12月14日(金)撤退を決めた朝。
きょうもいい波、いい天気。
翌日には鹿児島市にゴールのはずだったが…
仕方ない。
朝日を浴びながら宿をあとにして、
日南市の中心・油津駅で、チャリ仕舞いする。
いわゆる「輪行」(りんこう)だ。
車輪やペダルを外して、
フロントフォークを内側に向け、変速機を内側に折って固定し、フレームを車輪で挟んで固定する。
ものの10分で、
こうなってしまう。
運搬用のバッグに収めたら、
「輪行自転車」、という状態になる。
パニアバッグも、パタゴニア・ブラックホールバッグにドカドカと放り込んでしまうとスッキリする。
僕のパタゴニア・ブラックホールバッグは2002年前後のモデルで、ゴムボートの素材で出来ている。水たまりに落ちても浮くし、投げても引きずっても平気だ。もちろん担ぐことも出来るから移動がラクでいい。現行のブラックホールバッグも機能的で悪くないが、愛用の旧ブラックホールバッグも頑丈で痛まないから捨てる理由はない。ずっと使い続けている。
駅、ホーム。
朝8時だというのに僕一人だった。
旅は終わりなのだ。
南宮崎行きの普通列車がやってきた。
約一時間ほど普通列車に揺られたあとは、
宮崎空港線に乗り換える。
宮崎市の郊外「田吉駅」で乗り換えて、もうひと駅で宮崎空港だ。
ところで、
●宮崎空港
●鹿児島空港
どちらがチャリダーのアクセスがいいか?
どっち?
ズバリ、宮崎空港だ。
●宮崎空港、JR乗り入れあり。
●鹿児島空港、バスのみ。
ご存知の通り、ほとんどの空港リムジンバスは輪行自転車を預かってもらえない。鹿児島も同じ。(確認済)
キレて抗議して無理矢理押し込んだりする方もいるみたいだが、そういうみっともないことはやめておこう。
だから、JR乗り入れが、有り難い。
では、自力アクセス(自走)はどうか?
●宮崎空港、平野の海沿い
●鹿児島空港、山の上。標高270m以上、鹿児島市中心からの距離40kmあまり
このように、鹿児島空港への最後のアクセスはちょっとしたチャレンジだ。
空港に着いたら汗だくなのでシャワー必至。
シャワーはラウンジで1000円(税別)で借りられる。
だから、
●最後はスマート派は、宮崎空港。
●最後まで体脂肪燃焼派は、鹿児島空港が良いと思う。
さて。
僕は宮崎空港から、
羽田空港で乗り換えて、
北海道北部の旭川空港へ帰る。
乗り継ぎ待ち時間を含めて、
だいたい5時間くらい。
日本列島を縦断するのだ。
羽田空港で、
いつもの店で、
いつものメシを食う。
家に帰ったら、
真冬だった。
今年は雪が少なめだ。
自転車は、
物置に直行。たぶんこのまま春まで冬眠する。
予定よりも3日早く帰ってきた。
日曜日の夜は鹿児島で
大河ドラマ「西郷どん」最終回を見るはずだったのに、果たせなかった。
全鹿児島がひとつになり、
全鹿児島が泣くだろう。
その中で、一緒に号泣したかった。
その時間を鹿児島で、
薩摩で共有したかった。
それが出来なかったことが、
残念だ。
今年の旅は終わった。
北海道北部から南九州へ、
日本列島をスパッと縦断した。
でも体重は、
せいぜい5キロくらいしか減ってないぞ?
しかも、古傷を痛めてしまい、
いま病院の待合。
やれやれだな。