7月17日(土)その4
恵山から函館市内へ戻ります。市街に近づくにつれ、霧が晴れ、夏の日差しが戻ってきました。今から五稜郭駅に向かえば海峡線を渡ってくる数少ないED79が牽くコンテナ列車(3099レ)の到着に間に合うはずです。もはや風前の灯と言ってもよい程に数を減らした、ED79の姿を見ることができれば、朝から続くごたごたも、帳消しになる様に思えます。駅で入場券を買い、ホームで待機していると、有川線からDD51に牽かれたコンテナ車が構内に進入してきます。どうやら有川にある貨物駅で荷役した編成を、DD51を使い構内入れ替えするようです。本来ならDE10クラスがこなす仕事でしょうがここでは大型のDD51が地味な仕事を行います。大きな車体が行ったり来たりする様は、横綱クラスの力士が反復飛びをしているようで、ユーモラスな様にも見えるし、哀しくも感じたりします。
運転士と構内係とが息を合わせて編成を分割していきます。
輸送の現場という表現がぴったり当てはまる、緊張した光景が展開します。
←コキ106 1両だけ、当駅留置されるのか側ブレーキをかけます。ハンドルを手でくるくると回すのかと思っていましたが、実際はハンドルに飛びつき全体重をかけて、ハンドルを回していました。本当にたいへんそうです。
DD51による、入れ替え作業が終わると、機関区からDF200が今組成された編成を受け取る為にやって来ます。こちらのほうは、札幌まで牽引していくという、陽が当たるお仕事が待っています。
結構長い時間(40分ぐらい)青函トンネルを渡ってくるED79が牽く貨物列車を待ったのですが、姿を現すことはありませんでした。3連休でウヤになったのか、大幅に遅れているのか、真相はわかりませんが、よくあることなのかも知れません。これ以上ここにとどまることは、今夜のお宿での夕食を諦めることに直結します。潔く諦めます。入れ替え作業とは言え、往年の大スター?DD51の姿をたっぷり拝めることができたのは、予想外のことでしたし・・・。
今度は、車を北に向け長万部方向に走ります。途中、今朝<カシオペア>等を撮影した落部で車を止め休憩します。崖上から線路を見下ろしていると、遠くのほうからスーパー北斗が近づいて来ます。あれからもう10時間以上も経つのに、、まだ少し靄がかかっています。もし次があるのなら、視界に一点の曇りのない時にもう一度来てみたいと思います。