上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

上海ストリート:下町には水果店が多い

2012年11月09日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
カラフルな果物に美女が加われば、写真も華やいでくれますね。

果物を買う方から考えると
重い果物は運ぶのが大変ですから、どうしても家の近所で買ってしまいます。
他家を訪問する時の手土産にも果物はちょうど良いですが、訪問先の近くで買えば楽ですね。

果物を売る方から考えると
果物屋は行商や露天から資金を貯めることもでき、個人でも比較的簡単に出店できそうです。

上海では地元の人(上海戸籍を持つ人)を「本地人:ベンディレン」、地方の人を「外地人:ワイディレン」と呼んで区別しますが、上海人には上海語がしゃべれない中国人は外地人だとすぐ分ります。
統計を取ったわけではありませんが、果物屋のオーナーは外地人が多いようです。
外地人は子供を地元に預け上海へ夫婦で出稼ぎに来ますが、店を出せるまでになると成人した息子を上海へ呼び寄せ店を継がせます。
しかし、両親が上海戸籍を持たない子供は上海に住んでも上海人にはなれません。

今の旬は大型のかんきつ類「柚子」。外の厚い皮は店の人が上手に剥いてくれます。


租界時代の上海マフィアの大ボスの一人「杜月笙」は上海郊外浦東区川砂鎮の出身ですが、上海に出て来た少年の頃、同郷人の「果物屋」で働いていたそうです。
数年前、TVドラマで大ヒットした「新・上海灘:シャンハイタン」は租界時代の暗黒街を描いた作品でした。主人公の相棒は果物の行商をしていましたが、やがて上海大ボスの娘と結婚するまでにのし上ります。
彼がその娘に梨の皮をナイフで上手に剥くシーンがありましたが、作者は杜月笙を作品のモデルにしていたのでしょうか。

下町のこの辺りも、もうすぐ街全体が取り壊しになります。



食後の散歩は明日の朝食の果物を近所でお買物。


毎朝、ヨーグルトにバナナは欠かせません。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL