をスピーカーホンにしました。
予約受付のひとに、マメの状況をくわしく説明します。
*左耳小耳症で、左耳の聴力は期待できないこと
*右耳にも中等度難聴があるが、補聴器装用で30デシベルくらい聞こえること
*ことばの発達はとても順調であること
やたらハキハキと説明して電話を切ったとき...。
「ん?」という「しまった感」がありました。
もう3歳半を過ぎて、おとなの話がほぼわかるマメ。
そんなマメの前で、マメの耳や聴力について、あまりにストレートに話しすぎたのでは?
マメに対して礼儀を欠いていたのでは?
マメもイヤだったのでは?
<場面2> その1週間後、幼稚園見学のとき
園長先生に、マメの難聴のことを伝えます。
補聴器装用の右耳を見せます。
左側は、少し髪をたくし上げて小さい耳を見せます。
これって、マメにしたらいやな感じよね。
この日の見学で、マメはほかの子どもたちの耳をしっかり見たのでしょう。
家に帰ってしばらくして、ある言葉がマメの口からひょいと飛び出してきたのです。
「マメちゃんおとなになったら、補聴器しなくても聞こえるようになる?」
じつにさりげない発言でした。
ねえねえと問い詰める感じでなく。
だから、誰も答えないままほかの会話にまぎれても、とくに違和感はなかった。
でも。
苦しかったです。
いつかは来る質問とわかっていたのに、まだ心の準備ができていなかった。
次の日、マメがいないときに、婿さんに聞いてみました。
「きのうのマメの質問、聞いてた?」
「はい」と言って、ほんのり微笑む婿さん。
その笑顔を見て、心が温かくなりました。
あのときもこのひとは、こんな笑顔を見せていたっけ。
2021年4月。
生後5日目に娘だけ一足先に退院ということになって、その際初めて小耳症のことを告げられたのでした。
その日、婿さんは夜のうちに自宅に帰るつもりだったのですが、
「**ちゃん(娘)が泣くので、朝まで一緒にいようと思います。早朝5時ごろ出発します」と言って、ほんのりと微笑みました。
そのときと同じ笑顔なのです。
ああ大丈夫、きっとこのひとがちゃんと守ってくれる。
と思わせる表情なのです。
娘一家が引き上げて3日。
マメのことばかり考えています。
耳のことで不安を感じている(であろう)、小さいマメのことを。
マメちゃーん。
恋しいよー。
会いたいよー。