上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

森林は江蘇の豊かな水に育まれていた。:高郵市東湖湿地公園

2012年12月05日 06時00分00秒 | 旅行
木道や木の橋を歩きながら森林浴や野鳥観察、フィールドアスレチックなどを楽しめます。



木道以外の構造物は出きるだけ造らないようにしているようです。



夏には蓮の花が咲き、風景に彩を与えるでしょう。



恐らく、沼を運河状に浚渫し、その土砂で陸地を造る大昔からの方法で干拓されたのでしょう。


今回、隣の興化市(シンホワ)には行けませんでしたが、古来の干拓方法をそこで見ることができます。
「朶田:ドゥオティエン(中国語は土偏あり)」と呼ばれる湿地帯に造られたいくつもの「輪島」は、写真で見る限りまるで湿原の「千枚田」のようです。

大気も汚染されていないのでしょう緑が濃く、天気がよければもっと快適だったかもしれません。



いくつも水路が作られ、樹木が整然と植林されています。



太った食用蛙も名産だとか。


公園内の粗末なロッジに1泊しましたが、料理に不満はありませんでした。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

鎮国寺から小雨に煙る京杭大運河を眺めた。:江蘇省高郵市

2012年12月03日 06時00分00秒 | 旅行
寺はちょうど京杭大運河の中にある島に造られています。



運河北の北京側。島の東側に航路があり、今でも艀が航行しています。


京杭大運河は北京-杭州間全長1794kmあり、その起源は紀元前486年と言われ、西暦1300年に完工していますので、1800年間かけて掘られた大事業です。
万里の長城や新疆トルファンにある5000kmの地下灌漑井戸と並び「中国三大建工程」と称されていますが、隋唐代に掘られた洛陽から西安までの運河と直結しており、運河総長では2700kmもあるそうで、中国物流の大動脈で歴代王朝の経済や軍事に与えた影響は計り知れないと言われています。
2006年、運河起点の杭州市に「京杭大運河博物館」がオープンしているそうで、是非参観したいものです。

南の杭州側。

 

湖と運河はわざわざ堤防で仕切られていますが、堤防は運河の浚渫の土砂を盛ったのかもしれません。

西側に高郵湖があり、その堤防から島に渡る橋。



鎮国寺には立派な本堂が建てられています。



寺の創建は唐代の西暦874-888年頃ですが、2001年に修復再建されています。



高さ32.8m七重の鎮国寺塔は創建当時は九重でした。


三蔵法師の寺、西安市の「大雁塔」と並び「南方大雁塔」と称されているそうです。

清代乾隆43年に火災が発生し、保存してあった仏像や経典は全て焼き尽くされたとあります。


1956年、京杭大運河再開の視察に来た当時の首相「周恩来」が塔の保存を指示したそうです。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL

上海ストリート:紅礼拝堂には銀杏が似合う。

2012年12月01日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
1847年に上海最初のプロテスタント教会としてた建てられた聖三一堂は、赤レンガの外観から「紅礼拝堂」とも呼ばれていました。



2008年2月、改修中の内部の撮影に成功しています。


撮影:CANON EOS40D

英国ゴシック様式の荘厳な外観です。



文化大革命の混乱時に紅衛兵によって破壊された鐘楼の尖塔は、最近復元されました。



鉄扉が閉ざされたままですが、一般開放されるのは何時ごろでしょうか。


改修後の内部を見たいのですが、この前を通るといつも気になります。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4